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《櫻井ジャーナル》

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2014.08.22
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 ロシア政府が派遣した支援物資を載せたトラック280台の一部、数十台がウクライナ領へ入り、ルガンスクへ向かったようだ。ロシアのビタリー・チュルキン国連大使によると、8月12日にキエフ政府から支援物資をウクライナへ運び込むことを正式に通告していた。ただ、ロシアと共同で動いていた赤十字国際委員会(ICRC)は安全が保証されていないとして同行していない。

 キエフの「武闘派」、アルセン・アバコフ内相は「プーチン大統領の派遣した『人道支援団』がハリコフに立ち入ることを許可しない」と宣言していたが、これを無視した形。治安機関SBUのバレンティン・ナリバイチェンコ長官は直接的な侵略だと批判しているが、兵糧攻めや空爆で攻撃しているところに食糧や発電機などを持ち込まれては困るのだろう。

 ナリバイチェンコはビクトル・ヤヌコビッチ政権時代、第1副長官を務めていた時に部下の個人ファイルをCIAに渡していたとアレクサンドル・ヤキメンコ前SBU長官は語っている。このナリバイチェンコはアバコフと同じ勢力に属している。その関係を示す出来事が4月下旬にあった。

 22日にバイデン副大統領はキエフを訪問したのだが、これにタイミングを合わせるかのようにオデッサでの工作についての会議が開かれている。議長はアレクサンドル・トゥルチノフ大統領代行が務め、ネオ・ナチを統括しているアンドレイ・パルビー国家安全保障国防会議議長代行、そしてアバコフとナリバイチェンコも参加していた。東部や南部における民族浄化の黒幕とも言われているドニエプロペトロフスクのイゴール・コロモイスキー知事もオブザーバーとして同席していた。

 コロモイスキーはアメリカの傭兵会社から戦闘員を雇うだけでなく、私兵も組織している。アゾフという約200名の武装集団は早い段階から名前が出ていたが、それ以外にアイダル、ドンバス、そして2000名規模だというドニエプルという部隊が存在している。この集団がオデッサの虐殺で主力だったともいう。

 こうした部隊のメンバーは右派セクター(ネオ・ナチ)から移動していると言われているが、外国の傭兵もいるようだ。イスラエル、グルジア、ルーマニア、スウェーデン、ドイツなどからも戦闘員としてウクライナ入りしているという。グルジア出身者はブーク防空システムを操作する訓練を受けているとも言われている。

 そして5月2日、オデッサでネオ・ナチに反対する住民が虐殺される。50名弱が殺されたと伝えられているが、反クーデター派は120名から130名が殺されたと主張している。多くに人たちが地下室で虐殺され、死体はどこかへ運び出されたという。

 そして東部での破壊と虐殺、つまり民族浄化が本格化する。対象の地域を軍隊で包囲して兵糧攻めにし、放送、電話、通信手段を断つことから始まり、地上軍と航空機を組み合わせて戦略的に重要な施設を攻撃している。住民を追い出し、残った人びとは殺すというわけだ。掃討作戦が終了した後に電力や通信を復活させるのだが、避難した住民が帰還してきたなら分離独立に賛成しているかどうかをチェック、「ロシア嫌い」だけが帰還が許される。この作戦はアメリカ軍系のシンクタンク、RANDコーポレーションが作成したプランに従って遂行されているとも言われている。

 シンクタンクが作戦を立案するだけでなく、アメリカ政府はCIAやFBIの専門家数十名を顧問として送り込み傭兵会社「アカデミ(旧社名はブラックウォーター)」の戦闘員約400名がウクライナ東部の制圧作戦に参加しているとも伝えられている。

 ポーランドも重要な役割を果たしている。ウクライナ制圧プロジェクトの拠点になっているだけでなく、治安担当の大統領顧問を務めたこともあるイエルジ・ドボルスキがウクライナに乗り込み、ポーランドの軍事会社ASBSオタゴの戦闘員も東部の制圧作戦に参加しているという。

 西側の巨大資本にしても、天然ガスの採掘をスムーズに行うためには東部や南部の住民を排除したいところ。穀倉地帯を狙っているモンサントやデュポンなども東部や南部を早く制圧してほしいことだろう。こうした勢力もロシアの人道支援を苦々しく見ているはずだ。





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最終更新日  2014.08.23 18:30:27



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