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《櫻井ジャーナル》

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2015.01.24
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 ふたりに日本人がISに拘束されたとされているが、そのひとり、湯川遥菜が殺害されたことを示すという写真を持つ後藤健二の映像がインターネットにアップロードされたようだ。湯川が実際に殺害されたかどうかは不明だが、良い状況とは言えない。

 昨年8月、ISはジェームズ・フォーリーという人物の首を切り落とすところだという映像を公表したが、首の前で6回ほどナイフは動いているものの、血は吹き出さず、実際に切っているようには見えなかった。そこで、カメラの前では殺されていないと推測する人が少なくない。今回は動画でないようで、フェイクだということがばれることを恐れたということも考えられ、まだ希望はありそうだ。

 昨年6月にイラクでモスルを陥落させて以来、ISは残虐な行為を誇示してきた。そうした行為に「冷静」だったアメリカ政府はフォーリーの映像が流れると軍事顧問の派遣を決めた。ISの攻撃はシリアへの空爆を誘うことが本当の目的ではないかという人もいたが、実際、ロシアに阻止されていたシリアへの空爆を始める道も開けた。

 IS(イスラム国、ISIS、ISIL、IEILとも表記)の戦闘員、6000名以上をアメリカを中心として行っている空爆で殺害したとイラク駐在のアメリカ大使を務めるスチュアート・ジョーンズは語っているが、これについてチャック・ヘーゲル国防長官は否定的な見解を述べている。こうした空爆よりも資金や武器の流れを断つ方が効果的だ。

 モスルがISに制圧されたときから言われているが、サウジアラビアから流れている資金を止め、油田から盗んだ石油の販売ルートを断ち、「穏健派」に対する武器の供給や戦闘員の訓練をアメリカ政府が止めればISの力は大幅に低下する。戦闘集団として維持することも難しいはずだ。

 本ブログで何度も書いてきたように、アメリカが主導する空爆に疑惑がある。ISを本気で攻撃しているわけではないのではないかと疑う人は少なくない。それに対し、イスラエルはISを支援している。ISと戦っていたヒズボラの部隊をイスラエル軍は1月18日にも空爆、イラン革命防衛隊のモハメド・アラーダディ将軍を含む幹部を殺したとされている。

 2013年9月、駐米イスラエル大使のマイケル・オーレンはシリアのバシャール・アル・アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っていたが、オーレンはベンヤミン・ネタニヤフ首相に近い人物だ。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、アメリカが空爆を始めてからISはシリア領内での支配地域を3倍に拡大したとしているが、ISが支配しているアレッポをシリア軍が包囲しようとしているとも伝えられていて、政府軍がここを制圧すればISにとって大きなダメージになり、イスラエルやネオコン/シオニストにとっては悪夢だろう。

 本物か偽物かはともかく、「フォーリー斬首」の映像が流れた後にアメリカ政府は軍事顧問団をイラクへ派遣、シリアでの空爆を始めた。実際の目的はISでなくシリアやイランの体制転覆だと見られても仕方がない。オバマ大統領を動かすため、好戦派が仕掛けたと考えられなくもない。

 シリア情勢が緊迫する中、ISに拘束されたというふたりの日本人もフォーリーと同じような役割を演じさせられている疑いもある。





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最終更新日  2015.01.25 02:59:15



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