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《櫻井ジャーナル》

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2015.04.07
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 安倍晋三政権からはネオコン/シオニストの臭いが漂ってくる。そのネオコンと一心同体の関係にあるのがイスラエルの好戦派で、ともにウラジミール・ジャボチンスキーの影響下にある。アメリカで活動していた当時のジャボチンスキーを秘書として支えていたベンシオン・ネタニヤフはイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の父親だ。

 ネオコン配下のアメリカ上院議員、ジョン・マケインは2013年5月にトルコからシリアへ密入国して反シリア政府勢力のリーダーと会談しているのだが、その中にはIS(イスラム国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)を率いることになるアブ・バクル・アル・バグダディやFSAの幹部も含まれていた。

 ISは1999年に「一神教聖戦団(JTJ)」として創設されたが、アル・カイダとの関係ができたのは2004年だと言われている。アメリカが2003年3月にイギリスなどを率いてイラクを先制攻撃、アル・カイダを弾圧していたサダム・フセインが崩壊した後、AQI(イラクのアル・カイダ)としてイラクへ入って活動を始めたのだ。

 ロビン・クック元英外相も言っているように、アル・カイダは軍事組織でなく、CIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル。アラビア語でアル・カイダは「ベース」を意味、「基地」と解釈することも可能だが、実際は「データベース」だということである。そのデータベースに登録され、AQIと呼ばれるようになったと言えるだろう。その後、2006年10月にAQIは小集団を吸収し、ISI(イラクのイスラム国)が編成された。

 2011年3月にシリアで政府軍に対する戦闘が始まるが、その当時からトルコの米空軍インシルリク基地は反シリア政府軍の訓練基地として機能していた。そこで戦闘員を訓練しているが、教官はアメリカの情報機関員や特殊部隊員、あるいはイギリスとフランスの特殊部隊員。シリアを攻撃する拠点もトルコ政府は反シリア政府軍に提供してきた。その反政府軍がFSA。

 シリアより1カ月前からリビアでは反政府軍が武装蜂起している。その主力部隊になったのがアル・カイダ系のLIFG(リビア・イスラム戦闘団)。3月にNATOが空爆で地上軍のLIFGを支援、イギリスの特殊部隊SASの隊員や情報機関MI6のエージェントがリビアへ潜入して支援していたとも言われている。

 10月にはシルトの近くでカダフィはイギリスの偵察機に発見され、フランスの戦闘機が2発のレーザー誘導爆弾を車列に投下、アメリカ軍の無人機プレデターの攻撃も受けている。最後は反政府武装グループからリンチを受けた上でカダフィは殺された。その後、アル・カイダ系の戦闘員はシリアへも流れ、マークを消したNATOの輸送機がリビアからトルコの基地まで武器を輸送、反シリア政府軍へ渡されたともいう。

 こうしたテコ入れをしてもシリアでは政府軍が優勢。反政府軍の多くは外国から入ってきた傭兵だということもあり、シリア国民から侵略軍と見なされていることも大きい。しかもリビアと違い、ロシアの反対でNATOは空爆を実現できず、反政府軍は劣勢のまま推移してきた。

 こうした流れを変えるため、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟を中心とする勢力は新たなプロジェクトを始める。その一環として、2012年にはヨルダン北部に設置された秘密基地でCIAや特殊部隊がシリア軍と戦う戦闘員を育成するために訓練したと伝えられている。

 そうした中、2012年8月に日本人ジャーナリストの山本美香がシリアのアレッポで殺されている。彼女はFSAに同行していたようで、トルコからシリアへ密入国していたのだろう。何者かにはめられたのかどうかはともかく、危険な取材だったことは間違いない。

 同じ頃、イギリスのテレビ局、チャンネル4の取材チームもFSAの案内で取材していたのだが、チームの中心的な存在だったアレックス・トンプソンによると、彼らは反政府軍の罠にはまり、危うく政府軍から射殺されるところだったという。彼らをFSAの兵士は交戦地帯へと導き、政府軍に銃撃させるように仕向けたというのだ。イギリスやドイツなどの情報機関から政府軍の位置は知らされているはず。意図的だったとしか考えられない。

 マケインがシリアへ密入国し、反シリア政府軍のリーダーたちと会談してから4カ月後の2013年9月、退任間近だった駐米イスラエル大使のマイケル・オーレンは、シリアのバシャール・アル・アサド体制よりアル・カイダの方がましだとエルサレム・ポスト紙のインタビューで語っている。オーレンはネタニヤフ首相と近く、これは彼らの共通認識のようだ。

 イスラエルはこれまで何度かシリアを空爆しているが、ISを支援するものだと指摘されている。今年1月18日にイスラエル軍はISを追い詰めていたシリア政府軍とヒズボラの部隊を空爆、イラン革命防衛隊のモハメド・アラーダディ将軍を含む幹部を殺し、劣勢のISを助けたようだ。このほかにもイスラエル軍はシリアを空爆している。

 昨年7月、FSAの部隊を率いていたというシャリア・アス・サファウリなる人物が、アル・カイダ系のアル・ヌスラの部隊に拉致され、自分たちがイスラエルと協力関係にあると語っている。その前にはイスラエルが負傷した反シリア政府軍の兵士を治療しているとも伝えられていた。

 また、イランの義勇兵組織、バスィージのモハマド・レザ・ナクディ准将は、イラクのアメリカ大使館がISの司令部だと語り、アメリカ軍の航空機から支援物資をISへ落としているとしている。これまでもアメリカ軍が落とした軍事物資をISが回収していることは伝えられていたが、これはミスでなく、故意だったとナクディは主張しているわけだ。イラクのアリ・アクバル大隊の司令官はISとアメリカ軍が定期的に連絡を取り合い、物資の投下地点を相談していることを通信傍受で確認したともイランのFNAは伝えている

 ネオコンやイスラエルは戦争を始め、戦乱を拡大させるために「モンスター」あるいは「悪魔」を作り出す。例えば、中東/北アフリカではアル・カイダやIS。ウクライナではネオ・ナチを「民主化勢力」であるかのように飾り立て、偽情報でロシアを悪魔化して見せた。ほかの地域でも似たことを行い、破壊と殺戮の世界を作り出している。つまり、これが彼らの手口。東アジアでも同じことをしつつある。安倍政権や日本の放送、新聞、雑誌、出版社などはその手先であり、手は血まみれだ。





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最終更新日  2015.04.08 03:14:05



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