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《櫻井ジャーナル》

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2016.05.15
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 ロシアでは外務省と情報機関との間でヒラリー・クリントンの2万に及ぶ電子メールを公開するかどうかが議論されているとアンドリュー・ナポリターノは5月9日にFOXニュースの番組で発言した。問題の電子メールの内容はたわいなく秘密性もないものだとクリントン自身は主張しているが、そうでもないようだ。クリントンの電子メールは簡単にハッキングできる状態で、ロシアの機関が実行しなくても、何らかのルートで電子メールを入手することは可能だった。この問題はFBIが捜査中だという。

 彼女はネオコン、軍需産業、巨大金融資本といった戦争を好む人びとによって支えられてきたわけで、大統領になった場合はロシアとの間で軍事的な緊張がさらに高まると見られている。ロシア制圧はアメリカやイギリスの支配層が20世紀初頭から頭に描いている夢だ。

 ロシアと中国の長距離核兵器をアメリカの先制第1撃で破壊できるとキール・リーバーとダリル・プレスはフォーリン・アフェアーズ誌の2006年3/4月号に掲載された彼らの論文「未来のための変革と再編」で主張した。シーモア・ハーシュが2007年3月5日付けのニューヨーカー誌で書いたレポートによると、アメリカはサウジアラビアやイスラエルと共同でシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作をその時点で開始していた

 それから間もない2007年8月29日から30日にかけてアメリカでは深刻な出来事があった。核弾頭W80-1を搭載した6基の巡航ミサイルAGM-129が行方不明になったのだが、これは一部グループがイランを核攻撃しようとしたのだとも言われている。

 この出来事の真相はいまだに不明で、6基の巡航ミサイルだけではなく、相当数の核兵器がノースダコタ州のマイノット空軍基地で盗み出されてB-52爆撃機へ搭載され、中東へ向かおうとしたとも言われている。ルイジアナ州のバークスデール空軍基地へ運ばれたのではなく、実際はインターセプトされて同基地へ着陸させられたというのだ。

 その後、核兵器と扱うことが許可されていた250名以上の将校がチャック・ヘーゲル国防長官やマーチン・デンプシー統合参謀本部議長の命令で解任されたが、これは核兵器の「行方不明事件」と関係があるとも見られている。

 この粛清を一部のメディアは激しく批判、ヘーゲル長官は2015年2月、デンプシー議長は同年9月に辞めている、あるいは辞めさせられている。ロシアがシリアで空爆を始めたのはデンプシーが議長を退いた直後、9月30日のことだった。

 その後のロシア軍による攻撃はアメリカの好戦派が想定したロシア軍の戦闘能力を大幅に上回るもので、リーバーとプレスの分析が間違っていたことを明らかにした。通常兵力の戦いならロシア軍が勝つと今では言われている。つまり、ネオコンが1992年に作成したプラン(ウォルフォウィッツ・ドクトリン)を強行しようとしたなら、核戦争になると覚悟しなければならない。クリントンの問題はこうしたこととも結びついているだろう。





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最終更新日  2016.05.15 23:05:26



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