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《櫻井ジャーナル》

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2016.09.30
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 アムステルダムからクアラルンプールへ向かっていたマレーシア航空17便が2014年7月17日にウクライナ上空で撃墜され、乗員15名と乗客283名が死亡した。この事件を調べていたJIT(統合調査チーム)が調査結果を公表、ロシアから運び込まれたブーク・ミサイル・システムで撃墜され、そのシステムはロシアへ戻されたと主張した。

 長さが五メートル弱で通常はトラックなどに乗せられたブークを移動させれば目立ち、アメリカのスパイ衛星も簡単にとらてしまう。しかも、このミサイル・システムをロシアから運び込んだルートが複雑で、それを裏付ける証拠もない。(証拠とされた写真は無関係の場所で撮影されたことがすぐに判明、アメリカのスパイ衛星が撮影したという写真は太陽の位置と影のでき方が矛盾し、偽造の痕跡も残っていると指摘されている。)

 しかし、それ以上に大きな疑問はミサイルの痕跡。ブークを発射すれば白い痕跡が残るため、住民に目撃されないとは考えられない。携帯電話が普及した現在、少なからぬ人が撮影していたはずだが、そうした事実はない。7月23日にBBCの取材チームはキエフ政権の治安機関SBU(ウクライナ保安庁)が主張するブーク説を確認するために現地入りしたのだが、そうした事実がないことを確認している。BBCはこの映像をすぐに削除したいる。

 こうした情報を流したSBUは、反キエフ軍が航空機を撃墜したことを示すという音声を「証拠」として撃墜の直後にユーチューブへアップロードしたのだが、7月17日午後4時40分の会話であるはずなのだが、その音声がインターネット上に流されたのは16日午後7時10分(キエフ時間)であり、いくつかの無関係な会話をつなげたものだとする解析結果も明らかにされた。会話の中に出てくる地名は撃墜現場から100キロメートルほど離れた場所だとも指摘されている。

 また、ブークが発射された事実はないと報じたBBCの映像では、住民が戦闘機の存在を証言(英訳)している。その戦闘機が撃墜したというのだ。ロシア国防省も旅客機と同じコースを同じ高度で近接航空支援機のSu-25が飛行していたと説明している。戦闘機と旅客機との距離は3から5キロメートルだったという。残骸から銃撃されたのではないかと推測する人もいるが、OSCE(欧州安全保障協力機構)の調査官も左右から銃撃された可能性が高いと考えている。

 Su-25を実際に操縦した経験のある人びとによると、1万2000メートルから1万4000メートルの高度までは到達でき、MH17を撃墜することは可能だ。イスラエルのF-15戦闘機がトルコとジョージア(グルジア)を経由してアゼルバイジャンへ運び込まれている(イラン攻撃の準備と言われている)が、この戦闘機が何らかの役割を果たした可能性があると推測する人もいる。MH17とほぼ同じルートを40分弱の差でウラジミール・プーチン露大統領を乗せた航空機が飛行する予定だったとする未確認情報も無視できない。

 JITの報告書には全く説得力がないのだが、そのメンバー国を見れば理由がわかる。アメリカの「友好国」であるオランダ、オーストラリア、ベルギー、撃墜した可能性があるキエフ政権、そしてマレーシアなのだ。報告書の情報源がSBUなどキエフ政権に偏っているのも当然だ。ジョン・F・ケネディ大統領暗殺を「調査」したウォーレン委員会と同じように、メンバーが決まった段階で結果も決まっていた。





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最終更新日  2016.09.30 05:56:04



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