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《櫻井ジャーナル》

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2016.10.14
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 イラクのモスルから9000名以上の戦闘員をシリアのデリゾールやパルミラへ移動させることをアメリカとサウジアラビア両政府は承認していると伝えられている。勿論、移動の間、アメリカは攻撃しない。

 10月中にイラクのモスルをアメリカ軍とイラク軍がダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)から奪還するという形を作れたならバラク・オバマ米大統領の得点になり、来月の大統領選挙ではヒラリー・クリントンが有利になると見られている。オクトーバー・サプライズだ。

 一方、シリアでは現在、アメリカ、ペルシャ湾岸産油国、イスラエルなどが手先に使っているアル・カイダ系武装勢力やダーイッシュは劣勢。アメリカ軍が主導する連合軍は9月17日、シリア北東部の都市デリゾールでF-16戦闘機2機とA-10対地攻撃機2機を使って攻勢に出る直前だったシリア政府軍を空爆、80名以上の兵士を殺した。勿論、ミスではない。

 その後、28日と30日に侵略軍が支配する地域と政府軍を分けている河に架かっている橋を空爆で破壊したと報告されている。アメリカの特殊部隊もシリア領内で拠点作りを進めているようだが、戦況はアメリカ側にとって不利。ダーイッシュの戦闘員を増派する必要があるのだろう。

 ただ、イラクで戦っているダーイッシュやアル・カイダ系武装集団の戦闘員はイラク出身が多く、サダム・フセイン時代の将兵も含まれていると言われている。こうした人びとがシリアへ素直に移動するかどうかは不明。また、シリアで戦っているダーイッシュにはトルコ軍の兵士が含まれていると言われ、反バシャール・アル・アサド政権の外国勢力に雇われているという共通項はあるものの、細かく見ると中身に違いがある。

 元々、シリアへ侵攻したアル・カイダ系武装集団や、そこから派生したダーイッシュの主力はサウジアラビアなどペルシャ湾岸産油国が雇っているサラフ主義者/ワッハーブ派やイスラム同胞団。さまざまな国がそれぞれの思惑で戦闘員を投入したことから内紛も起こっているようだ。

 サウジアラビアはシリアだけでなくイエメンに軍事介入して泥沼状態。サウジアラビアの財政を圧迫する一因だ。最近、真偽不明の怪しげな理由でアメリカ軍はイエメンを攻撃したが、自分たちも泥沼へ足を踏み入れるつもりだろうか?

 アメリカ支配層は苦境から脱するため、軍事的な緊張を高め、相手が恐れをなして降りるのを待っているのだが、相手(ロシアや中国)は降りない。核戦争の脅しを始めているが、それも効果がなさそうだ。途中、アメリカが降りるチャンスを相手は与えていたのだが、富の独り占めを妄想して降りず、もう引き返せな所までアメリカは来てしまった。ヒラリー・クリントンは核戦争に向かって突き進もうとしている。





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最終更新日  2016.10.14 03:59:25



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