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confuoco Dalnara

許浚

『許浚』読み終えたけれど、未完だった。
続きを、「東医宝鑑」を編集する話を知りたかった。
柳義泰の言葉「非其者不伝」からなぜか
世阿弥の「風姿花伝」を思い浮かべた。
例えば
「この花は真の花にはあらず、ただ時分の花なり」
など厳しいことを言っているので、ふたりの像が重なったのかもしれない。
何年かに一度「風姿花伝」を読みかえしたくなるけれど
今がまたその節かもしれない。
本棚のいちばん手前にあったのでひらいたら
夜も更けてなお読み通したくなってしまった。
「非其者不伝」に対する世阿弥の言葉は
ひとつに
「この條々、心ざしの藝人より外は、一見をも許すべからず」のように思える。

薄霧の籬の花の朝じめり秋は夕べとたれかいひけむ

柳義泰という仁医が
「患者に遣う水は33種あってそれぞれの目的でつかいわけなければならない。
そのために汲みわけるのだ」
と語るのと通底するところがある気がした。
33種は井華水、寒天水、菊華水、春雨水、秋露水、冷泉水、甑気水など。
水の質と作用する効能両面を理解していなければ、治療に水を遣うことは出来ない。
表面的な理解でなく、理解に層をもつこと、理解がaccumulatedすることをうながすような言葉だった。

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