許浚『許浚』読み終えたけれど、未完だった。続きを、「東医宝鑑」を編集する話を知りたかった。 柳義泰の言葉「非其者不伝」からなぜか 世阿弥の「風姿花伝」を思い浮かべた。 例えば 「この花は真の花にはあらず、ただ時分の花なり」 など厳しいことを言っているので、ふたりの像が重なったのかもしれない。 何年かに一度「風姿花伝」を読みかえしたくなるけれど 今がまたその節かもしれない。 本棚のいちばん手前にあったのでひらいたら 夜も更けてなお読み通したくなってしまった。 「非其者不伝」に対する世阿弥の言葉は ひとつに 「この條々、心ざしの藝人より外は、一見をも許すべからず」のように思える。 薄霧の籬の花の朝じめり秋は夕べとたれかいひけむ 柳義泰という仁医が 「患者に遣う水は33種あってそれぞれの目的でつかいわけなければならない。 そのために汲みわけるのだ」 と語るのと通底するところがある気がした。 33種は井華水、寒天水、菊華水、春雨水、秋露水、冷泉水、甑気水など。 水の質と作用する効能両面を理解していなければ、治療に水を遣うことは出来ない。 表面的な理解でなく、理解に層をもつこと、理解がaccumulatedすることをうながすような言葉だった。 Copyright 2003-2004-2007 Dalnara, confuoco All rights reserved. ジャンル別一覧
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