|
|
|
May 30, 2015
テーマ：最近観た映画。(38848)
カテゴリ：映画
あらすじ
2016年、南アフリカのヨハネスブルグ。 犯罪が多発する街に デオン・ウィルソン（デーヴ・パテール）が設計開発した ロボット警察が投入され街は平安を取り戻した。 自宅でAI（人工知能）を開発しているデオンは 廃棄処分行きのロボットを利用して試運転しようとしていたところ 強盗を計画していたニンジャ、ヨーランディらに誘拐されてしまう。 彼らに脅されてロボットにAIソフトをインストール。 チャッピー（シャールト・コプリー声）と名付けられたAIは 幼子のように言葉や知識を学習していくが... 自身が開発した操縦型ロボットMOOSEを導入したい 同僚のヴィンセント・ムーア（ヒュー・ジャックマン）は ライバル心からデオンを尾行し チャッピーに目を付け... シガニー・ウィーバーら共演、 ニール・ブロムカンプ Neill Blomkamp監督 （原作は『Tetra Vaal』） 『チャッピー Chappie』（2015年） （以下、映画の核心に触れる部分もございます） 定性的にも定量的にも人やAIの意識を解析し データとして蓄積はもちろん 転送も出来ないような 共通認識はデオンにもあったようだが... エンディングは 人間とAIのハイブリッドな関係、切り結びを感じさせる。 生物学的延命措置を超えた AIによる永遠の命や 引き継がれる意識 the conscious, consciousnessというアイデンティティ。 偶発的ではあるが 瀕死の人間もAIの外形、身体を借りて生き続け 科学者であろうと街のチンピラであろうと貴賎なしに AIで延命され永遠の生命を獲得する大団円が 近接する未来の予想図として興味深かった。 社会の下部を引き上げる、掬い上げる ブロムカンプ監督らしい視点も感じられるから。 やや beyond 生物学で 脳科学とITががっちり未来を造るのかも...と。 「知覚と意識はいかなる者にも宿る」 という意味で AIと人間の間にもボーダーは、壁はない。 AIは意識を備えて beyond Robot、ロボット以上。 そんなAIと人間がフラットでハイブリッドな関係で 共存し得る近未来図。 （人間のような功名心や嘘がないAIは 無垢で、ロボット的ではあるのだが... AIとロボットの関係、境界についても 少し考えたい気もした。） ガード・キー guard keyへのアクセシビリティ等も興味深い。 手塚治虫マンガのロボットも ネットワークで同時にダウン、誤作動させられるストーリーが あった気がするから。 前作『エリジウム Elysium』はSFと宗教等についても考えさせられたが... 「あなたは特別な存在なの」 という言葉の種が アンチヒーローのマックスを育てたように、 タブラ・ラーサtabula rasaなAI、チャッピーを 育てたもの、人、言葉や経験にも思い至る。 鏡のように人間の姿を映し出すAI。 それは寓話的な世界観でもあるのだが、 人間とAIがハイブリッド化する近未来には より一層、写し鏡のような相互作用が インタラクティブな影響の末に共存があるのだという余韻に繋がる。 音楽は（一応）Hans Zimmerだが 映像に畳み掛けるようにかぶってくる NinjaとYo-Landi VisserらのDie Antwoordによる 数々の歌が時折そぐわないような気もした。 ヒュー・ジャックマンにはめずらしい悪役キャラ、ヴィンセントだが 会社トイレの洗面台に 「ヴィンセントの所有物」と書いた紙を貼って 日用品（？）どっさりで一人で場所をとっているのが 彼の性格や社内での振る舞い等を端的に表していておもしろい。 洗面所に私物を置くなんて、女子ではないのだから～ （女子は専用の棚等利用して スペースを独占せず、均等に分け合うのが常だが...） ヒュー・ジャックマン主演『リアル・スティール Real Steel』はKinect的発想。 余談だが 日本では ソニー・ピクチャーズ（日本法人）が PG12で公開するために編集した日本版が上映されている。 ニール・ブロムカンプ監督は 自作が編集されたこと、 日本版が存在することを知らなかったようだが... don't know what you mean. One edit...worldwide （ブロムカンプ監督のTwitterより。 編集はワールドワイド版一つだけ、と返事） 公開前にこの「ニュース」が伝わって来てがっかりしていたが 観てみると （あぁここがカットされたのだな）と 分かる人には分かってしまう、気付いてしまう編集だった。 ちょっとした違和感、つなぎの悪さは残るが... 映画の流れの中で 気付くことができる「日本版」編集だったので、 ワールドワイド版と観比べなくてもよくなった...ほっ。 もしかしたら レイティングをPG12に下げて ベイマックス Big Hero 6(●―●)のような人気を狙っていたのかも... もう一つ余談。 デオンやチャッピーが キーボードをたたいた際、モニター画面に出て来るコードは Fedora OS Node.cのコードだそう。 Red Hat Linux後継のRPM系LinuxディストリビューションFedoraはフリーでオープンソース。 Ubuntuと相並ぶかな... ちなみに映画『トロン：レガシー Tron: Legacy』のコンソール画面にはUbuntuの文字が... ハッカー関連ニュース等の際のイメージ映像は 映画『マトリックス』のモニター画面 （裏返った半角カナや注音符号等が縦に流れる）と同じになっていたりするが... 映画公開から15年以上経っても ハッカー＝『マトリックス』のあのモニター画面、のイメージは 更新されないのか、気になる。 こういった形の「引用」というか... イメージの共有、援用について 調査するには膨大なビッグデータ解析をも経るだろうけれど興味津々。 というのも、 他作品での引用数に基づく重要なアメリカ映画ランキング 1位は『オズの魔法使』と聞いたから。 調査にはIMDBが利用され 映画→映画という流れでルートが明白 共通のプラットフォーム上の引用だが、 チャネルがパラダイムが相違する 前述ハッカー関連ニュースの際のイメージ映像等も含めると 膨大な引用、イメージの援用・共有に インタラクティブな相関性が明らかになりそう。 インパクトも係数として関わってきそうだが。 いつかAIが3D/4Dモデルで解析結果を図示してくれそうな気もする... プロダクト プレイスメント Product Placementではないと思うが... シリンダー形の Vodafonロゴのあるビルが何度も登場する、 ヨハネスブルグの風景が印象的。 ヨハネスブルグを象徴もする建築物が映画に何度も刻印されている感も。 to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2024 Dalnara， confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典（ブログ名とURL）を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や 情報、意見、 解釈、考察 ロジックや発想（アイデア）・ 視点（着眼点）、 写真・画像等も コピー・利用・流用することは禁止します。 剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、 つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、 切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
Last updated
Mar 30, 2023 04:04:09 AM
[映画] カテゴリの最新記事
|
|
