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カテゴリ:映画
あらすじ
歴史スペクタクル大作『ヘイル、シーザー!』撮影中の1954年 シーザー役ベアード・ウィットロック(ジョージ・クルーニー)が 何者かに誘拐され撮影は中断する。 スタジオのフィクサー、エディ・マニックス(ジョシュ・ブローリン)は 同時に進行する製作現場を回りながら 密かにベアード救出作戦を実行しようとするが... レイフ・ファインズ、アルデン・エーレンライク、ジョナ・ヒル スカーレット・ヨハンソン、フランシス・マクドーマンド ティルダ・スウィントン、チャニング・テイタムら共演。 コーエン兄弟 Joel Coen, Ethan Coen 監督 『ヘイル、シーザー! Hail, Caesar!』(2015年) レンブラントの「夜警」が描出した群像を 解体し 現代という立地点、当時のフレームよりワイドな現在のフレームからも 振り返るように相対化し その奥に秘められた物語や像を浮かび上がらせるように... 映画というフォーマットで 21世紀の現代というワイドなフレームで 1950年代のハリウッドを相対化し再構築した楽屋落ちメタ映画の趣も。 レトロスペクティブ retrospective という懐古・復古調はあるものの、 retro + spect 語源のラテン語specere「見る」の 動線を考慮すると、単なるレトロ、古き良きハリウッドを振り返るだけには もちろんとどまらない。 「見る」「振り返る」方向性、動線はさまざまだが... コーエン兄弟の透視図法で再構築されている。 そしてそれはアメリカの現在地にも連なっている。 赤い映画、と呼んだように レッド・パージ Red Purge 赤狩りが吹き荒れもする時代に 共産主義を思想的に理想的だと考えた人たち、(この作品の中では)映画の脚本家たちは ハリウッドのシステムから排除され社会からも疎外されつつ、 少額のギャラしか支払われずハリウッド・システムから搾取もされていた。 実在のHollywood Ten 脚本家たち10人は ある特殊な時代の特殊な職業の、変わった思想の持ち主だから 排除され搾取されていたわけではない。 大企業や大国が弱者から搾取する構造は 現在まで続き、アメリカの現在地に地続きであること、 問題の起源の一端を目撃している気も。 1950年代ハリウッドという「セット」、設定、フレームを超えた 普遍性は現代アメリカが抱える格差の構造と不寛容を 歴史的に再照射する構図もありそう。 一方ではノスタルジックな古きよきハリウッドとその舞台裏を再現しつつ その内底に抱える矛盾や闇が アメリカの現在地と地続きでもあると... また、映画の中の映画、 古代ローマ、その中でも特にスパルタカスは 1950年代ハリウッドという時空を飛び越えて 現代人にも希求されている自由や自治・自立を体現し 潜在的な スタジオの通路で作業が続けられていた? ダビデ像のような白い男性像を見て タヴィアーニ兄弟監督がD. W. グリフィス監督『イントレランス Intolerance』の撮影現場を描いた 『Good Morning, Babylonia!』で製作される白い象を想起もした。 同時代を描いた『Trumbo トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』(2015年)や エディ・マニックス → エドガー・マニックス 登場の 『ハリウッドランド Hollywoodland』(2006年)も観てみたい... トゥイードルダムとトゥイードルディーのような 双子のようなソーラ・サッカーとセサリー・サッカー が放つ凶器のような記事。 当時、新聞の映画評やゴシップ記事は 映画興行をひっくり返すほどの影響力があったとは...隔世の感。 最近では、『スパイダーマン3 Spider-Man 3』や 『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) Birdman or The Unexpected Virtue of Ignorance』などでも描かれている通り、 ブロードウェイ、演劇については 相変わらずメディアによる評が君臨し、抹殺/封殺するほどの影響力も持っているが... Tweedledum and Tweedledee Agreed to have a battle; For Tweedledum said Tweedledee Had spoiled his nice new rattle. Just then flew down a monstrous crow, As big as a tar-barrel; Which frightened both the heroes so, They quite forgot their quarrel. 音楽 OST がなかなか赤い。 アレクサンドル・ワシーリエヴィチ・アレクサンドロフ Александр Васильевич Александров のアレクサンドロフ・アンサンブルを引き継ぐような The Red Army ChoirによるSlavery and Suffering Varchavianka、Kalinka Echelon's Songや 吕文成作曲 平湖秋月、 The Red Flickering Light of Candle... to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2022 Dalnara, confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や情報、意見、解釈、考察 ロジックや発想(アイデア)・視点(着眼点)、写真・画像等もコピー・利用・流用することは 禁止します。剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 18, 2021 05:32:48 PM
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