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テーマ:韓国!(16901)
カテゴリ:映画
設定、シチュエーションから
ハ・ジョンウ主演『テロ,ライブ 더 테러 라이브』も想起し (それゆえ)観に行ったのだが... 『テロ,ライブ』ほどの熾烈で苦い余韻はないものの、 いずこも同じ格差社会を感じさせる内容とウォール街、金融工学の行方等も Geek的に興味深かった。 『マネー・ショート The Big Short』後のアメリカ。 韓国系俳優も出演しているし! あらすじ 大人気CATVの財テク金融プログラム「マネーモンスター」のMC リー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)はある日のライブ放送中 配達員カイル・バドウェル(ジャック・オコンネル)に 銃で脅され、爆弾付きベストを着せられたまま 生放送を続けることに。 「マネーモンスター」が絶賛し推奨した銘柄の IBIS株大暴落により、 カイルは全財産を失ったと主張し リーに責任を取れ、と詰め寄る一方 CEOウォルト・キャンビー(ドミニク・ウェスト)にも 原因を聞きたいと要求するが 広報担当者ダイアン・レスター(カトリーナ・バルフ)によれば 株価暴落以降、CEOはジュネーブ出張に行ったままもどらない... プロデューサー、パティ・フェン(ジュリア・ロバーツ)は リーに指示を出し、カイルの懐柔と事態の収拾を図りもするが... ジョディ・フォスター監督 『マネーモンスター Money Monster』(2016年)。 ジョージ・クルーニーは製作にも関わる。 (以下、映画の核心に触れる部分もございます) リアルタイムで中継される 「マネーモンスター」占拠掌握と、 リーを人質に取った劇場型犯罪は 当初、さほど怯えも驚きもせず、動じないパティの様子に 拍子抜けし、あまりスリリングではないなぁ、と 内心『テロ,ライブ』の緊迫感と比較して観ていたが... 全世界が注目する人質劇が進行する中 (スマホによる視聴も可能なCATV!?) 突如ソウル、レイキャビク、ヨハネスブルクのシーンが挿入される。 ソウルはアンニュイなムードの漂うリビングで 『ラスベガスをぶっつぶせ』出演、釜山国際映画祭も訪問したAaron Yoo アーロン・ヨーが登場(TigerJKっぽくなっている...)、 Won Joonウォンジュン役。 「マネーモンスター」の画面を見て少し顔色を変えるが... いぶかしく思っていたところ 後に、ロシア・チームの他に ウォンジュンも金融工学者として HFT/high-frequency trading のためのアルゴリズム algorithm設計に関わっていたことが判明。 CEOウォルトに疑念を抱くダイアンに システム、金融工学の観点から大きなヒントを与えた。 特に、ウォンジュンの 「バグではない、ユーザーエラーだ」 というせりふが印象的。 (Geek的には) 映画の中では当初から Bugバグではなく Glitch(機能や連続性の突然の中断)という表現が使われていたことと 呼応もする。 つまり、アルゴリズムの問題ではないと Glitchという言葉遣い、単語からも示唆、当初から暗示されていた感が ウォンジュンのユーザーエラーという指摘で補強された。興味深い流れ。 余談だが、 韓国人と話していると、ファンド・マネージャーという肩書きも よく聞く気がする... 優秀なハッカーのいる「場」としてのレイキャビクと、 (アイスランドはIT大国としても知られる。 寒冷な気候を生かしたサーバーセンターの誘致など金融危機以前から...) 金融工学者のいる「場」としてのソウル。 なかなか興味深い、映画の中の韓国の描かれ方、 小国だが、なかなかIT大国な2つの国。閑話休題。 カイルは「時給14ドル」で働く運送業者で (ニューヨークは最低時給15ドルになったはず...と思いながら) 格差の問題、甲乙問題を クローズアップもし、 「ウォール街を再占拠だ!」というギャラリーのシュプレヒコールも 現在進行形の大統領選における争点などを想起もさせる視点で なかなかアメリカの国内問題、社会問題にコミットしている。 挿入歌のラップを使って、あるいは台詞で 「政府は何もしない」 軽佻浮薄なリーが 「悪い投資を良い投資に変える」と言ったり 「人は本能的に助け合う」と呼びかけるのは うーーん、半信半疑ながら なかなか心の琴線に触れる、 いい人になっていい話で終わるのか...と感じ入っていたら 結局弱者が傷つき切り捨てられる結末に。 但し、『テロ,ライブ』 と相違し、 強者はついに謝罪の言葉を口にする。 「悪かった」と... ウォール街のクラウン、道化師のようにも見えたリーが 最後は正義感あふれる姿で一矢報い、 「悪かった」という言葉を引き出したのはなかなかカタルシスがあった。 また、女性監督としてのジョディ・フォスターが 男性に媚びない、知恵と勇気ある女性たち パティやダイアン、カイルのガールフレンドまでも... を描き出しているのも興味深い。フェミニズム的カタルシスも。 ドラマ Orange Is the New Blackで 2つのエピソードを ("Lesbian Request Denied", "Thirsty Bird") 「ハウス・オブ・カード House of Cards」でも1つエピソードを 監督した経験も生かされ、 スリリングでヒューマン、アメリカの現在地にコミットもする演出だった。 マイケル・ムーア監督作品同様。 他に韓国系はHye Jin Jang、も出演。 to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2024 Dalnara, confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や 情報、意見、 解釈、考察 ロジックや発想(アイデア)・ 視点(着眼点)、写真・画像等も コピー・利用・流用することは禁止します。 剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、 つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、 切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Feb 9, 2023 07:34:39 PM
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