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カテゴリ:映画
『ゴジラ』も『エヴァンゲリオン』もほとんど観たことがないので...
エヴァ感があるらしいと聞いてもぴんと来ない。 庵野秀明、樋口真嗣監督『シン・ゴジラ GODZILLA Resurgence』 まったく予備知識がないが 能狂言のすり足/ハコビのように動くゴジラ(鎌倉辺りで顕著)、 レールの上をすべる(滑らされる)ように進むゴジラ、 どしんどしんと歩くゴジラの三様の動態に 過去現在未来それぞれの時間、時差がつまっているような継ぎ目を感知もし なかなか興味深かった。 摺り足だから野村萬斎だったのか... 能狂言の舞の所作のような動きからは... 『利休にたずねよ』に 歌舞伎らしい演技スタイルが混じっていたことも想起し。 葵上(薪能) 金春能 菊慈童 絶景かな 絶景かな(「楼門五三桐」) 原発を有機物化魔物化したような今回のゴジラの造形は 東日本大震災後の日本で示唆的象徴的ではあるが... 被爆国時点からスタートする歴史観には 侵略や虐殺等の加害や罪の因果としての/からの1945年という視点がするりと抜け落ちており 相変わらず片手落ちというか 単眼的独善的な世界観に嘆息もする。 1945年までにしか時計を巻き戻さず 1945年から時間を動かすご都合主義の史観に満ちて。 時間尺度が短く、断片化された... バスで首都圏から避難するシーンには (無生物である)バスは大量に確保できたとしても 果たして運転手は確保できるのだろうか、 自衛隊員がその役割を担うのだろうかという疑問も。 というのも 元滋賀県知事の方が 高浜原発の避難プラン策定(国は避難プランに一切責任を持たず 地方自治体に丸投げ)において、 現実問題としてどのように避難民を輸送させるバス等大型車の運転手、人材を確保するか、 と何度か指摘していたことがまず脳裡に浮かんだから。 ゴジラも原発も 想定外のリスクマネジメントが求められるが そこまでの想像力はまだまだはたらかないものなのかも...と再認識も。 運転手も実際は家族と共に避難したい、避難するという 彼らの行動の原理、有事における行動心理学まで 今後危機管理に含められるだろうか。 「許可のない外出は法律で禁止されている」や 特別立法、攻撃を命令するに至る過程など 来るべき世界に備えられる、あるいは恐れられるディテールは 一部表出されている印象も。 韓国映画『グエムル』等と比べると 愛や情が濃密に、深淵と振幅をもって行き交う世界より 組織が前面に表れている映画という感触も。 組織をめぐり 会議は踊る 閣僚官僚たちの冷静と情熱の間。 その組織と会議が次々に動かす 新幹線にクレーンなどさまざまな「無人機」は 閣僚官僚たちに溶け込み その一部のように織り込まれ、動作している(組織立っている)。 予定調和的に 組織が結束し収斂していくプロセスとカタルシスが描かれるが 核融合が有機的な組織になっているゴジラと 閣僚官僚たちが組織として有機的にまとまってくるプロセスはどこか相似形で重奏もする。 余談だが... 東京駅付近、銀色の脇腹に走る各色のラインで目視確認される在来線たちが 触手のようにゴジラに向かっていく 擬人化されたような電車の姿、 小さくくずおれていく姿は 鉄子的にぐっとくるものがあった... 一方で、日米安保、日米の同盟的タッグは 矢口とカヨコに、男と女に擬人化、キャラ化されているような印象も。 ある種のバディものであるとはいえ。 ハリウッド映画が中国を登場させる時、 (『パシフィック・リムPacific Rim』や 『オデッセイ The Martian 火星の人』等 プロダクション、マーケティング的発想・設定も根底にはあるはずだが... (宇宙的観点から太陽神で援助もする中国) 今作の中国(中ロ)描写の相違、世界観の違いも興味深い。 やっぱり日米しか眼中にない!?(核をめぐる因縁の深さもあるが) 体の大きさに比べて 異常に小さい前肢から ティラノサウルス Tyrannosaurusも想起。 むかしのゴジラは ここまで前肢が小さくはなっていなかったのでは...!? 核融合的に発達し、過発達している部分と 退化もしくは未発達の小さい前肢が対照をなす(どこかの組織の隠喩かしら)。 余談だが... ティラノサウルス系のZunityrannus(だったか)を見て なんだかうれしそうだったSir David Attenboroughの表情は忘れられない... Planet Dinosaurとリンクする...BBC製作恐竜映画 to be continued...!? buzz KOREA Click... にほんブログ村 韓国映画 にほんブログ村 映画 にほんブログ村 映画評論・レビュー にほんブログ村 韓国情報 にほんブログ村 K-POP にほんブログ村 Copyright 2003-2025 Dalnara, confuoco. All rights reserved. 本ブログ、サイトの全部或いは一部を引用、言及する際は 著作権法に基づき出典(ブログ名とURL)を明記してください。 無断で本ブログ、サイトの全部あるいは一部、 表現や 情報、意見、 解釈、考察、解説 ロジックや発想(アイデア)・ 視点(着眼点)、 写真・画像等も コピー・利用・流用・盗用することは禁止します。 剽窃厳禁。 悪質なキュレーション Curation 型剽窃、 つまみ食い剽窃もお断り。 複製のみならず、 ベース下敷きにし、語尾や文体などを変えた剽窃、 リライト、 切り刻んで翻案等も著作権侵害です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jan 29, 2024 03:34:05 PM
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