「反体制的」とされ音声の一部が消される等
部分的に破壊されてしまった東ドイツ映画
『君が大人になったら、アダム
WENN DU GROSS BIST, LIEBER ADAM』(1965年)。
検閲の痕が残る作品を、先月の
モフセン・マフマルバフ Mohsen MAKHMALBAF
『ザーヤンデルードの夜 The Nights of Zayandehrood』に続いて
現代に観る...
エーゴン・ギュンター Egon Günther 脚本、監督
シュテファン・ヤーニケ Egon Günther
ゲリー・ヴォルフ Gerry Wolff
ヴォルフガング・グリーゼ Wolfgang Greese
ハンス・アンゼルム・ペルテン Hanns Anselm Perten
デイジー・グラナドス Daisy Granados 出演。
(以下、映画の核心に触れる部分もございます)
アダム少年が白鳥からもらった懐中電灯は
不思議な力があり、人々の本心を炙り出す。
ファンタジックなストーリーが秘めるもの、
その背後が気になってしまう。
セリフの一部の音声トラックが消され欠落していたものは
テキストを映し出すなどして補完されていた。
韓国の演劇「検閲 彼らの言葉(검열언어의 정치학: 두 개의 국민)」で
「検閲を正当化する言葉はない」と、
検閲「言語」を駆使しようとする公権力に真っ向対抗しつつ
「自分自身の姿を遠回りに見つめなければならない時代」には
何もかも遠まわしに表現することにもなるのか...という感慨がよみがえるような
暗喩隠喩にあふれる印象をチカチカと発信もしている映画だった。
一方で、学業のために子どもを夫に預け
地方の大学に通う主人公アダムくんの母は
おそらく同時代の西側諸国の一部などでは
母親は幼い子どものそばにいるべき、等と非難されそう。
男女平等に共働きの浸透している東側ならではの
家族のかたちにも見えた。
そんな、おとぎ話のような映画のナラティブを超えて
描かれる当時の家族像等も興味深かった。
ジャズ音楽がBGMとして何度か流れたが
当時の東側のジャズ(の様相、スタイル)、あるいは東側でのジャズの受容は
どのような感じだったのだろうか...
壁の向こう、冷戦下に製作された映画は
意外にも多様な音楽をつかっている。
アダム少年が読んでいたのが
プロティノス Πλωτῖνος「エネアデス Ἐννεάδες」だったとは...
トマス・グティエレス・アレア監督
『低開発の記憶 Memorias del Subdesarrollo』主演の
デイジー・グラナドス も出演!可愛かった~
(キューバの女優が東ドイツの映画にも出演していたのか...)
to be continued...!?
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