☆運命の出会い☆それまで猫嫌いだった私がこの子と暮らすようになった運命の日だった。 その日、私は友人とランチを楽しみ、学校の役員の仕事の為 娘のいる小学校へ向かった。 仕事も終わりいつもならそのまま家に帰っていた。 でもその日に限って娘の顔を見に教室へと行ってしまったのだ。 そこへ小さなダンボールを抱えた担任の先生がやって来て私の前に差し出す。 猫?ダンボールに入れられていたのは産まれたばかりのトラねこだった。 私の顔を見て『二ャー』と鳴く可愛い子猫。いくら猫嫌いな私だって こんな愛らしい目で見つめられたら、そりゃあ可愛い。 見るぶんにはね・・・。で、この猫がどうしたの? 先生のお話を要約すると、この子はどうやら捨て猫らしい。 人恋しくて大勢人のいる学校にあらわれた。 で、飼い主を探した所、うちの娘が名乗りをあげた。 親の了解を得る為に何度も電話していたけれど連絡が取れず困っている所に タイミング良く現われたのが私・・・。とまぁこんな感じ。 エェ~~ッ!!無理無理。だって私はしつこいようだけど 猫嫌いなんだから。それにね、パパが単身赴任中で勝手に飼うわけには行かないし 赴任先にだって頻繁に行かなきゃならなくて 動物なんて飼えません。下の娘だって動物嫌いなんだもん。 いろんな飼えない理由を並べたてもちろん丁寧に断った。 先生も笑ってわかってくださった。後は上の娘を説得するのみ。 ちょろいちょろい。やれやれ、これで帰れる。 一瞬、この子はどうなってしまうのかな~って頭を過ぎったが この子がどうなろうと私には関係ない。 関係ないよ。でもあの子の顔が焼きついて離れない。 私に飼えるわけがないじゃない。そんなのわかってるて。 車を走らせているはずだった。でも私が走っていたのは道路じゃなく廊下。 そう、あの子を家の子にする為に・・・。 そして生まれて初めて大嫌いな猫を『ギュ~ッ』って抱きしめたんだっけ。 今でもあの時何故あんな気持ちになったのかわからない。 でもどうしても連れて帰りたかった。 その後の生活なんて考えられなくなっていた。 あの日、学校に行かなければ、娘の顔を見に行かなければ あの子と巡り逢うことなどなかっただろう~。 だって電話だったら簡単に断ってしまっていたもの。 運命?そうだ。あの子はうちにやって来るために産まれて来たんだ。 きっとそうだ。 © © © © © © © © その日から私の大嫌いな猫は我が家の大切な家族になったの。 チャーミーという名前をもらって・・・。 ジャンル別一覧
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