覚悟高校2年の時に付き合い始め、23歳で晴れて結婚。 そして、パパの両親が自分達の住む家から車で5分程の場所に新築してあった1戸建が2人の新居になったの。 この家は別に私達のために建ててくれたわけじゃなく、 たまたま購入した土地が「5年以内に家を建てる」のが条件付きだったから 仕方なく建てた物。 私達が結婚したのは新築してからもう2年くらい経っていたかな? 『家は人が住んでいないとダメになるから』って強く勧められて入居したの。 ・・・・なんとなく嫌な予感はしたんだ・・・・ 予感的中!!ううん!!予想以上だった。 義理の母、父は毎週末になると朝8時に必ず現われた。 電話1本くれないでいきなりやって来る。 そして『あそこが汚い、ここがダメ』散々小言を言って 最後は『ここは自分達の家だから!』で締める。 私にとってもここは大切な我が家なのに自分の好きなように模様替えすらできなかった。 義母に小言を言われないように掃除にも念を入れた。 それでも私の態度が気に入らないと言っては『じゃ~出て行け』。 子供が産まれてからもずっとそんな感じで あの頃の私は義母の存在にいつもビクビクしてたっけ・・・ “家は自分達の物~だから綺麗に使え” こんな2人がチャーミーの存在を知ったらどうなっちゃうんだろう~。 ダメ!怖くて言えない!! それまで私は1回も義理の母に口答えした事はなかったの。 だって、気に入らない事があると私の父や姉夫婦まで呼び出して 文句を言うような人だったから~。 父の悲しむ顔を見るのが辛くて 何でも言いなりになっていたんだ・・・ もちろん耐えきれなくてパパと家を出ようって何度も話しあった。 でもパパはひとりっこだし、もしこんな形で出て行ったら あの2人とは永遠に終わりだから、それは最後の最後でいいと思っていたの。 でも、2人が来るたびチャーミーを2階に隠すなんてもうイヤ!! チャーミーの為にも子供達の為にも私、強くならなきゃ!! 幸いにもチャーミーは柱で爪とぎもしないし悪戯もしなかった。 柱で爪とぎされたら困るなぁ~って思っていた私の気持ちがわかっているみたいに 本当にいい子だったの。 ありがとう。 ママはすごく助かったよ♪ 今日こそは言おう!! そう、決心して車で向かう私の手はかすかに震えてたような気がする~。 家に着くと義理の母も義理の父もニコニコして迎えてくれた。 これは“嵐の前の静けさ”だ~。 言わなきゃ!早く言わなきゃ!! 『あのね・・・・・』 チャーミーがうちの子になった経緯から、チャーミーがどんなにいい子かって事、 子供達がチャーミーをとっても可愛がっている事を 相手に相づちをうたせる暇もないほど早口で説明した私。 こうゆう時って人って饒舌になれるんだね~。 今まで怖くて自分の気持ちなんて言えなかったこの私が こうやって2人を前にぺらぺら喋ってるんだもの。 ~とっても不思議だった~ ううん!!不思議だなんて呑気に言ってる場合じゃあない。 だって義母の笑顔がいっきに消えていたんだもの・・・・・ 長い長い沈黙。 『あ~っ、私達追い出されるんだ・・・』 緊張の糸がプツンと切れた私は遠くの方でぼんやりとそう考えていたの。 『○美はそんなにその猫を可愛がっているのか?』 くち火を切ってくれたのは義父だった~。 義父の事は私も好きだったの。 何となく憎めないキャラクターで何より子供達にとっては優しいおじいちゃんだったから~。 おじいちゃんならわかってくれるかも知れない! 義父のこの一言が トンネルから抜け出せたように思えた瞬間だった~。 『動物を飼うのは良いことなんじゃないか?!』 孫が可愛くて仕方ない義理父はそう言って笑ってくれた。 嬉しかった。 相変わらず義理母は渋い顔して“ワナワナ”していたけれど 義理父さえ見方になってくれればもう私が勝ったも同然!! 良かったねチャーミー。 これでもう隠れなくてもいいんだよ。 正々堂々家族の一員になれたんだよ。 3つめの大きな問題が解決したその日は チャーミーが本当の家族と認められた『家族記念日』 そして、今まで2人が怖くて逆らえなかった私が生まれ変われた日でもある。 ジャンル別一覧
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