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昔、核分裂反応を少しだけ学校で習ったが、もう一度Netで調べ直してみた。
原子核が分裂して別の原子(元素)が出来るとき、重さ(質量)の合計が僅かに小さくなる。 ここで無くなった質量が例の E=mC^2 のアインシュタインの式に基づいてエネルギーに代わる。 このエネルギーを熱源にして湯を沸かし、タービンを廻して電気を作るのが原子力発電ですね。 そこで問題なのが、分裂してできる原子だ。 原子はプラスの電気(電荷)を持つ陽子、マイナスの電気を持つ電子、中性の中性子からできている。 そして、原子の名前は陽子の数で決まり、この数値を原子番号という。 1個なら水素、7個なら窒素、8個なら酸素といった具合に。 学校で周期律表と言うのを見た覚えがあるのでは。 ところが厄介なのは、中性子の数。 同じ陽子数であっても、中性子の数は同じではない。 どこの世でも異端児がいるわけで、大多数のものとは違う中性子数をもっている奴がいる。 そして大体がこの異端児は不安定な動きをする。 数多く存在するウラン238(原子番号92)は92個の陽子と146個の中性子でできているが、ウラン235というのも少しいて、これはいわば過激派である。 ウランの中から過激派だけを取り出して集めると、徒党を組んで暴れ始める。 発電所では制御棒などで、暴れ方をコントロールしているわけだ。 核分裂の一つの例は(Wikipedia) 235U + n → 92Kr + 141Ba + 3n つまり、ウラン235に中性子1個が加わると、クリプトン92とバリウム141に分裂し、同時に中性子3個を出す。 出てきた中性子3個は別のウラン235にぶつかり、更に分裂させる。 このようにネズミ算式に分裂反応が進んでいく。 この反応では陽子、中性子の数は変わらない。 反応前:ウラン235(陽子92個、中性子143個)+中性子1個 反応後:クリプトン92(陽子36個、中性子56個) バリウム141(陽子56個、中性子85個)+中性子3個 合計陽子92個、中性子144個 ところが出来てくるクリプトン92やバリウム141という奴が、中性子の数が普通ではない、ひねくれ者なのだ。 核分裂の仕方は色々あるのだろう。 速い話、陽子92個をいくつといくつに分けるかだけなのだから。 Wikipediaにはいくつかの核分裂生成物の例をあげてあった。 生成物の例に、原子番号(陽子の数)と通常の原子量(およそ)を並べてみよう。 {原子量と言うのは、自然界の元素の平均的な陽子の数と中性子の数合計とみてよい} 生成物 原子番号 原子量 セシウム133、137 55 133 ヨウ素135、131、129 53 127 ジルコニウム93 40 91 ストロンチウム90 38 88 セシウム133は原子量133になり、これは自然界にあるものと同等。 その他のものは、自然界にあるものと中性子の数が多かったり少なかったり。 いうならば異端児(同位体)だ。 一般の原子が年月を重ねておとなしくなり、今の中性子数に落ち着いたのだが、異端児はまだ落ち着かない。 中性子を出したり、放射線を出したりする。 ということは、我々は日頃この異端児にはなじみがないので、この連中と付き合うと何をされるか分からないということになる。 中でもヨウ素は、ヨード卵とか海藻、ヨードチンキでおなじみなのだが、それはあくまで原子量127のもの。 チェルノブイリの原発事故では、後にヨウ素の異端児による甲状腺ガンの事例が多く発生したとのこと。 そして今、ヨウ素剤なるものがマスコミで取り上げられている。 少し体内に入ってきた異端児の居場所を大勢の普通人が占拠して追い出してしまおうというもの。 ヨウ化カリらしいが、周期律表ではヨウ素は塩素の仲間、カリはナトリウムの仲間。 食塩(塩化ナトリウム)と似たようなものである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011.03.21 19:11:58
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