くれーじーくえいる　ぶろぐ

　とりあえず出だしは絶好調の仮面ライダー電王ですが、児童雑誌等では何やら"第２の仮面ライダー"の情報が出ているようで・・・
　つまらん！　今回の電王は１人の仮面ライダーで４人分演じ分けると思ってたのに！　つまらん！（←某ＣＭの大滝秀治の声で読もう）
　まぁよく考えれば、良太郎のような"特異点"たる人間がこの世で１人しかいないというのも変な話なので、その意味では第２の仮面ライダーが出現してもおかしくはないんですけどね・・・
　何はともあれ、今週の電王です。

【第４話　　鬼は外！　僕はマジ】

　悪徳金融業者の男たちに囲まれて絶体絶命の良太郎と山越。が、近付いてきたパトカーに男たちが気を取られた隙に何とか逃げることに成功した。
　翌朝。何とか悪徳街金から逃れてビルの屋上でホッとする二人だったが、モモタロスが抜けた良太郎には山越が誰なのかわからない。だが、山越の言葉から自分に憑依したモモタロスが彼の窃盗の片棒を担いだことを知ると、山越に自首を勧める。昨夜とは全然違う良太郎の言動に戸惑いつつも、自分にはもっと金が必要だからと自首を拒む山越。と、そこへ突如カメレオンイマジンが現れて山越を連れ去ってしまった！　山越がイマジンの契約者と知った良太郎は後を追おうとしたが、屋上から遥か下を覗き込んだ途端目を回してしまう。
　一方、カメレオンイマジンは契約完了まで山越を部屋に閉じ込め、現金輸送車を襲って金を奪っていく・・・

　良太郎を探して『Milk Dipper』を訪ねたハナだったが、良太郎は不在。先を急ごうとしたハナだったが、「朝からドタバタしてると幸運の星が逃げちゃいますよ」と良太郎の姉・愛理に引き留められる。
　愛理自慢のコーヒーは、デンライナーでナオミが淹れているものより断然美味しいものだった。星の世界に思いを馳せる彼女との会話に、ハナはしばし心を和ませるのだった。

　やっとデンライナーの食堂車に集まった良太郎とハナとモモタロス。だが、カメレオンイマジンが契約したのが山越で、しかもモモタロスが彼の窃盗に手を貸そうとしたとわかってハナは怒り心頭。モモタロスは勝手に使った良太郎の金を返すつもりで分け前を要求したのだが、良太郎はすげなく拒否。良太郎はモモタロスが聞き出していた山越の住所に向かおうとするが、戦いになったら自分を呼ぶしかないと豪語するモモタロスに対して「呼ばないよ。一緒に戦いたくないんだ」といつになく毅然とした声で宣言する。モモタロスが自分の身体を勝手に乗っ取って好き放題した上、泥棒にまで手を貸したことが許せないのだ。「泥棒とか人にお金を要求したり、取り上げたり、好きじゃない。大切なものとかお金とか失くすのって辛いよ・・・あのさ、まだ決めてなかった願い、モモタロスが僕から離れることっていうのはダメ？」完全に拒絶されてさすがのモモタロスも二の句が継げない・・・

　山越のアパートに押しかけてきた悪徳金融業者の男二人は、部屋の中で山越が札束の山に埋もれて悲鳴を上げているのを目の当たりにして唖然とするが、カメレオンイマジンの鞭で絡め取られて追い払われる。"死ぬほどの金"を掻き集めて契約完了を宣言するカメレオンイマジン。自分が求めていたのはこんなのじゃないと悔やむ山越だったが時すでに遅し、カメレオンイマジンは山越の過去へと飛び立ってしまった！
　部屋に駆け付けた良太郎とハナが確認したその時は2006年３月15日。山越は二人にその日の忘れもしない記憶を語り始める・・・
　――――――2006年３月15日、当時の山越は仲間とバンドを組んでいたがさっぱり芽が出ず、今度のオーディションでダメだったら解散を決めていた。会場へと急ぐ山越だったが、途中で遭遇した迷子の女の子を警察に連れて行ったためオーディションに間に合わず、バンドは解散。それでもプロのミュージシャンへの夢を捨てられなかった山越は、他の仲間が故郷に帰ってからも一人東京に残ってストリートミュージシャンとして日々を送っていた。金さえあればデビューできたのではないかと思い、街金に借金してまでＣＤを作ったが、結局金だけではどうにもならなかったのだと気付かされた山越は、良太郎に巻き込んだことを謝罪するのだった。
　山越の歴史の改変を防ぐべく、良太郎はプラットフォームに変身してデンライナーに乗り込み、山越が迷子の女の子に出会った2006年３月15日の渋谷へと向かう！

　2006年３月15日の渋谷では、オーディション会場に向かっていた山越に憑依したカメレオンイマジンが好き放題に暴れ回っていた。その影響は現代にも波及する。破壊の嵐に人々が逃げ惑う中、暴れる山越の姿を見つめる懐中時計を手にした謎の男の姿が・・・
　そこへ現れたデンライナーから降りたプラットフォームは、ハナに山越と迷子の女の子を託し、自分はモモタロスを呼ばないままカメレオンイマジンに立ち向かう。ハナが女の子を警察に送り届け、我に返った山越はオーディション会場へと走る・・・
　一方、プラットフォームはカメレオンイマジンに必死に立ち向かうがまったく歯が立たない。デンライナーの食堂車でやきもきしつつ状況を見守っていたモモタロスだったが、ついに見かねて「バカ野郎！　このままじゃ死んじまうぞ！　俺を呼べよ！」と叫ぶ。しかし、プラットフォームは頑として応じない。モモタロスは二度と泥棒の味方や金の要求などしないと約束、良太郎に促されて「ごめんなさい」と謝罪する。
　プラットフォームはようやくモモタロスを召喚して電王ソードフォームに変身、あっと言う間に形勢逆転してカメレオンイマジンを圧倒し、"俺の必殺技パート２ダッシュ"でトドメを刺した！

　戦い終えてデンライナーの車内で一息吐く良太郎たち。そこへ「感心しませんねぇ・・・」と声をかけてきたのは、例によって旗付きチャーハンを味わっているオーナー。あの後、山越はオーディションに間に合ったものの結局バンドはデビューすることなく解散、良太郎が少しだけ歴史を変えたものの意味はなかったのだ。とはいえ、山越は金を求めるのではなく自分の力でもう一度夢を追うことを決意し、今日も街角で一人歌い続けている・・・
「流れる時は変わらないからこそ美しいんだと思いますよ・・・」結局またチャーハンの旗を倒してしまったオーナーは、いつもの泰然とした態度で食堂車を後にする。「間違ってるのかな？」「わかんないけど、でもそれでも変えたい時間はやっぱりあると思う」呟く良太郎とハナ。そんな良太郎の今回の健闘を「おまえ、へなちょこかと思ってたが結構頑固で根性あるじゃねえか」をモモタロスが讃える。そして、"モモタロス"という自分の呼び名にセンスはないが、呼びたきゃ勝手に呼べと照れ混じりに言い、ようやく二人は仲直りしたのだった。

　時の荒野を走り去るデンライナー。と、その砂の中から新たなイマジンの影が・・・・・・

□□□□□□

　バンドの解散を賭けたオーディションに臨もうとしたものの、迷子の女の子を助けたために間に合わず、一度夢を断たれた青年・山越。ミュージシャンへの夢を捨てきれず、金があれば何とかなったのではと思い、借金を重ねてＣＤを作ったりしてみたものの、結局それではどうにもならなかったのだと気付かされたのは、自分の過去を狙うカメレオンイマジンに憑依された後だった・・・そんな山越の過去の傷を癒す今回の良太郎たちの戦いでした。

　結局、山越はハナの助けでオーディションには間に合ったものの、バンドの解散は避けられなかったようで、この辺は『戦国自衛隊』辺りに見られる"歴史の自己修正力"なのでしょうか。とはいえ、山越が金ではなく自分の力で夢を追うことに繋がったのは小さな救いなのかもしれません。
　感心しませんねぇと苦言を呈するも、今回も良太郎たちの過去での行動を咎め立てなかったオーナー。「流れる時は変わらないからこそ美しい」と言いつつも、時の流れ全体に影響しない些細な改変なら関与する気はないということなのでしょうか。相変わらず腹の読めない人です・・・
　一方、今回も2006年の過去に現れ、カメレオンイマジンの暴走を薄笑いを浮かべて睥睨していた謎の懐中時計の男。その正体や真意は一体・・・
　そういえば、電王で過去の人間に憑依したイマジンが起こした破壊の影響が現代にもそのまま及ぶという描写、即ち"過去の対象物に干渉すると現代のそれにも即座に反映される"というタイムパラドックス設定は『ゴジラvsキングギドラ』とかでも見られるパターンですね。

　モモタロスの勝手な振る舞いに良太郎がマジで怒り、仲違いに発展した今回。しかし、面白けりゃ何でもありな主義のモモタロスも、非力でひ弱だが正義感と根性だけは人一倍ある良太郎を結局は認めることになったようです。この手のヒーロー番組でのお約束的展開とはいえ、コンビが仲違いを経てさらに強固になるというのは見ていて気持ちがいいですね(^^)　で、方法に問題はあったものの、勝手に使った良太郎のバイト代を返そうとしていた辺り、モモタロスって結局いい奴なのです。
　しっかし、今回の電王の"俺の必殺技パート２ダッシュ"って、斬り方の順序が違うだけかい！（笑）この調子だとパート３は×の字斬りだったりして・・・
　一方、ハナは初めて愛理の店を訪問。恐らく本筋に関わることはないであろう日常担当の愛理ですが、今後、彼女の店が現代においてハナが落ち着ける場所になるのでしょうか。あと、何だかよくわからない見てくれのコーヒーを淹れているデンライナーのナオミが何らかのきっかけで店にやってきて、そのあまりの不味い出来栄えのため愛理からコーヒーについて小一時間説教される展開を期待したいところです（笑）

　次回は良太郎側に付くと思われる新たなイマジンが登場。早くもモモタロスとのイマジン漫才コンビ結成の予感？（爆）