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An die Musik annex

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2006.12.20
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カテゴリ:カテゴリ未分類
さて、ヘンデルという名前から、皆さんはどんな人物像を思い描かれるのでしょうか?

代表作「メサイア」のイメージから、大多数の皆さんは、バッハと同じような敬虔な宗教音楽家を連想されるのではないかと思います。あるいは「水上の音楽」の有名なエピソードをご存知の方なら、後半生をイギリスに帰化した、英国宮廷作曲家としての華やかな地位、といったものも思い浮かべられるかもしれません。

ところが・・・実はこのヘンデルという人、若いころの例外はともかく、いわゆる「宗教音楽」というものをほとんど残していないんです。「メサイア」を含む「オラトリオ」という曲種は、実は舞台の上で演奏される、振り付けなしのオペラみたいなもので、聖書などからとった題材が多いのは確かですが、それも単に「わけのわからんイタリア語などで延々とかったるいストーリーを追っかけるより、誰でも知ってる聖書の物語を、母国語の英語で聞かされるほうが、聴衆の理解が得られる」というだけの理由にすぎないのです。

「メサイア」のように、はっきり宗教的テーマを打ち出した作品は、実はヘンデルとしては非常に例外的なものなんですね。ヘンデル自身、いわゆる慈善演奏以外の目的にはこの曲の上演を禁じた、というあたりにも、自分でもこの作品の特殊性をよく自覚していたことが窺えます。

では、ヘンデルが最も力をいれた曲種とは?・・・はい、オペラです。若いころハンブルクに出て自由都市の雰囲気に触れ、台頭しつつあったオペラの魅力にハマッて以来、ヘンデルの夢は一流のオペラ作家として成功することにありました。後年ドイツを離れ、当時世界一の音楽消費都市・ロンドンに出てオペラ修業をはじめたのもそのためですし、英国王室との深い関係が築かれたのも彼の英国生活の一種の副産物といったほうがいいのです。

ヘンデルが書いたオペラの数はなんと40余曲にのぼりますが、そのほとんどは現在劇場で演奏されることはありません。またその当時としても、そのすべてが成功を収めたとはいえません。オペラ作家・劇場支配人としてのヘンデルの苦労話はまた次回にでもゆっくりご紹介するつもりですが、ここでは次のことだけ理解しておいていただければいいでしょう。

同じ年に生まれ、ある年代までは似たような音楽的成長をとげていった2人の巨人のうち、後半生を通じてライプツィヒの教会の敬虔な合唱長として神に仕え、主要な作品のすべてを神に捧げたバッハの音楽が孤高の求道者のものだとすれば、ヘンデルの生涯と音楽は常に舞台と共にあり、聴衆=人間を意識したエンターテイナーのそれであった、ということです・・・






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Last updated  2006.12.20 22:05:43
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