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An die Musik annex

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2006.12.25
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1719年(34歳)の夏、ヘンデルは歌手のスカウトのためドイツに帰り、短期間でしたが故郷ハレにも滞在しました。バッハはこのときすでにライプツィヒの聖トマス教会合唱長に就任していましたが、ヘンデルの帰郷を伝え聞き、徒歩で150km以上はなれたハレの町に向かいました。しかしバッハがハレにたどりついたとき、ヘンデルは一足違いで故郷を発ち、次の目的地に出発した後でした。

このあと1728年にもヘンデルはイタリア旅行の帰途にハレの町に立ち寄っています。目的は病床にあった母を見舞うためであったということですが・・・以前逢い損なったバッハはこんどはライプツィヒにヘンデルを招待しようとして、息子を使いにやったそうですが、ヘンデルは母の看病を理由に、丁重にこれを辞退したということです。

こうして、2人の巨人はついに生涯一度も会うことなくすれ違ってしまったのでした。

もし2人の出会いが実現していたら、その間にどんな会話が・・・と考えるのは非常に楽しく、また反面恐ろしい(爆)想像でもありますが・・・天才は天才を知るなどといいますが、この2人は音楽家という同じ道を歩みながら、お互いに全く別の世界に生きていたからです。

バッハの音楽については、多くを語る必要はないでしょうが、その特質はしばしば、論理的、デジタル的、言語的などという形容詞で表現されます。(さしづめヘンデルはこれに対して、感覚的、アナログ的、絵画的ということでしょうね)・・・バッハの音楽は、主題や声部間の緊密さという点で当時の他の音楽を大きく引き離し、音の密度と純度を高め、そこから大きなエネルギーを引き出していきます。そこには「聴かせる要素」などはほとんど存在しないかのようで、ほとんどギリシャ時代のピタゴラス派のような、数学に近い純粋思考が支配しているかのようです。

またバッハにとって、音楽はひとつの小宇宙であり、神の御業の証明でもありました。代表作のひとつ「平均律クラヴィア曲集」のような、12の半音それぞれを基音とする長調と短調、つまりすべての調をひとつずつ使った曲集を作るといった発想そのものが、ある意味で音楽をミクロコスモスとしてみている結果といえますね。

何が言いたいかというと・・・バッハにとって音楽とはまず「音」それ自体が要求する理想の姿を実現することであって、「楽」の方はいわば2の次なのに対して、ヘンデルにとっては音楽はなによりもまず「楽」、つまり聴くものに広く受け入れられ、その心に喜びを与えることに意味があり、「音」はそのための素材にしかすぎないのだ、ということです。・・・どちらが正しいとかいうつもりはありません。ただ「音」と「楽」はいわば車の両輪であるというだけでね・・・





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Last updated  2006.12.25 22:28:44
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