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テーマ:映画館で観た映画(8310)
カテゴリ:洋画(あ行)
原題: ANNIE LEIBOVITZ: LIFE THROUGH A LENS
監督・製作 : バーバラ・リーボヴィッツ 出演 : アニー・リーボヴィッツ 、 オノ・ヨーコ 、 デミ・ムーア 、 キルスティン・ダンスト 、 ジョージ・クルーニー 、 パティ・スミス 、 ミック・ジャガー 、 ミハイル・バリシニコフ 公式サイトはこちら。 <Story> ヴォーグ誌の依頼で、マリー・アントワネットの衣装に身を包んだキルスティン・ダンストの写真を撮る女性写真家、アニー・リーボヴィッツ。 彼女が写真を撮るなら、どんなセレブでも喜んでやってくる。 彼女の写真家としての人生は、1970年にローリング・ストーン誌の写真を撮ることから始まった。 ミュージシャンたちの素顔を収め成功し、やがてヴァニティ・フェア誌に移籍。 よりメッセージ性の強い写真を撮るようになる。 アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生 - goo 映画 <感想> 3月映画の日の2本目。 予告編を観て、これはどうしても観たいと思ってしまいました。。 恐らく日本人には馴染みがない名前ですけれども、彼女の写真は1度は見たことがあるでしょう。 世界中のセレブが本当に集まってくる、あの写真もこの写真も。 その1枚1枚が、予告のスクリーンから何かを語りかけてくるようで、人を惹きつける秘密が知りたいなと。 下の1枚に合成されているのは、彼女の写真のほんの一部です。 これは見たことはある! という1枚もあるでしょうね。 ジョン・レノンが殺害されるわずか数時間前に撮影された1枚の写真。 豊かな髪を拡げたヨーコに、退治のようにしがみつく全裸のジョン。 まるで自分の原点に帰っていったかのようなこの1枚は、衝撃的な彼の死と共に、 世界中を駆け巡ることとなる。
時代の先を常に走っていた彼女。 彼女の走った後に、時代が風に乗ってやってきた、と言ったほうが正しいのかもしれません。 ただ単に被写体を撮るだけではなく、そこに彼女なりの哲学がある。 それを一瞬にしてつかみとっていくのは、彼女の才能。 ああして、こうして、と、カメラマンとしての注文だけを出すのではなくて、 被写体の希望を聞き、そしてそれを頭の中で組み立てて、写真の構図を決めていきます。 ただ、その中には必ず彼女のコンセプトがある。 セレブたちは言う。「彼女には私たちの見えないものが見える」と。 写真に、魂が入っている、と。
ローリング・ストーンの代名詞ともなった彼女の写真だが、 やがてヴァニティ・フェアに新境地を求めるアニー。 そしてパートナーである、スーザン・ソンタグとの出会い。 同性愛であっても、互いに自分を補い合うかけがえのない存在であることを認識し、 2004年のスーザンの死まで人生を共にした。 50歳を過ぎて、子どもを持っても(どうやって子どもを持ったかはこの映画では明らかではないのですが)、 子ども達とスーザンを大切にして、その輝きをも撮り続ける。 身近な人たちへの愛、それはアニーの原点だから。 現在も活躍中の彼女だけど、 こんなに自由に駆け抜ける生き方ができるのは、やっぱりアメリカだからなのかなあ・・・? とも思ってみたり。 日本ではどうでしょう・・・? このように女性が自由自在に活躍できる場があるだろうか? また、そのような空気であるだろうか? 型にはまったタイプならともかくも、時代を先駆けて生きるということは、 まだまだ女性にはできにくいのが日本では? そんな日常を吹っ切らせてくれる1本でした。 映画好きさんなら、ここに出てくるセレブたち・・・かなり魅力的ではなかったでしょうか? キーラ・ナイトレイが、埃まみれになりながら懸命にアニーのリクエストに応じた写真、 夕日との時間の勝負だった『マリー・アントワネット』の撮影、 世界中を巻き込んだ、デミ・ムーアの臨月ヌード・・・。 どれを取っても、その舞台裏は刺激に満ちていて、 アニーのリクエストがこんなに簡単に通るのも、ひとえに彼女の才能とハートの故と、 観客は心から納得するのではないだろうか。
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