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テーマ:映画館で観た映画(8349)
カテゴリ:邦画(か行・さ行)
監督 : 押井守 原作 : 森博嗣 脚本 : 伊藤ちひろ 声の出演 : 菊地凛子 、 加瀬亮 、 谷原章介 、 竹中直人 、 榊原良子 、 栗山千明 公式サイトはこちら。 <Story> ショーとしての戦争が行われる、仮初めの平和の時代。 永遠に年をとらない「キルドレ」のユーイチは、新たに兎離州基地に配属となった。 過去の記憶のない彼だが、初めて乗る機体も身体に馴染み、エースの座に着く。 基地司令のスイトはそんなユーイチを複雑な眼差しで見つめていた。 そんなある日同僚のパイロット、ユダガワが撃墜され死亡してしまう。 撃ち落とした相手は、「ティーチャー」と名のる敵のエースパイロットだった……。 スカイ・クロラ The Sky Crawlers - goo 映画 <感想> 長男と観に行きました。 押井監督は、若い人に伝えたいからこの作品を作った、と言っています。 いつまでも永遠に年を取らない、戦争以外では死なない・・・。 そして、「国際間の連合によって管理されたショーとしての戦争」があるからこそ、世界の人々は平和を感じることができる。 歪んでいると思います。 でもこれは今の日本にも似ているそうです。
例え撃墜されて死んだとしても、代わりのパイロットはすぐに補充される。 自分じゃなくても、よその誰かで代わりは十分務まる。 感情を持てば持つほどそんな現実に嫌気がさす、だから過去のことはすぐに忘れることにして、自分が受けるダメージを最小限にしようとする。 そうしてその場限りの交流を持つ、「キルドレ」たちの社会ができて・・・。 だけどそれだけでは封じ込められないものがあった。 それは「愛」。 いくらどうでもいいことは忘却の彼方に置いてきたとしても、本能で求めるものがある。 それが繰り返し繰り返し再生しかしないキルドレの世界。 私たちの社会も非常によく似ているけど、手を伸ばせばそれをつかみ取ることができる、 それは非常に尊いことではないか。 それを考えるなら、無機質と言われているこの現実もそう悪くない。そう監督は言いたかったのでしょう。 ただ、精巧なCGによるキルドレたちの戦闘シーンなどを見ていると、あまり希望というものを感じられなかったかなというのが正直なところ。 こうして使い捨てられていくだけ、という現実だけが迫ってくるような感じです。 機械のように再生された人間たち、しかしその中で「愛」を求めてしまったら・・・。 子どもの世界の中で、誰も倒せないただ1人の男・「ティーチャー」。 それは、人間が永遠に子どもだけの世界で生きていくのには限界がある、本当の心に敵うわけはないという象徴のような気もしました。 とにかくこれは人によって解釈は違ってくると思います。 非常に難しい。難解な映画です。 素晴らしいアニメーション、そしてCGを駆使した空中の戦闘シーンは圧巻です。 この映画もエンドロール終わるまで座っていて下さい。席を立つと損ですよ~ あと、パンフレットは映画が終わってから読みましょう。とんでもなくネタバレしてます。
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