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テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:邦画(や行・ら行・わ行)
監督・脚本 : 阪本順治 原作 : 梁石日 主題歌 : 桑田圭祐 出演 : 江口洋介 、 宮崎あおい 、 妻夫木聡 、 佐藤浩市 、 鈴木砂羽 公式サイトはこちら。 <Story> 日本新聞社バンコク支局で、幼児人身売買を取材する記者、南部(江口洋介)は、日本人の子供がタイで心臓の移植手術を受けるという情報を得る。 知人に金を握らせ、臓器密売の元仲介者に接触した南部は、提供者の幼児は、生きたまま臓器をえぐり取られるという衝撃の事実を知る。 取材を続ける南部は、ボランティアの少女、恵子(宮崎あおい)と知り合う。 純粋すぎてすぐ感情的になる恵子に苛立つ南部だが、善悪に対する感覚が麻痺している自分を恥じてもいた。 闇の子供たち - goo 映画 <感想> 本日2本目。 これはぜひとも観なくてはと思っていました。なかなか、思い切って暗部を描く作品はないものですから。 「値札のついた命」という予告のコピーにも、なにやらただならぬものを感じてましたから。 我が子を助けたい日本の資産家。 生活苦に喘ぐタイの一家。 欲求を満たしたい幼児性愛者。 移植実績を上げ、金儲けをし、名声を上げたいタイと日本の医師。 それぞれの需要と供給が一致してしまうことで蹂躙される子どもたちの命。
どうにかしてやりたいと理屈抜きで思う。しかし正攻法で突破できる問題では決してない。 それが観ているこちらだってわかっているのに、現地のNGO法人が分からないというのは正直疑問でした。脚色上しょうがないというのなら話は別なのでしょうが。 善良に見えても、また悪を駆逐する立場だって、金のために組織と癒着する人間はいる。問題が深いほどその闇もなかなか解決されない。 恵子の持つ「青くささ」。自分も含めてきっと多くの人がその反応をするでしょう。しかし南部が言うところの、「1人を救ってもまた次の犠牲者が現れる。それを防ぎたい」という主張もわかる。両立させたって途方もない道のり。 その間に「救えない1人」が次々と現れてしまうことが虚しい。
阪本監督は、この映画に出てくる被害者の子どもたちに対しては、きちんと出演シーンについて説明をし、何故ここであなたが必要なのかということを、親はもちろんのこと本人が納得するまで聞いてもらって出演してもらったと話しています。 それはもちろん、映画というメディアに出る以上当然のことです。 ですが・・・。 あまりにもリアルな現実を演じてしまった子役さんたち。確かに納得ずくでの出演ですが、果たして将来この経験は彼らの上に影を落とさないかどうか。 彼らが人生を振り返ってみた時、この映画の経験がどういう意味を持つのか。 監督は彼らに対して責任があると明言していますが、そこまで考えているのかと考えてしまいました。 ただ、私はもしも自分の子にオファーが来たとしても、親として出演は許可したくないと思いました。そのくらいの内容です。 そしてもう1つ、この映画がPG-12というのは納得がいきませんでした。シーンによってはR-18でもいいところもある。 実際小中学生の子を持つ身としては、これは彼らに見せるわけにはいきません。もし連れていたら席を立たないといけない状況だと思いました。 人道的には確かにPG-12なのかもしれませんが、映像的にはこれは彼らには酷すぎます。無理です。
今日の評価 : ★★★★ 今回は満足をしたということではなく、内容の重要性に鑑みての評価です。 しかしながら、PG-12にはふさわしくないという意味で★4つ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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