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rose_chocolat@ Re[1]:2015年my映画ランキング:元気にしています(01/02) みえこ55さん こちらこそレス遅くなりす…
2009.08.15
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カテゴリ:洋画(か行)

原題: CADILLAC RECORDS

監督・脚本 : ダーネル・マーティン

出演 : エイドリアン・ブロディ 、 ジェフリー・ライト 、 ビヨンセ・ノウルズ 、 コロンバス・ショート 、 モス・デフ


鑑賞劇場 : 恵比寿ガーデンシネマ


公式サイトはこちら。



<Story>


1947年のシカゴ。
バーのオーナーでポーランド系移民のチェス(エイドリアン・ブロディ)は、才能に溢れたギタリストのウォーターズ(ジェフリー・ライト)とハーモニカ奏者のウォルター(コロンバス・ショート)と出会う。
チェスは自らのレーベル「チェス・レコード」を設立し、2人の売り出しに成功する。
その後、ハウリン・ウルフ(イーモン・ウォーカー)、ウィリー・ディクスン(セドリック・ジ・エンターテイナー)といったブルース・ミュージシャンから、チャック・ベリー(モス・デフ)のようなロックン・ローラーをレーベルから輩出していく。
しかし時代の流れは、変わっていた。


キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語 - goo 映画
キャデラック・レコード 音楽でアメリカを変えた人々の物語 - goo 映画





<感想>

本当に本当に公開を待ち焦がれていた1本かも。 
やっぱりビヨンセが出てるっていうのがすごく魅力的なんです。 『ドリームガールズ』も大好きでした。 というかもともと音楽映画が好きなので。
予告を見る限りでは、『ドリームガールズ』よりも前の時代の話ということで、ちょっと地味な感じもしますけど、代わりにシュールな現実がありました。




1950年代の音楽は正直馴染みがない。
だけどクラプトン、ストーンズなら辛うじてわかる。 ビートルズなら大体わかる。
ビヨンセならもっとわかる。
彼らがインスパイアされ、彼らのソウルとなっている楽曲、それこそがまさに50年代にちりばめられた楽曲なのである。



モータウンよりももっと前のシカゴ、チェス・レコード。
ここから巣立ったアーティストたち。
マディ・ウォーターズ、エタ・ジェイムズ、リトル・ウォルター、チャック・ベリー、・・・。
『ドリームガールズ』が、1960年代に黒人音楽をショービズに乗せるための闘いだとしたら、これはその一時代前の、まさに黒人音楽を世に出すための闘いを描いている。
公民権運動よりももっと前の時代ですから、その壁のどこを崩して攻めていくかということは命題でもあった。
黒人音楽に惚れこんだレナード・チェス自身がポーランドからの移民だったため、同じマイノリティ同士という絡みもあってか、自由自在な発想に縛られないで売り出していけたのはラッキーではなかったか。
前例や、枠がないメリット。 アイデアをどんどん実行していくことによって、今のプロモーションの基本のようなものができていくのがわかる。
そしてやはり、いいものはいいと、大衆もわかっていく。 そこには人種の壁はもはやなくなっていく。


彼らが世に出て脚光を浴びてもなお、心に去来するのは自分自身への不安との戦いである。
その壁を克服することは難しい。 
社会的にもまだまだ地位が低かった時代の黒人音楽を、商業ベースに乗せるまでの、途方もない苦労。 
人種差別の壁、本人の過去のトラウマからの脱却、酒・女・クスリの呪縛。 
ありとあらゆる角度から彼らを阻むもの。  そしてそれに溺れていく者。 
チャック・ベリーのように、今もなお健在で、存在感を残しているアーティストもいるが、せっかくのチャンスをつかみながらも、志半ばにして音楽シーンを去って行く姿は哀れである。
だが、去っていった者たちの音楽も強烈なインパクトを残していく。
劇中彼らに魅せられてやってくる、若き日のローリング・ストーンズ(→ ミックが可愛かった^^)のように、自分たちのテイストの中に彼らの影を残しているアーティストは多い。 それがいま私たちが聴いている音楽のルーツともなっている。
例え草創期の黒人アーティストたちが、自分たちの音楽を成し遂げられなかったとしても、そのソウルは後世のアーティストたちの血となり肉となっていった。





キャデラック・レコード






マディのどうしようもないスター性や、リトル・ウォルターの天才的なテクニック、チャック・ベリーの絶対の音楽センス、それにももちろん唸らされるんですが、やはりビヨンセの歌にあるソウルと、彼女が音楽に対して抱く想いが押し寄せてきた。
劇中何曲か彼女は歌っているが、どれもが地の底から絞り出すような想いを持ち合わせている。
「つらい思い出が、曲に深みを与える」と、チェスは言った。
本当にその想いを味わったことがないと、その歌は歌えない。 
ビヨンセ演じるエタ・ジェイムスが、去っていくチェスへの想いをあふれさせて歌う、"I'd Rather Go Blind"。
彼へのありったけの想いを込めて歌う、この曲は圧巻です。
哀しい出来事が、歌に深みを増していく・・・。
それは何と皮肉なことだろうか。
分かっていながらも、その激しい情熱に、心が震えるのを感じずにはいられない。
製作総指揮にも携わっているビヨンセ。 彼女のこの映画、そして音楽に賭ける想いも、歌に全てこもっています。
そして、決して綺麗ごとでは済まなかった、草創期の黒人アーティストたち。
彼らの想いは1つ、自分たちの音楽を求めたこと。  白人の世界にかすめ取られることなく、きちんと確立した音楽を求めていく。 それは60年代のモータウンなどにも続いていく。




また1つ、ほろ苦さが沁みてくる映画に出逢ってしまったかな・・・?
震えるほどの感動、いかがですか?





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今日の評価 : ★★★★☆




 

 












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Last updated  2009.08.19 06:38:27
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