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カテゴリ:「私の本棚」・TV・演劇
もう来月には映画が公開されますよね。 映画『告白』 公式サイトはこちら。 予告も面白そうですし、主演も松さんなので結構楽しみにしています。 この作品、中島哲也監督なので、たぶん劇画っぽくなっちゃったりするんじゃないかな・・・・? という予感もして(それはそれでいいんだとは思うんですけど)、 であればきちんと、原作を読んでおきたいなと思い、 今回読んでみることにしました。 ネタばれなしでいきたいと思います(笑 全体は6つの章に分かれていて、 それぞれが、1人ずつの「告白」形式になっています。 第1章:娘を殺された教師・森口悠子 第2章:少女A 第3章:少年Bの姉(& 少年Bの母の日記) 第4章:少年B 第5章:少年A 第6章:森口悠子 全体を通じて感じたのは、「母の存在」です。 娘を殺されてしまう悠子の、母としての在り方。 どうしたら犯人に復讐できるのか。 ただひたすらそれだけを念じている。 子に対しての教育が仇となり、犯人に弱みをつかれて子どもを亡くす。 その教育も、どこの親でも日常的に信念として貫く些細なことだったけど、 子どもの要求を利用して死に追いやった犯人に対しては、悠子は絶対に許さなかったでしょうね。 これは親なら当然かもしれません。 悠子が考える、犯人への復讐。 それは私たちが容易に思いつくところから始まるが、 彼女は徹底的にバックグラウンドを調べ上げている。 少年A・少年Bの、それぞれの「母」に対しての想いを分析し、 一体何が彼らにとって効果的なのか、 どうしたら二度と立ち上がれないようになるのか、 そこまで狙っている。 最愛の我が子を殺されてしまった「母の苦痛」を、 母を奪われたらという仮定の下で、子の立場へ復讐をする。 同じくらい、あるいはそれ以上のものを味わってもらいたいから。 その為には、彼らを愛する人間をも効果的に利用しないといけない。 心理効果まで計算していっている。 また、事件には全く無関係の者も復讐に加わってもらいたいから、そこも利用する。 話としてはどんでん返しがかなりあり、 スピーディな展開でした。 最後のページまでどんでん返しがありますので、 最後から読まないでくださいね(笑) 果たして、このじわっとした陰湿な感覚を映画にできるかな・・・? というのは 正直思うところですが。。。 森口先生を松たか子さん、ウェルテルを岡田将生くん、 少年Bの母を木村佳乃さんが演じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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