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テーマ:映画館で観た映画(8347)
カテゴリ:洋画(は行)
原題:Brighton Rock 監督:ローワン・ジョフィ 原作:グレアム・グリーン 出演:サム・ライリー ヘレン・ミレン アンドレア・ライズボロー ノンソー・アノジー フィル・デイヴィス クレイグ・パーキンソン ジョン・ハート ジェフ・ベル ショーン・ハリス アンディ・サーキス スティーヴン・ロバートソン 第23回東京国際映画祭『ブライトン・ロック』ページはこちら。 <Story> 1964年ブライトン。 静かなイギリスの海辺の町に、犯罪組織が入り込んできた。 野心的な若いギャングのピンキー・ブラウン(サム・ライリー)は、他のギャングたちが縄張りを乗っ取ることを阻止しようと躍起になっている。 しかし、ピンキーがライバルを殺した瞬間、何も知らない若いウェイトレス、ローズ(アンドレア・ライズボロー)の手に重要な証拠が渡ってしまう。 ピンキーはローズがしゃべらないように誘惑するが、ローズの雇い主アイダ(ヘレン・ミレン)が、この事態に深い興味を持ってしまう。 死刑廃止の1年前、ピンキーは自分を裏切らないと、ローズを信用できるのか? そしてローズは、ピンキーが自分を犠牲者にさせないことを、信じることができるのだろうか? (TIFF公式サイトより) <感想> これはあらすじを読んだだけでかなりツボなのがわかったので、 絶対に観るぞーと気合満々で臨みました。 感覚としては『パイレーツ・ロック』の時代に近いので。 終映が夜中だったのでトークショーは聞けませんでしたが。 駅のポスター、すごいボケボケでしたけど一応撮ってきました。 ローズなんてもっと素敵なんだけどぼやけちゃった。 『ブライトン・ロック』っていうタイトルですが、中身はロックンロールじゃなくて ギャングものです。 ここでいうところの「ロック」とは、「飴」のこと。 イメージで言えば、金太郎飴みたいに、切っても切っても同じような感じの模様と味が出てくる棒状の飴です。 ブライトンの名物みたいです。 (検索するといろいろ出てきます) この「ブライトン飴」が、劇中で残酷な使われ方をしてきました。 ギャング達の抗争、これもまた暴力的な作品ではあるのですが、 果てしない争いと、それに巻き込まれてしまう通りすがりの女性、 そしてピンキーの運命という取り合わせが、(よくありがちな感じかもしれないのですが)見ごたえありました。 ローズが、最初は恐る恐るだったのが、最後にはピンキーの虜になってしまっているところも 哀れに感じつつも、 感情に流されてしまっている状態というのは、得てしてそんなものかしれないと思ってしまいます。 ピンキーも、組織の一員であったが、成り行きでどんどん軌道を外れて 破滅していく様子も、人間の壊れ方としてはありだったかなと。 保身のためには全てを利用するというのも、人間の本能にはあることです。 そしてもう1人、保身と復讐、そして大事な人を救いたい想いで動くアイダもまた、人間としては当たり前だとも思えるし。 最初の方で張った伏線が、ラストに出てきてしまったことが何とも皮肉に感じますが、 欲にまみれた人間の末路とはそんなものとも思います。 色遣い、画質などがちょっと褪せた感じで、 当時の雰囲気を出していました。 ブライトンのどこか殺風景な街並み、ブライトン飴や、港の風景なんかも、 この殺伐とした映画にはぴったり。 サム・ライリーはどこまでも冷酷だったし、 アンドレア・ライズボローも、ちょっと不器用だけど一途に揺れるローズを好演していました。 内容は好みが分かれるとは思いますが、自分はこういう作品好きなんですよね。 今日の評価 : ★★★★☆ 4.5/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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