セルティックが試合終了間際に生まれた中村俊輔の劇的な決勝ゴールにより、敵地ラグビー・パークでキルマーノックに2-1と勝利し、7年間で5度目となるリーグ優勝を決めた。
勝てば優勝が確定するゴードン・ストラカン監督率いるセルティックだったが、前半にヤン・フェネホール・オブ・ヘッセリンクがヘディングで決めた先制点を、後半に入ってコリン・ニッシュに帳消しにされてからは、苦戦を強いられた。だが、まもなく試合終了というところで、日本代表のMF中村俊輔が、ゴール前22メートルの位置から鮮やかなFKをキルマーノックのネットに直接突き刺し、敵地に応援に来ていたセルティックのファンを熱狂へと導いた。ストラカン監督も、これには度肝を抜かれた様子で、「うちには天才がいて本当にラッキーだと思う」と絶賛した。その中村は、この夜、グラスゴーで行われたセレモニーで、選手が選ぶスコットランドの年間最優秀選手賞を受賞している。
「リーグを制するのは常に最高のチームだ。最高の選手を集めたチームと、実際の最高のチームは異なる。うちの選手たちはとにかく皆、負けるのが大嫌いなんだ」とストラカン監督は続けた。確かにセルティックは今季、クラブ史上41回目の優勝、宿敵レンジャーズは51回。セルテックが優勝する道のりにおいて、3敗しかしていない。今季はさらに、国内2冠の可能性も残されており、5月26日にハイバーニアンかダンファームリンとのスコットランドカップ決勝が控えている。
試合は24分、中村のCKをフェネホール・オブ・ヘッセリンクが頭で叩き込み、セルティックが最高のスタートを切った。しかし、ホームのキルマーノックも、後半5分にニッシュのゴールで同点に追いつく。その後はゴールが生まれず、セルティックのタイトル防衛は1週間後に持ち越しになるかと思われた。しかし、中村はカーブをかけたFKで劇的な決勝ゴールを奪い、セルティックをタイトル獲得へと導いた。「彼は神から特別な才能を与えられた選手だ」と語ったのは、主将のニール・レノン。「キルマーノックはわれわれを苦しめたが、チームにあのような才能を持った選手がいれば、いつだってチャンスはある。ナカは最も重要な場面でまたしても期待に応えてくれた」