カテゴリ:極真空手
午後、誰もいない道場で自主稽古をする。毎日の日課である。そして、指導に出る。
空手歴。18才で入門し、今、72才だから54年目になる。私の弟子達もそれぞれ 個性豊かに成長し、先生・師範となった。若手も順調に育ってきている。 私は自分で気付かない内に、自分自身も成長したと思い込んでしまっていた事が、とん でもない錯覚だと思い知った。それは、大山総裁が唯一皆の前でやった、転掌という型を、 私は今日やってみた。昨日も、一昨日もやった。そして、やればやる程、私の空手が我が 師である大山総裁の足元にも及ばない事を痛感させられた。 転掌という型は唯一、最初から最後まで正面を向いたままで行う。大山総裁の転掌は、 気迫、信念、風格、気品、そして、他を寄せ付けない孤高の気高さ。見た人達を圧倒する。 私の拙い文章力では表現出来ないものが秘められている。私にはそう見えた。見れば見る 程引き付けられた。72才の私の行くべき道を、指し示してくれたように思った。 一つの型でも、単に見ただけで終わるか、その人間の空手に対する見方、考え方次第 で、永遠に輝くダイヤモンドの様にも見えるのである。 大山総裁の転掌は、私にとって空手修行の厳しさ素晴らしさを教えてくれた。本当の師 とはこういうものだと、改めて教えられた。
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最終更新日
2022.10.15 10:53:20
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