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カテゴリ:奥村 武
古馬の壁は厚い・・・
4コーナーから力勝負に出たマイネルシーガル君でしたが、これでG15勝目になるダイワメジャー大先輩にはまだまだ・・・ ピンカメちゃんは終始後方からレースを進め、NHKマイルカップの再現を狙ったのですが・・・ 2頭ともまだ3歳馬ですからね 今後に期待しましょう!! さて、先週から美浦トレーニングセンターには新しい調教コースが登場したのは、新聞などでもうご覧になりましたよね。 そうです、その名も「ニューポリトラック」コース。 早速乗ってきましたので、ご報告します。 第一印象は、とても軽いなと感じました。 軽いとは、馬が楽々走れてしまうという事。ですから、おそらく速い時計が出るだろうなという事です。 そして、あまり負荷もかからない。 いままでのウッドチップやダートのコースと同レベルの調教をするには、少し距離を長めに乗るか、走るペースを少し早くしないといけないのではないでしょうか。 しかし、クッションは非常に素晴らしく、ダート馬に乗っていても「この馬芝でも走れちゃうんじゃないかな?」と錯覚してしまうほどのものでした そしてなによりポリトラックの厚さがそんなに必要ではないので、馬が走った跡、いわゆる蹄跡(ていせき)をほとんど気にしなくて良いのです。 これはいままでの調教コースにはない画期的なことなんですよ!! どういう事かといいますと、ウッドチップやダートではあの大きな体の馬達が猛スピードで走った後には結構な深さの足跡が出来てしまいます。 その足跡の上を再度他の馬が猛スピードで走ったら・・・脚をくじく可能性が高くなってしまいますよね。ですからトレセンや競馬場では調教時間の合間に「中間ハロー掛け」を行いその足跡を消していくのです。 当然あの広い調教コースにハロー掛けを行うのですから、かなりの時間を要してしまいます。 多くの厩舎は、脚をくじくリスクをなるべく低くするために、その中間ハロー掛けの直後の時間帯を狙って、調教時間を合わせます。 するとどうなるか・・・ ウッドチップコースのハロー明けなんか、大渋滞なんです 馬が混み合えば衝突や、蹴りあいなどの危険性も高まってしまい、つまらない事故で、馬や人を怪我させてしまいます。 ですから蹄跡を気にしなくて良いニューポリトラック馬場は、その中間ハロー掛けも必要ないんですね!! そしてもう一つ、気になっていたのがこのコースは芝コースと柵なしで隣接していることでした。 異なった材質のコースが一つのコースになっているわけですから当然その「境目」がありますよね。 もしその境目に少しでも段差があったら・・・想像するだけでも怖いです・・・ 走っているのは馬です。もし何かに驚いて天皇賞のエイシンデピュティじゃないですけど、急に横に逃げてしまったら・・・そこに少し段差があったら・・・あ~怖い しかしそんな心配は無用でした。 この技術はすごいですね。目をつぶって芝コースからポリトラックコースに歩いていったら、その境目は全く気づきません。ほんとうに全くといってよいほど段差がないんですよ ほっとしました!! さてさて、美浦にも世界に誇れる調教コースが出来たわけですから、もっともっと頑張っていきましょう!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年11月19日 08時47分16秒
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