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2008年12月23日 XML このブログを購読する

競馬を楽しくするヒミツ
[ 坂田 博昭 ]    

 秋のオーストラリア取材最終回です。

 今日はあちこちで見つけた、「おお!こんなもの!!」てな感じの物件を紹介いたします。

081223-1.JPG

 これは、メルボルンカップのフレミントン競馬場にて。

 競馬場から道一つ隔てた「THE BANKS」っていう食事エリアに入れるチケットを持っていたのですが、そのチケットを最初に見せて入ったときに、こういうリストバンドを着けられました。エリアに再入場するときには、チケットとこのリストバンドを見せるわけです。
 一度着けると、もう破かない限り綺麗には取り外せませんから、他人に譲渡することが出来ない仕組みになっております。

 つまり、日本の競馬場で指定席に入る場合の「ハンドスタンプ」に相当するんですね。

 うちの父が、競馬場の指定席に入るときに、いつも言っております。そのハンドスタンプが、人間自体に目印を付けるみたいで、非常に感じ悪いと。歴史的にも文化的にも、たとえば烙印みたいに決してポジティブなイメージのある方法とは言えません。

 このリストバンドなら、ハンドスタンプより数段いいとは思いませんか?目的は同じように達することが出来ますし、あとは造り次第でおしゃれに作ったり、シックなデザインにしたり。指定席の種類によって工夫したりも出来ますし、楽しんでもらうお客さんのムード作りにも役立つと思います。

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 この「ターミネーター」みたいなお兄さん。腰に下げているのは勿論、破壊工作に使う重とかではありません。

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 手にしているのは、何と!携帯型馬券発行機なんです。

 右側のタッチパネルを操作すると、左側から馬券がプリントアウトされて出てくる。このお兄さんに例えば「何番の単勝何ドル!」って口頭で言ってお金を払えば、その場で馬券を手にすることが出来るのです。

081223-4.JPG

 そばには、パラソル。そして当該レースのオッズ。

 この場でもご紹介したように、メルボルンカップの日は、競馬場全体が人でギッシリ。馬券を買いに移動することもままならない状態ですから、こうして人混みの中にもこうして馬券を売ってくれる仕組みが存在するわけですね。

081223-5.JPG

 つぎはこちら。これもメルボルンカップ当日のフレミントンの一角。

 なにやら淑女達が大行列をしております。

081223-6.JPG

 化粧品メーカーがプロモーション用に設置したパウダールーム。
 中では、日本で言うところの「美容部員」みたいなお姉さんが、その場でお化粧をメイクをしてくれて、更に化粧品のサンプルをくれるのです。

 まあこれだけなら、大レースの会場ならありそうな話なんですが…

081223-7.JPG

 やはり競馬場は、淑女だけではなく紳士も大勢集まる場所。隣には、男性用の同種の部屋が設置されておりました。
 女性用ほどではありませんけれども、こちらにも順番待ちの列が。

081223-8.JPG

 中ではこんな感じ。紳士諸君がメイクをしてもらい、やはり同じようにサンプルをもらっておりました。

 女性用だけだったら、男女ペアで来た人たちはこの場所を楽しめない。男性同士で来ている人たちにアピール出来ない。
 プロモーションを行う企業も、そこにいる人たちが楽しめる仕組みをしっかり考えているわけです。

 例えば、日本の競馬場には、年配の方がとても多いと言われています。現実問題として周囲を見回せば、明らかにその通りでしょう。

 じゃあ、年配の方が楽しめる、あるいは年配の方に役に立つ、こういうプロモーションをしたら、どうなんでしょうか。

 それこそ保険や年金の相談を受けてもいいかもしれない。健康に関することなんか、ウケるんじゃないですか?
 客層にあったキーとなる事柄というのは、必ずあるはずなんですね。

 

 いまでは、競馬場内のイベント、どこを見ても判で押したような同じものばかりなんですけど…それじゃあイベントをやった方の「やった」という自己満足だけ。客層に合わせた「しかけ」を考えるという面では、もっと勉強しなきゃいけないということは、こういうところを見ても改めて感じさせられます。

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 これはカイントンの競馬場で見つけた場所。 

 競馬場とお酒はつきもの。お酒を飲まずにレースの日を楽しむなんてあり得ません。
 しかし、未成年者にお酒を飲ませるわけにはいかない。

 で、場内でお酒を買うためには、この場所で身分証明書を見せた上で、リストバンドを着けてもらう必要があるんです。

 見た目未成年者「かも知れない」若い人は、これがないとお酒買えません
 ですから、若い女の子とかは競馬場に来ると、まずこの場所に立ち寄り、リストバンドを入手します。

 混雑した競馬場で、いちいち身分証明書を出すのは大変ですから、これはグッドアイディア。

 実は明らかに成年者でも、身分証明書の認証を受けてこのリストバンドを入手することが推奨されております。
 リストバンドは、上で見たものと同じ。人には譲渡できない仕組みです。

 日本でも、公共の場所ではこういうことをちゃんとやったらいいと思うんですが。「未成年者の飲酒はいけません」と言いながら、それを社会として当たり前のように見過ごすのは良くないこと。こうした取り組みは、競馬場に対する安心感と、更には信頼感を増す効果があると思います。

 あと、競馬場では少ないですが、競輪場や競艇場では主に飲酒運転や酒による騒動を防止する観点から、お酒を売らないケースがあります。ただこのように、大人にも身分証明書の提示を義務づけると言った「ハードル」を設けることにより、そうした問題を回避しつつお酒を提供できる可能性もあるのではないでしょうか。

 一日いれば食事もするわけですから、お酒のないレース場なんて本当につまりません。

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 オーストラリアはどこの競馬場でもブックメーカーがいるんですけど、このタイプの商売は初めて見ました。

 その日の全てのレースのオッズが朝の段階で全て提示され、売っているのは2つのレースにまたがる2重勝(ダブル)。この写真でわかるように、各馬についているオッズを掛け合わせたものが、そのダブルのオッズになります。

 しかも聞いてみたら、レースは任意の2個レースを選んでいいとのこと。「そこが狙い!」と思えば、1レースと最終レースのダブルでもいい。買う方が自分の予想に合わせて組み合わせられるのです。

 これはジックリ予想をすれば、美味しい馬券を自分で作り上げることが出来るチャンスかも!?

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 これはもう長いこと訴えているんですけど…パドックサイドに設置された、レース中継の放送席です。

 テント、モニター、カメラ1台。放送席自体の製作スタッフも僅か。出演者も、レースがちゃんとわかってインタビューも出来る司会者と、解説者の2名。

 日本の場合、競馬場からの中継ってなんかやたらと金かけてスタジオ作って、人手も山ほど使ってやってるんですが、こういうコンパクトなやり方もありますよと。

 レースが終われば、司会者は勝ったジョッキーや関係者にすかさずインタビュー。で、レースの合間はブロードキャスターとして、解説者のコメントやオッズ、結果をお伝えしております。
 何しろパドックサイドですから、映像や話の中身の、臨場感が違います

 必要なのは「場」じゃなくて「内容」ですから。

 

 

 文化の異なるところに行くと、こうして色んなヒントに出会うことが出来ます。
 何かと閉塞感のある公営競技業界ですが、まだまだやれることは、山ほどありそうですよ!

 それは逆に言えば、客として楽しむ私たちは、もっと楽しむことが出来る可能性があるということ。いいことはドンドン取り入れて、楽しむ環境をもっとグレードアップしてもらえれば嬉しいですよね。




最終更新日  2008年12月23日 22時52分18秒



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