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2011年01月10日
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カテゴリ:奥村 武
今日は三日間開催の最終日でした。

私は急遽中山競馬場に出張となり、朝の仕事が終わったらゆっくりとこのブログの更新をしようと思っていたのですが・・・

こんなに遅い時間の更新となってしまいました。

しかしそれはそれでその日の出来事を新鮮なうちにお伝えできるってものです。

今日は今週の国枝厩舎の結果を振り返りながら、活躍したお馬さん達の性格やその心の内面が競馬に及ぼした影響などをお話ししましょう。

お時間がありましたらこの話を読んだ後にリプレイをみてもらえると面白い競馬の見方が出来るのではないかと思います。

まずは昨日。

厩舎の今季初勝利となったサトノオーランドくん。

父親はケンタッキーダービー馬 ジャコモ。

兄には昨年のセントレジャーステークスの勝馬アークティックコスモスを持つ良血馬。

ジャコモの種牡馬としての実績はともかくとして、兄を彷彿とさせるスタミナ豊富なタイプ。

力強さが売りになることでしょう。

フロリダのコールダーセール出身馬(アメリカのトレーニングセール)ですからがっちりとした立派な体型なのですが、見かけによらずまだまだ子供。

ちょっと強い調教をしたり競馬でたくさん走ってくると、わーっと頭の中が一杯になって少しわがままになったりするんです。

そんなときは「なだめて」「すかして」心が落ち着くときがくるのを人間が待ってあげています。

そんなに焦らなくっていいんだよ。

ゆっくり走れば良いんだよって。

2~3日もすればまたいつもの良い子に戻るんですから。

今回もそんな感じの調整でした。

昨日はきちんと落ち着いて、ゆったりと良い雰囲気で返し馬に入ることも出来ました。

ちゃんと学習して前に進んでいるんですね。

「すごいおりこうさん」って後藤さんにも褒めてもらえて良かったね。


2勝目を挙げてくれたのはサトノアポロくん。

姉には阪神ジュベナイルフィリーズでブエナビスタの2着だったダノンベルベールがいる血統。

姉のベルちゃんは女の子らしい性格で、ともすると仕上がりすぎてしまうような気の勝ったタイプでした。

しかしこのアポロくんはお兄ちゃんのダノンシュナップスくん同様飼い葉をあげればあげるだけ食べてしまうようなタイプ。

ですから油断するとおなかがぷっくり膨れてしまいます。

そんなアポロくんは優等生なシュナップス兄さんより少しやんちゃな感じです。

いつも周囲のお馬さんたちに気を取られ、誰かが少し変わった動きをすればそれに便乗していっちょ暴れてやりますかって。

昨日もレースが終わった後、ゴールの先の左手にある1600mのスタート地点の方向に自ら急ハンドル。

油断も隙もあったものじゃないんです。

それくらいに元気いっぱいなアポロくんでした。

それにしても凄い切れ味を見せてくれましたよね。

能力の高さは半端ではない事がわかりましたから、真っ直ぐ成長してくれるようサポートしていこうと思います。

がんばれアポロくん。


そして今日はダイヤモンドビコーの子ウインマリアベールちゃんが力の違いを見せて完勝。

外枠だったこともあり、終始外目を回らされてしまう厳しいレース展開。

しかし最後まで手応えが違いすぎるほど楽に追走できて勝つことも出来ました。

以前は同様に素晴らしい手応えで回ってきても終いの脚がかったるいというか、詰めが甘いというか少し弾けない印象がありました。

そのため堅実ながらも勝ち味に遅い競馬が続いていました。

そんなことで少し走りの内容に課題を挙げて取り組むことになったマリアちゃん。

そこで登場したのがクロス鼻革。

このクロス鼻革という馬具はご存じでしょうか?

キンシャサノキセキなど堀厩舎のお馬さん達がレース中につけている事が多い鼻革なんですが・・・

国枝厩舎がシャドーロールをつけている辺りにバッテンになった革のひものようなものを付けているのですが、今度気にしてみて下さい。

そのクロス鼻革を調教中だけ付けるようにして、顎を突き出して走る格好をほんの少しだけ矯正してみることにしたのです。

走る格好を矯正することが良いことなのか悪いことなのかはわかりません。

しかし人間だってあらゆるスポーツの中で「顎を出す」のが正しい姿勢というものは聞いたことがありませんよね。

お馬さんも一般的には同じで、顎を少しだけ人間の方に譲った格好が正しい姿勢といわれています。

するとどうでしょう。

走っている格好にはさほどの変化はみられなかったのですが、歩くときの姿勢の綺麗なこと。

体調がここに来てアップしてきたというのが勝つことが出来た一番の要因であることは間違いないのですが、少しは効果があったのかも知れませんね。

昨日の競馬なら上のクラスに行っても頑張れそうですね。


そして今年初の特別勝ちとなったヒシセンチュリーくん。

センチュリーくんはここ数戦、消化不良な内容が続いていました。

馬群を捌けず脚を余してゴール。

前走やその前の競馬のときは見るからに絶好調。

能力的にも1000万クラスでは上位の存在ですから期待も大きかったのですが。

センチュリーくんはちょっと周りのお馬さんに気を遣う性格。

じっと様子をうかがって、何かあったらいつでも対応しようと構えています。

そんなセンチュリーくんですから体がきっちりと仕上がり、普通のお馬さんなら最高という状態になるとどうなるでしょうか?

体と心は「一心同体」

別々ではなく連動しています。

体が仕上がれば心も敏感になってくるということ。

つまりセンチュリーくんの場合だとより気を遣うようになるということです。

幾度となくレース中に不利を受ける、運がないように言われてしまうお馬さんっていますよね。

このようなタイプなのだと思います。

ジョッキーがコントロールしようと思った瞬間のその一瞬に躊躇ってしまう。

でもその出来事は一瞬のことですから、ジョッキーでさえ気づかない。

そのお馬さんのほんの一瞬の躊躇いが、不利を受けやすい馬群の中のポジショニングになってしまう。

そんな気がしてなりません。

ここ2戦の消化不良はそんなところだったように思っています。

しかし今回のセンチュリーくんはどこかこうどっしりと構えている姿が日常の中に伺うことが出来ました。

乗り手がその辺のところを理解しわざと心と体の調子をずらす。

ずらすというか調律するというか。

そのバランスこそが私たちの仕事なのではないでしょうか。

ばっちり仕上げてばりばり食わせればテンションはアゲアゲになります。

でもそれだけではダメだと言うことでしょう。

そんな競走馬の繊細さをセンチュリーくんが教えてくれたような気がします。


さて今週のトレセンは水曜日から仕事が始まる変則調教。

今週も良い結果が得られるよう厩舎一丸となって頑張って行きますので、応援して下さいね!





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最終更新日  2011年01月10日 20時55分05秒
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