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カテゴリ:大川 充夫
ミツオーです。生爪をはがしかけました。痛い。
さて、今週の金沢競馬は重賞2本立てでした。 18日(日曜日)には第9回オータムスプリントカップ(3歳以上) 20日(火曜日)には第13回兼六園ジュニアカップ(2歳) いずれも東海・近畿・中国交流の1400メートル戦、それぞれに見応えのあるいいレースとなりました。 特に日曜日のオータムスプリントカップは、もうこれは金沢競馬的には「事件」と言ってもいいほどの結果で、ナマでご覧になった方々は色んな意味で「いいモノを見た」と思われたのではないでしょうか。いやまあ、感想はひとそれぞれでしょうけども。 というわけで、今日はそのオータムスプリントカップについてです。 オータムスプリントカップにはジャングルスマイルが出走していました。ここでも何度か触れられている馬ですし、昨年はJBCクラシックにも挑戦しましたし、何しろ金沢での成績が見事のひと言に尽きる馬ですから、実際にご覧になったことのない方でも名前くらいはご存知でしょう。 一応おさらいすると、ジャングルスマイルは、 JRA2戦未勝利で3歳秋に金沢へ移籍したあと、 (もちろん下級条件からですが)11連勝で金沢春の大一番・百万石賞を制覇して一気にトップに上りつめ。 秋には白山大賞典(G3)で場内を大いにわかせる2着と好走し。 今年は、春緒戦こそ落としたもののその後は7連勝で地元に敵ナシ!の走りを見せつけ、 「金沢の絶対王者」 とまで呼ばれるようになった5歳馬、です。 金沢のファンはもちろん、全国的にも「今年こそ金沢勢初のダートグレード制覇を白山大賞典で果たしてくれるハズ!!」と期待が高まるだけ高まってきたところでの、オータムスプリント出走でした。 当然、1番人気。 興味は勝ち方、そして次走(白山大賞典)。 …だったのですが。 そのジャングルスマイルが、このオータムスプリントカップで敗れました。 それも8馬身差の完敗。 絶対王者を下したのは3歳馬・ナムラダイキチでした。優勝タイム1分26秒4は、今年の7月17日にジャングルスマイルが、従来のレコードを実に久方ぶりに塗りかえた時計を、さらに1秒3も更新する驚愕レコードでした。 レースは名古屋・ニシノコンサフォスの逃げ。ジャングルスマイルは並ぶように2番手からで、3コーナーでは前をかわして先頭。そのまま押し切るか、というところへ、道中は前の2頭を見る位置にいたナムラダイキチが抜群の手応えでジャングルスマイルに並びかけて直線へ。そこからは…。あっっっという間に王者を置き去りにしたナムラダイキチが8馬身差の圧勝。鞍上の中川雅之騎手はゴールで大きく右手をあげてガッツポーズ。 ジャングルスマイルはかろうじて2着を死守、3着にあらためて伸びてきたニシノコンサフォス、以下大混戦でした。 何と言いますか…これで金沢の王者があっさり入れ替わり、ということにもならないと思いますが、少なくともナムラダイキチがジャングルスマイルと共に金沢競馬をひっぱって行くことになった、ファンや関係者がみなそう期待しているのは間違いありません。 そういう意味では、この「事件」は、金沢競馬にとって「うれしい事件」であったと言えるかもしれません。「孤高の王者の快進撃」よりも、「東西横綱が張り合う」ほうが見応えがある…でしょう、たぶん。もちろん横綱は2人より多くてもいいし、大関や関脇や平幕にも期待してますが。 ナムラダイキチはJRA2勝で5月に金沢へ移籍。A級に格づけされましたが2・1・2着と力を見せ、4戦目では3歳重賞のMRO金賞(東海・近畿・中国交流)を制覇。このオータムスプリントカップで重賞2勝目。金沢では6戦して4・2・0・0となりました。 本来「大の得意」という条件でもなさそうな短距離でのこの圧勝/レコードを見れば、いやでも今後の活躍に期待せずにはおられんわけです。 秋の3歳三冠目・サラブレッド大賞典はもちろんのこと、ダービーグランプリほか他地区のさらなる強豪たちとの対戦も楽しみですし、暮れの中日杯ではジャングルスマイルとの再戦も見られるかもしれません。いろいろ想像をめぐらすと、期待がふくらみにふくらんできますわねえ。 なお、白山大賞典(G3)は10月4日(火曜日)、サラブレッド大賞典は10月25日(火曜日)、それぞれおこなわれる予定です。みなさまこの秋の金沢競馬、ご期待の上、ぜひご覧ください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年09月22日 20時10分12秒
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