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2012年02月21日 楽天プロフィール Add to Google XML

新たなナイターレースの姿は見えるか
[ 坂田 博昭 ]    

 園田のナイター開催について、竹之上さんのエントリによれば、週1回金曜日だけナイターで開催するという風になるようですね。

 竹之上さんも書いておられるように、枠組みが先に決まったならば、中身が問題。詳しく言えば、ナイターレースを行うその狙いに合わせてどのように「商売の内容」を整理して考え、進めていくかということがこれからの重要なポイントになります。「ナイターをやればお客さんが来る。そして売れる。」という甘い考えではよもやないとは思いますので、どのような方向性でどのような手を打つのか、これから成り行きを見守っていきたいと思います。9月からやることが決まっているなら、春のうちには方針が決まるかどうか、ぐらいのスピード感が一つの目安になるのではないでしょうか。

 

 一番大きなポイントは、園田のナイターレースの商売としてのターゲットをどこに定めるかということでしょう。

 レースを行う以上、場所柄というのは一つの分かれ目になるかと思います。

 園田という場所が大阪都市圏の中でどういう位置づけなのか、東京出身東京在住の私にはよくわからないのですが、都市の中とみるか、都市周辺も含めた郊外圏と見るかで、商売の仕方は全く違ってくるように思います。例えば、大井がナイターをやるという場合と高知がナイターをやるという場合で、商売の方向性はほぼ正反対と言っていいでしょう。大井は夜にレースをやることで、ある程度本場への集客とその客層の開拓に成功している感があります。しかし、高知はそのようなことを意識したところで、本場にお客さんが爆発的に入るようになるわけではありません。よそで競馬のレースをしていない時間帯にレースを行うことで、場外発売を幅広くしてもらったり、電話インターネット投票のお客さんをすくい取ったりという効果が、高知のナイターレースの売り上げを支えているはずです。

 

 園田はどう考えても都市部だろう、と単純に思うことを妨げる、過去の事例があります。それは同じ関西圏、しかも大阪市内にあるボートレース住之江のナイター開催の例です。

 ボートレースでそれまで行われていた郊外ないし地方型のナイターレースと異なり、大阪の都市部に立地するこのレース場は、当時「西日本初の都市型ナイターレース場」ということで、特別な地位を占めることになるはずでした。元々「メッカ」と呼ばれるほどのボートレース界における中心的存在のレース場で、売り上げナンバーワンのレース場がナイターに踏み切るという期待感もありました。

 しかし、実際にふたを開けてみると、夜の時間帯にお客さんが今まで以上に詰めかけるということもなく、むしろ昼間にこれまで来ていたお客さんが本場からは去るという結果を呼んだとされています。都市型ナイターだから夜は混んでいるかというと、平場開催であれば場内は閑古鳥が鳴いていますし、それに伴いスタンドの窓口や売店などの施設は縮小する一方。ナイター開催を行う前に広く思われていた姿とは、少々違う状況でここまで推移していると言えるでしょう。

 じゃあ住之江がナイターをやらなければ良かったかといえば、それはわかりません。両方試すことは出来ませんから。もしもナイターに踏み切らなかったら、もっと激しい売り上げの落ち込みに見舞われていたのかも知れません。

 確かに、ボートレースのナイター場は多いと言っても最大で5場。各地にある場外発売網でカバーされますし、電話インターネット投票も勿論見込めます。しかし、それだけだと元々売り上げを持っていたレース場でナイターをやることの意味が大きく実現されたとは言いがたいものがあります。実際、ナイター期間中の売り上げは、ザックリ見た目の印象ですが、名古屋が近いとはいえ都市部とは言いがたい蒲郡と同じか、少し多いぐらいのレベルに留まっているのが実情なのです。

 

 翻って、ナイター開催を始める園田がどうなるのかということに目を転じたとき、単に「ナイターで何とかなる」ということではなく、ナイター開催によって園田が何を目指すのかを明確にすることが、非常に重要になってくるでしょう。

 あくまでも本場にお客さんを呼ぼうとするなら、その方向の努力に相当な資源を費やす必要があるでしょう。そうではなくて、とにかく幅広く売り上げを取ることができればいいと割り切るならば、そのために何をやるのかという新たな課題に対応した答えを見つけて、その方向に大きく舵を切る必要があるような気がします。資源がふんだんにあるならそれは両立出来ないこともありませんが、考え方が整理されていることは大切なことだと思います。

 園田の場合はさらに、週3日のうち1日だけナイター、というのがまた出すべき答えを複雑にすることになりそうな気がします。難しい面もあるでしょうし、1日だけナイターだからこそ「見せ方」においてまた別の工夫が出来るようにも思えます。

 

 公営競技全体で、ナイターレースはやや飽和状態に近づいて来ている感じがあります。しかし、まだやりようはあると思います。

 「園田だからこうなのだ」という、公営競技としての新たなナイターレースの姿が園田で実現され、より存在感を増す形で勢いを盛り返してくれるよう期待しながら、このあとを見守っていくつもりです。




最終更新日  2012年02月22日 00時10分30秒

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