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カテゴリ:横川典視
木曜担当のよこてんです。
火曜日の「北海道トレーニングセール」からそのまま北海道に居残って、門別競馬に通っております・・・という事で今回はトレーニングセールのお話を。 例年は札幌競馬場で行われている北海道トレーニングセールですが、ご存じのとおり札幌競馬場は現在改築工事の真っ最中。今年のセールは函館競馬場に場所を移しての開催となりました。 ![]() 近年は高速道路もつながったとはいえ、函館は千歳日高方面から車で4~5時間はかかる「遠隔地」。上場頭数が少なくなるのでは・・・とか来場する購買者が減るのでは・・・とかいろいろ心配されたようですが、終わってみれば購買登録者は300人を超え売却頭数も137頭、売却率では74.9%と過去最高の売却率の大盛況となりました。 だいたい75%というと、感覚的には「ほとんど全部売れてる」って感覚になります。もうひっきりなしに落札されてるし、いったん主取りで終わった馬も再上場で売れていくし。再上場はその都度放送が入るのですが、普通は「再上場のお知らせです。○番と○番は再上場の申込がありました」と2,3頭あるくらい。それが今回は「○番、○番、○番、○番、○番・・・」とまとめて5,6頭呼ばれて、それが二度、三度と繰り返されるような状況。なんか“いつもと違う”感が満々でしたね。 好調な理由はどこに求めましょうか。いわゆる“アベノミクス”効果もあるのでしょうが、やはり地方競馬の売上げが伸びているのが大きいと思います。どこの競馬場も対前年比100%以上に伸び、さしあたり「今すぐ廃止の危機」みたいな気配が薄れている。先の見通しが立たない状態で積極的に馬を買おうという馬主さんはいないですからね。 地方競馬は決して安泰・・・ではないでしょうが、こうして少しでも良い方向に歯車が回っていくのは好ましいと言うべきでしょう。 ![]() 広いパドックに馬一頭。ややシュールな光景ではあります。 さて、ここからは岩手の馬主会が購買した馬をご紹介しましょう。 今回は7頭の購買でした。その中での最高額になったのは父マンハッタンカフェ・母ペリーヌの牡馬でした。購買価格は1360万円(税込)。2010年の府中牝馬Sを勝ったテイエムオーロラの全弟になります。またオーレリーやノースアルテミスなど岩手で走っているきょうだいもいて岩手競馬にも馴染み深い血統と言えます。購買者は千葉浩氏、厩舎は瀬戸幸一厩舎を予定。セール時の馬体重は452kg。 ![]() 以下価格順に掲載しましょう。 ![]() ★父ハーツクライ母シタール(756.0万) 母はワイルドラッシュの半妹。セール時の馬体重は484kg。 ![]() ★父スクリーンヒーロー母ジーガートップラン(658.8万円) 牝馬ですが、スクリーンヒーロー産駒3頭の中では最高額。セール時の馬体重は438kg。 ![]() ★父カネヒキリ母エンチャンティング(486.0万円) セール時の馬体重は460kg。 ![]() ★父スウェプトオーヴァーボード母ビフォーダーク(453.6万円) 昨年の“プリンセスカップ三冠”カクシアジの全妹になります。ただし芦毛という事は父方の影響が強いのか(カクシアジは鹿毛)。セール時の馬体重は402kg。 ![]() ★父ローレルゲレイロ母スカーレットシチー(432.0万円) セール時の馬体重は512kg。近親にアドマイヤペガサスという、岩手でも走った馬がいます。 ![]() ★父デュランダル母ヴェールマラン(324.0万円) セール時の馬体重は406kg。この母の仔にはまだこれといった産駒がいませんが、母のきょうだいには活躍馬が多数います。 ※価格はいずれも税込 今回購買された馬たちは、早ければ7月の水沢開催あたりでデビューし始めると思われます。昨年のトレーニングセール出身馬からはシグラップロードが重賞制覇を果たしました。そんな“先輩”に続く活躍を期待したいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014年05月15日 19時33分58秒
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