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映画ドラマ・千一夜

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February 4, 2006
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カテゴリ:韓国ドラマ
総合点:84 お勧め度:☆☆☆☆
(ストーリー展開)=8 (観光度)=10 (インプレッション)=8 (見る側の悩み度)=8

●2004年 韓国テレビドラマ(MBC) キャスト:ソン・ユリ(キム・ユビン) チャ・テヒョン(チェ・ゴニ) キム・ナムジン(チャ・スンヒョン) イ・ドックァ(チェ会長) チャン・ミヒ(チャ・ミヒ) キム・チャンワン(ユビンの父親) クォンギソン(ユビンの母親)イ・ジェニ(シン・イェソ=ユビンの友人) チン・ジェヨン(イ・ヘミ) キム・ヨンジュン(ジノ)
●キム・ユビンは3年前に短期大学を卒業したフリーターの23歳。彼女の夢は海外のリゾート地でG.Oとして働くことだが(GOは「Gentle Organizer」の略で、海外リゾートで各種の公演と行事を進行して観光客たちをもてなす職業)、なかなか試験に通らず、今はサンドイッチ店でアルバイトをしている。
 彼女のいる店によく注文をくれる「エニ電子」。その携帯部門の企画・開発室長で仕事一筋のスンヒョンを、彼女は出前の途中にこっそり見るのが楽しみだ。黒いコート姿が似合う彼を、ユビンは「バットマン」と呼び、その少し孤独な風情のある姿に憧れていた。
 サンドイッチ屋の常客、スンヒョンの母親のミヒは、息子のお見合い相手に、愛想もよく働き者のユビンを思いつく。
 そのお見合いの日、たまたま指輪を買った抽選でサホロリゾートの旅行が当たったユビンは、お見合いをすっぽかして旅に出てしまう。
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◆以下、感想です。例によってネタバレします。
■ユビン役のソン・ユリさんが好演で、初回からずっと、可愛くて明るくて夢を持ち、でも、ちょっとおっちょこちょいの娘さんを旨く演じます。で、見る側はかなり彼女には思い入れてしまう。
 エニ電子のスンヒョンは、仕事一筋で恋が苦手。少しマザコンのこの男性を、キム・ナムジンはこれまた結構旨く演じている。(恋の対抗馬はあんまり魅力が有り過ぎても調和が取れないし、難しいところ)
 で、リゾートを経営するチェ会長の息子チェ・ゴニは、というと、金持ちボンボンでアメリカに留学し、でも、サホロやバリに、タレント(女優)のヘミをお相手に、父親には内緒で自由三昧、遊び歩く・・・。リゾートで働く従業員は、そんな彼のことを「皇太子」と呼んでいた。
■原題は「皇太子の初恋」というのだそうです。でも、どうもその皇太子が言葉遣いは酷いし、他の人に対応する態度は横柄だし、自分以外の他人を馬鹿にした態度で臨んでいて全然皇太子らしくない。それに、「初恋」ってのもこのドラマの内容だとどうも変だなあ。
・サホロリゾートで、ゴニは友人のジニやタレントのヘミに誕生祝いをしてもらうのですが、まあ、その性格表現が旨くて、いかにも金持ちボンボンの横柄な性格のゴニを、旨く表現する。
・ゴニはユビンに感心を抱くけれど、ヘミとはもともと付き合いがあって、それなのに彼女には初めから物凄く冷たい言葉を吐く。ヘミさんは、終始可愛そうなのです。
・スンヒョンの秘書としての試用期間で落第だったユビンは、バリ・リゾートでGOとして働くことになるのだけれど、同時に同じ職業者としてそこで働くことになったゴニは遊んでばかり。また、自分に感心を示さないユビンに対し、ゴニは、陸から離れた海の中の遊泳中に、シュノーケル姿の彼女を置いて船を戻してしまう。
 ともかくこういう演出が続いて、ゴニがかなり嫌な性格の人間だと繰り返し描かれるので、見る側は主人公たるゴニを嫌いになってしまいます。だいたいにおいて、おちゃらけでも「海の中に装備なしに人を放置すると、僅かな時間で死に至り」ますから、こういうのを平気で演出されるのも困る話。
 それに、自分の気に入らないこと(とくに対抗馬になるスンヒョンを憎らしくののしる)に対する態度表現は演出が旨く、演技も旨く、よって、ゴニがなおさら嫌いになってしまう。=まともな男性らしく思えなくなる。
 ところが、後半はうって変わって彼を好意的に描く。母親が早く亡くなって淋しいのだとか、子供相手にはとても優しくて良いお兄さんだとか。この辺り、一人の人間を描くのに性格の相容れない現象を同時に入れ込むので、こちらは混乱してしまいます。
 また、ユビンとの結婚が決まったスンヒョンが、CEOと結婚の両手に花で、有頂天になってそれをCMにしよう、とか言うのも何か造ったみたいなお話・・・。それに、ユビンがスンヒョンを離れるにつき、「愛している、と言ってくれない」のが理由なんて、まあ、造ったドラマのためのセリフみたい!
■要するにこのドラマでは、「ドラマの進行のためのシナリオ=造ったお話」が見え見えになってしまっているようで、どうも好きになれなかったんです。
 ドラマの中、性格が終始一致していてまともな人間に見えるのは、ユビンの父親とリゾートの村長くらい。チェ会長も見る側には統一した性格感があるけれど・・・。
 一方、話の中心にいるべきゴニもどこか好きになれないものを内包するし、スンヒョンもどこか頼りない。ユビンもまた、どこか少し中途半端な面を見せる。
◆結局、「金持ちボンボンが、かつて恋していたヘミには言葉冷たくサヨナラして、気に入ったユビンを旨く獲得、会社は人に譲ったけど、楽園で楽しく生きるぞ!」という結末で、何か納得の行かない面が残ってしまいました。
 どうも「金持ちの息子で世間的な生活維持のための苦労をしらず、人生楽しいことばっかりで生きて行くお兄さん、が、結局恋の勝利者でもあり、最後には楽園で楽しく暮らす」みたいな結末だと、庶民であり、かつ、もてない人間はかなり辛い想いをするのです。
 ま、でも、ドラマ中、演技と演出は旨く行ってまして出来はかなり良いのだけれど、「ヘンナノ・・・」ってのが素直な全体の感想でした。






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Last updated  November 3, 2007 08:54:29 AM
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