映画ドラマ・千一夜

総合点：85　お勧め度：★★★★
（ストーリー展開）＝8.5　(独自性・発想）=9　(描き方)＝8.5 (チャーム度)＝8

●2005年　韓国ドラマ　ＭＢＣ　出演：エリック（カン・ホ）　ハン・ガイン（イ・ミオク）　オ・ジホ（イ・ポンサム）　イ・ソヨン（ソ・ヒョナ）チョン・ジン（チュ・ソンテ）　ソ・ドンウォン（カン・ミン＝カン・ホの弟）
●三流大学体育学科を留年しながらも、やっとのことで卒業した落ちこぼれのカン・ホ。就職試験でも落ち続ける彼は、ダンス教室の先生をしながら、日々に目標のない生活を送っていた。歳も３０を迎え、母親からは冷たく言われるし、付き合っている彼女にも捨てられそう・・・、高校時代の同級生、特に一流企業に入ったポンサムからは、事あるごとにバカにされるのだった。
　そんなある日、彼は漢江の橋の上から身投げしようとしていたミオクを助けることになる。自分もいつかは正社員に・・・。彼女の働く会社の入社試験を受けることになった彼は、どういう間違いか首席合格をしてしまう…。
●出だしが好調で、半分辺りまで楽しく見られました。ちょっと途中で冗長感があるし、白黒付けない事象が残る結末のとこもあるけれど、まあ、これはこれでＯＫかな？
●「女秘書」という飲み屋さんの設定とか、新入社員の研修で、カン・ホが売り上げで大活躍するところとかが、プロットも面白いし演技もよくて大変いいです。彼の父親が理解ある優しい人で、退職後、株で失敗して失意の日を送っているのですが、その父に靴を贈るシーンなんかも旨く描けている。ただ、前半良い分だけ、後半が少しだれてしまうけど・・・。
●人生は実力が大事と誰しも思うと思うけれど、実は「運」てのが味方しないとどうしようもない、ってことが往々にしてあるのです。何かのレースで２位にまではなれるけれど、１位になれないケースというのがあって、これなんか「何が欠けているか」と言って、運以外は有り得ないな、と実感する。世の中はどうもそういうふうに出来ているようで、こういうのって、沢山の経験と人生の年数がないと、なかなか納得できないものなんですが・・・。
●株の世界ではリスク分散が大事と言われます。けれど、おおよそすべてのことで、それが言えてしまうようです。でも、そんなに方々に気を使って保険ばかり掛けて生きる人生は、気苦労の耐えない大変なことだし、ギリシャの哲学者じゃないけれど、人に迷惑掛ける事は一切せず、金銭的には貧しくとも日々心は充実している人生もいいかな、なんてこの頃しみじみ思ったりしますネ。
●「兄嫁は１９歳」にも出演しているイ・ドンウォンが変な魅力を見せて笑わせます。