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映画ドラマ・千一夜

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April 27, 2007
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カテゴリ:韓国ドラマ
総合点:82 お勧め度:★★★☆
(構想・シナリオ・セリフ)=8 (映像、画の出来)=8 (場面展開・発展性)=7.5 (音楽)=7 (インプレッション:感性面)=7.5

●2005年 韓国ドラマ KBS プロデューサ:キム・ウォニョン 演出:チョン・ヘリョン 脚本:オ・スヨン 出演:リュ・シウォン(ハン・スンウ) チャン・ナラ(イ・セナ)ミョン・セビン(シン・ウンス) イ・ヒョヌ(ソ・ジニ) コン・ヒョンジュ(オ・スジ) キム・ミンジュ(チャ・ウニ) チェ・ウジェ(ジョンミン)
●スンウは母親想いの孝行息子だ。田舎に育ち、詩や小説を愛し、大学卒業後ソウルに出て安アパートに住みながら、外務長官直属の外交官として活躍している。彼には幼い頃から兄弟同然に育ったユンスという幼馴染がいて、彼は聡明で綺麗な彼女のことを思い続けていた。
 ユンスは花屋に勤めるしとやかな女性で、スンウの先輩で同じ外交官のジニに惹かれ付き合っていた。ジニとユンスは外国にも一緒に出かけるような関係で、スンウは自分の叶えられない思いに苦しみながら、家族から提案された見合い結婚を考えるようになる。
 一方、音楽大学を出たお嬢様育ちのセナは、結婚式場に勤めながら将来を夢見ている。前向きな性格で大きな悩み事も無く、難しい小説や詩にもあまり関心が無い。お洒落が好きで、お金持ちだから金銭的にも不自由が無く、ある意味、毎日は遊びの延長のような生活だった。彼女にはウニとスジという仲の良い友達がいて、恋の事も彼氏のことも何でも話せる関係だし、両親もゴルフを楽しんだり買い物を楽しんだりの、いわば勝ち組セレブ生活者で、現実的な悩みをあまり持たない世界の人たちだった。
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●シチュエイションは現代的で、なんとなくお洒落な恋愛小説か、紫門ふみさんの「あすなろ白書」のような雰囲気の物語を想起させ、さてどんな展開なのだろう?と期待したのですが、ちょっと印象が違いました。
 どう言ったら良いのか、表現がもどかしいというか、スンウの気持ちの表現もセナの感情の表現も考え方の表現も、そしてジニとユンスの関係がどこまで信頼しあっているのかの表現もどこかモノ足らずで、しっくりこない。
 韓国ドラマは2組の男女が登場し、恋の鞘あてをするのが常道のように思うのですが、こういう場合、数学的にいう結果の場合分けが少ないがために、展開・せりふ、主人公の感情の移り変わり・成長を大変旨く描かないと楽しめる作品にならない。要はスジがはっきりみえてしまっては駄目です。
 この作品の場合、物語展開を分からなくする方法として、ユンスの気持ちをなるべく後まで描かない方法を取るし、ジニに至っては、物語進行のためにどこか統一されていない性格のような描き方になっているし、まあ、どこか妙に思い入れできないままに話が進行します。
●一方、セナの両親、スンウの母、セナの友達のウニとスジ、スンウの友達のジョンミンについては描き方がしっかりしていて、納得の行く人間像になっている。
 物語の性格上、「雨降って地固まる」をホームドラマ風に描くとこうなるのかもしれないけれど、どうも展開に腑に落ちないというか、作者の物語進行の都合的な背景を感じてしまい、「次回を楽しみに!」見られない作品でした。特に、ジニがユンスを家族に紹介しようとした際、彼女が実の母とも慕うスンウの母親の看病に行ってしまい、それを怒ってジニが「僕ら別れよう」とか言う場面。こんなんで別れようはないですよねえ・・・全く。視聴者への説明が足りないし、明らかに物語展開を曲折しようかの演出で、旨くないんだなあ・・・。
●今回はギャオで視聴したのですが、放映が週1回。この話と同時に「ガラスの華」、「春の日」をやっていたのですが、どのドラマも余りにもゆっくりした進行で、同じような展開が繰り返されるし、毎回苦しい思いをしながらの視聴でした。この数週間は辛かった。韓国ではドラマの放映は週2回だそうで、こういう類の作品はそのくらいの速度で進まないと辛いです。特にこの3作品はしんどかった・・・。今は、一つでも終わってホットした、という感じです。(これじゃあ、何のために見ているか分からないんだけど・・・)
●それにしても、ユンスのような賢い女性が、女遊び平気でやっているどこかボケた感じのジニみたいな男、選ぶかなあ・・・、大層真面目で自分を想ってくれるスンウが目の前に居るっつうのに。この物語、最初から状況設定に無理があるんですよね、人間心理的に・・・。ということで、「作った物語」っていうような印象が最初から最後まで拭えなかったんです、きっと。 





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Last updated  October 27, 2007 10:55:56 PM
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