映画ドラマ・千一夜

総合点：88　お勧め度：★★★★
（構想・シナリオ・セリフ）＝8　（映像、画の出来）=8　（場面展開・発展性）=8 （音楽）＝9　（インプレッション：毎回の期待度）=8

●2005年韓国ドラマ　ＳＢＳ　全２０話　演出：キム・ジョンヒョク　シナリオ：キム・ギュワン　出演：コ・ヒョンジョン（ソ・ジョンウン）　チ・ジニ（コ・ウンホ）　チョ・インソン（コ・ウンソブ）　ジョンヨン（ヒョンジン＝兄弟の父親院長）　（ヘリム＝ヒョンジンの二番目の妻＝ウンソプの母親）　シン・シュンシク（ダルホ＝ジョンウンの祖父＝島の診療所に勤務する良心的な医師）　ハン・ゴウン（キム・ミンジョン＝ウンホの幼な友達）
●ジョンウンは親に捨てられ、西海の飛揚島の診療所で祖父の手で育つが、いつも寂しさを抱えている。小学生の時にピアノの先生を慕ってピアノを学び、成人した後も音大に進学しようという夢を持つのだが、試験には失敗してオーケストラのオーディションでも階段から転がり落ちてしまう。結局、すべてを諦めて故郷に帰り、その後、一言もしゃべることなく生活する。
　そんな診療所に都会から一人の青年が遣ってきた。名前はウンホ。彼は都会の大病院院長の息子として育つが、親の友人でもあるダルホ（ジョンウンの祖父）を慕って島に渡ったのだった・・・。
　一方、ウンホの異母弟ウンソプは、甘えて育った青年でウンホと反り合いが悪く、子供の頃から互いにけん制しあう仲だった。
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●番組紹介には日本版「星の金貨」のリメイク版とあったのですが、確かに兄弟の確執という点ではそうかもしれないけれど、だいぶスジが異なる気がします。ま、でも、紹介となるとそうなっちゃうのかな？
●コ・ヒョンジュンは、とても真面目だけれど傍からは少しヒョウキンにも映るジョンウンを好演しています。ウンソプに愛を告白されても、自分の思い続ける人は別にいる、と頑なに距離を置いてウンホを看護する辺り、また、電話に「弟さん」とか入れている辺り、この物語を最後まで俗物的なレベルに落とさずに暖かく良い位置に保っているのは、ジョンウンの性格に頼るところが大きい気がします。
　ウンホ演じるチ・ジニもウンソプ演じるチョ・インソンも脚本に忠実に演じていると思いますが、良い歳したお医者先生の描き方としては随分と幼稚に描くし、ガンダムのプロットも無理に作った感があるし、ところどころ気になってしまいます。それに、ウンソプの母のヘリムの演技にも時々閉口したりして・・・。
　余談ですが、チ・ジニという俳優さんは時代劇には向いているけれど現代劇には向かない、「チャングムの誓い」がベストですね、と複数の友人が言っておりました。確かに・・・。
●ということで、良い場面もあったのですが、基本的にこういうスタイルのドラマは苦手です。このドラマの後、ソン・ヘギョさんのフルハウスを見ているのだけど、ああいう明るいのがやっぱいいなあ・・・。結局、一週間に一話のＧＹＡＯの放映を心待ちに、というのではなく、義務感的に見るような感じになり、１７話辺りまでかなりきつかった。１８話を過ぎてジョンウンが自分の本当の心に気づく頃から先が見え始めて、１９、２０話はあっという間に過ぎ、最後はちょっとホッとした感じで終わるのが幸いですが、それにしてもシンドかったです。キム・サムスンのように、後からもう一度あの場面見たいな、と思って、結局全編３回も見ちゃうようなことが、このドラマにはありませんでした。残念ながら・・・。（見始めるときの期待感が大きかったんですね、きっと）