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カテゴリ:韓国ドラマ
総合点:97 ★★★★★
(主人公の魅力度)=9.7 (シナリオ)=9.2 (慎重を要する場面でのセリフ)=9.8 (音楽)=全般的に9 (タイトルバックに流れる主題曲)=10 【ストーリー】 田舎育ちで明るい性格のオ・ヨンシム、彼女の旦那様はソウルの大学病院に勤める優秀な脳外科医=ミン・ジファンだった。2人の子供に恵まれソウルの豪邸に暮らし、幸せのはずなのだが、実際は、同居するジファンの母や義妹からは能なしと疎まれ、義妹の子供の面倒も見ながら家事一切を押し付けられる「お手伝いさん」状態だった。それでも、彼女は生まれついてのめげない性格で、日々を明るく生きている。そんな或る日のこと、母親が暮らす南海(ナムヘ)に里帰りをすることになるのだが、どこか影のある年下の青年と出会う事に…。 【データ】 2004年度 韓国ドラマ MBC 演出:イ・テゴン 脚本:ペ・ユミ(ロマンスほか)出演: ◇オ・ヨンシム役(オム・ジョンファ) 夫の家族から無教養と言われても、明るく家事をこなす専業主婦。高校を出てすぐに結婚したのは、白衣姿の憧れからでデキちゃった婚・・・。10年を経た今は、愛する夫の心が自分にないのを、人知れず悩んでいるのだった。 ◇ミン・ジファン役(シン・ソンウ) 頭脳明晰な脳外科医。クールで知的、感情をあまり表に出さず、責任感が強い。義務感からヨンシムと結婚するが、幼馴染みのガフンへの思いを引きずっている。 ◇パク・ジョンウ役(キム・ナムジン) 教習所や講師のアルバイトを掛け持ちして大学に通う苦学生。妹の夫の問題や、自身の未来の見えないのに悩んでいる。彼の貧しさが原因で、恋人ジヘは別の男を選ぶ事に・・・。 ◇ソン・ジヘ役(チェ・ジョンウォン) 裕福な家庭に育ったお嬢様。ジョンウを愛するものの、ジョンウの将来に未来はないと判断し、さっさと医者に乗り換える。だが、結婚後も未練を残す。 ●感想 ***********************以降、多少ネタバレします******************** ●GYAOで放送が始まったのですが、あえてDVDを借りてみる事にしました。 毎週1回ずつ見て17週掛けて行くのはどうも性に合わず、自分の時間で視聴できるレンタルに軍配があがります。 ●昨今のDVDは、番組の最初に他の作品の紹介が沢山入っています。先日まで視聴していた「シングルパパは熱愛中」などは、7本近くも入っていた。でも、この作品は違って、最初のメーカーテロップの後、すぐに番組が始まる。しかも、その冒頭に流れるタイトルバック+主題曲が素晴らしい出来栄えで、一挙に「熱帯夜」の世界に入ります。 特に素晴らしいのは、ギターで奏でられるパーカッションに乗って演奏されるバイオリン音の主題曲です(実バイオリンではなくて、音質からするとシンセの音ではないかと思いますが・・・)。 情熱的なスペイン風の3拍子のリズムの中、弦楽器でなければ表現できない情緒的な旋律が穏やかに進み、前半は、南海の海でのびのびと育ったヨンシムを回顧的に描き、知的家庭に育ったらしいジファンや自転車に興味を持つジョンウと対比させる。後半から、ソウルの高級なお店やお嬢様育ちのジヘを描き、背後に、美しい海と島の情景を残して波乱の起こりそうな情熱的な旋律が展開される。しかも、その曲の終わり方が大変きっぱりしていて、まったくもって「秀逸」の一言です。 ●このドラマでは、ヨンシムの家族や子供は無論のこと、前半でヨンシムが出会って友達になる若い飲み屋商売をしていた女性や、ジョンウの教習所の同僚であり友人であるギテ、それにジファンがずっと心を寄せているガフンに至るまで、登場人物の数にも設定にも過不足がなく、完備性高く感じられます。 また、物語の心理的進行が大変自然で、ほとんど文句の言いようが無い。そういう点ではシナリオはよくこなれています。 確かにジファンの母親や義妹は過剰演技に思われるし、もう少し演出に工夫が必要とも思われますが、ジヘの旦那となるジファンの弟が、義理の姉・ヨンシムには好意的であったり、しっかりした父親であり医者でもあったことを感じさせるジファンの父親が、嫁のヨンシムを大切に扱い、彼女の味方になって行動している辺りも、卒がありません。 ●この種のドラマでは、登場人物の性格や心理のあり方のポジションが非常に大事と思いますが、思い切った事はできないと思っていたヨンシムが、自ずからの意志で自分の下を去ろうとしている事で、初めて本当の自分の気持ちに気づくジファンの心理含め、心理的な展開や描き方は旨いです。 ●随所、良い場面はあるのですが、その中でも特に印象に残った場面・・・。 ・それまで自分を抑えて生きてきたヨンシムが、自分の心の思うがままに行動して、それを責められ涙するあたり。=彼女の純粋性が旨く出ている。また、母親の名誉のために、気後れ無く思い切って自分の言葉で発言し、行動する辺り。 ・自分の偽らざる気持ちを、夫・ジファンに語るところ。嘘のつけないヨンシムの性格を描いて秀逸・・・。 ・30という歳になっても、可愛らしい少女の心を失わないヨンシムの描写。歩き方も色々と工夫があって、旨い演出がなされる。特に、16話と最終話でのヨンシムの動作・動きの的確さ(ドラマっぽい動きではなく、本当の人間らしい)。 ・最終話、慕っていたジョンウの指に嵌められていた指輪・・・。日記に綴られるジョンウの心情。 ●ドラマの中で、「家事しかできない」と、ヨンシムはジファンの女家族から責められますが、そんな馬鹿な・・・。家事が出来て暖かいお母さんであるのが、女性としては最も立派で素敵なことだと僕はいつも思うんですよね・・・。 ●ということで、物語は終始★★★★☆のレベルで進みますが、★★★★☆とした他のドラマとのレベル及び制作年度を考慮し、ここでは★★★★★としておこうかと思います。 ●最後に。 最終場面も良いですが、僕的には、のびのびと育ったヨンシムの少女時代を予感させる前半数話が印象に強く、よって、最後になってもやっぱり冒頭のタイトルバックの出来が殊更に素晴らしく思われました。 南海の海の出島を背景にし、お洒落な「12月の熱帯夜」のテロップが描かれ、濃い橙色から始まって、青、モノクロと経て最後にその景色が深紅に至るモーションの出来は、この物語の全てを表現して余すところが無く、満点の出来ではないかと思うのです。 【時が過ぎての印象】 ●視聴中、物語は終始★★★★☆のレベルで進み、最終話を見終わって★★★★☆~★★★★★としておこうかな、と考えたのですが、ところどころ二回目を見、細かなところの意味がもう少し違う視点で「なるほど」と理解できてきたところや、時が経つにしたがってジワジワと心に染み込んで効いてきた不思議な印象を考慮して、★★★★★に決めました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 12, 2009 05:50:28 AM
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