966328 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

映画ドラマ・千一夜

映画ドラマ・千一夜

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
October 23, 2015
XML
カテゴリ:中国ドラマ
評点 ★★★★☆ (前半は★★★★+。最後に残る視聴感が良い)
※TSUTAYAで貸し出しはしていますが、DVD販売は、アフィリエイト画面では見つからなかったため、今回は映像なしです。
●中国ドラマ 2012年度 監督:ユー・ロングァン 脚本:ワン・ジュアン 
※中国での劇名は「木府風雲」です。こちらの方が、内容に合っている気がします。
●キャスト
◇阿勒邱/チュ・ジャヒョン 麗江・木府の奥御殿の侍女。木府に復讐を企む西和の姪。本編の主人公。
◇木旺/デュオ・ブジエ 木府の土司(民族長=明からこの地方を収めるように命名されている知事職でもある)
◇羅氏寧/パン・ホン 木旺の妻。奥御殿を取り仕切っている。
◇木青/レイ・ロイ 木旺の長男、次代の土司と目されている。温厚で賢い人物。
◇木隆/ユー・ロングァン 木旺の次男。武芸に優れ勇猛だが、視野の狭い人物。
◇木増/ジュウ・シャオユー 木青の息子。父親に似て心篤い青年。侍女の身分の阿勒邱を恋する。
◇木坤 木隆の息子。雪豹とあだ名されるほどの武芸の達人。木増とは仲が良い。阿勒邱を好きになる。
◇諾蘭/ユイ・ナー
◇阿照/蘇倩薇 寺院に暮らしていた孤児。阿勒邱の侍女/妹となる。
◇多吉/ザン・ジンシェン 和尚
◇西和/ソン・ユンチェン 滅ぼされた一族の残党。木府に復讐を誓っている。
●あらすじ
 ある雪の夜のこと、麗江の地を統治する木(ぼく)氏一族の屋敷・木府の門前に、2つの人影があった。1人は西和。彼はかつて木氏との覇権争いに敗れて滅ぼされた一族の残党である。もう1人は西和の姪・阿勒邱。西和は、まだ幼い姪を木府に潜り込ませ、積年の恨みを晴らす機会を伺おうと考えていたのだった。
 幾年かの月日が流れ、阿勒邱は皇后・羅寧に仕える侍女へと成長していた。その頃、木府には1つの火種がくすぶっていた。麗江の長・土司の座にある木旺の長男・木青と、次男・木隆の対立が表面化しつつあったのだ。そんななか、麗江の伝統行事である松明祭りに、木青の子・木増と木隆の子・木坤が参加することに。これを知った西和は、暗殺の好機が来たと、街に刺客を放つ。
●感想
 木府は、世界遺産にも登録されている、古い時代の様式の建物や街並みが残っている街・麗江の中心に当たり、NHKの特集で、街の様子やトンパ文字のことが放映されたのを見たこともあって、以前から大層興味がありました。戦乱の絶えない大陸にあっても500年以上も営々と栄えていたことや、美しい水路があるその静かな佇まいなど、私には、いつかは行ってみたい場所・・・。また、今まで韓国ドラマは沢山見て来ているのですが、荒い筋立てやテンポが合わないなどが気になって、中国ドラマは見る機会がほとんどなかったのですが、今回はDVDの内容紹介を見て、これなら行けるかも、と思い、見始めました。
 当初は、少し素人っぽい演出も散見され、古いタッチの映像の撮り方も気になったのですが(最近の韓国ドラマの映像の撮り方は大変優れ、緻密さやコントラストの撮り方の工夫など、文句のつけようのない作品もあるくらいです)、全体脚本の筋立てがしっかりしていることや、謎解きの要素を上手く盛り込んでいること、主人公となる若い二人の確固とした信頼などが支えとなって、次第に面白く感じ、最後には、十分見ごたえのある作品になっている印象を感じました。金鉱の話や外敵の設定など、話題空間の広がりも十分にありますね。役者の選定もGOODでした。
@マイナスに感じた部分
・全体的に。
 各話ともに、本編の前後に、ゆったりした曲と共に、キャストを記したかなり長いテロップが流れます。古い映画を見ている感じで、時間が勿体なく感じる。まあ、そういう時代感覚なのかな?と思いますけれど・・・。また、特に前半ですが、間が長すぎるところもあって、テンポが幾分か遅いなあ・・・。
・前半の木増と木坤の恋の鞘当てなどの描き方が、少しもどかしいですね、韓国ドラマはその辺り、演出で二歩くらい上を行っている感じ。
・普通、人間はあんなふうに簡単には自分の目論みを相手に言ってしまうことはしないと思いますが、そういうケースが随所に出てくる。筋として、少し勿体ない気がしました。
・情報伝達の重要な手段である太鼓を叩く場面が何度も出てきますが、いつも同じ叩き方をしている。演出として、少し稚拙に感じます、勿体ない。場面として何回も出てくるので、戦乱のときと平時の時の叩き方の違いをもっと出すとかしないと・・・。(細かいことですが)
◎でも、最初はその辺りが随分と気になっていたのですが、少し進んでみると、逆に懐かしさみたいなものを感じましたね。昭和30年代のテレビドラマ・・・まぼろし探偵とか七色仮面とか、その頃の、ドラマに対する憧れみたいなものが、行間に入ってくる感じがある。不思議なもんです・・・。
◎映像として印象に残った点
 玉龍雪山の映像が何度か流れますが、映像としては古い時代の解像度/緻密さに感じます。南国なので、空の明るさが尋常ではなくて、機材の性能が追い付かないのかもしれませんが、実際はもっとずっと美しいと思います。それこそ、勿体ない!
 麗江の静かな街の佇まいは良いですねえ! 水路の映像も良かった。また、役者以外の一般庶民が画面にいっぱい出てきますが、その表情が佳い。素朴さに強く惹かれました。
◎物語最後の視聴感。
 通常のハッピーエンドで終わるかと思ったのですが、そうではなかった。最後に、土司となった増が行った文化大事業の事や、その後の阿勒邱の消息などがさらりと語られる。これが終わり方として、秀逸でしたね。
 物語の途中で、主人公二人の想いに、「良心に従って生きている」というのがあります。糧食が底をついたときに、命を賭して人民を助ける阿勒邱や、同じく命を懸けて麗江の平和を守ろうとする増の態度など、単純ですが、非常にすっきりした透明感があって、胸を打ちます。増は言います。各民族が慈しみあって、互いの文化を尊重しながら生きる! そうなんです、大事な心の持ち方と思いませんか・・・。
 増もそうですが、特に阿勒邱は、賢くて行動力があるうえに、心が清くて優しいスーパーウーマンに描かれます。理想的すぎるかもしれないけれど、でも、ドラマなので、それで良いかと思うんです。
 以上から、最後に残った視聴感が非常に良く、私としては満足度の高い作品でした。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  October 24, 2015 08:26:46 AM
コメント(0) | コメントを書く
[中国ドラマ] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.