地下鉄の恋
総合点:88 ★★★★+(主人公の魅力度)=9 (シナリオ)=9 (慎重を要する場面でのセリフ)=8.8 (音楽)=全般的に8.8●2006年 台湾ドラマ 制作:台湾 華視(CTS) 監督:陳家霖(チェン・カーリン)&張敏(チョン・マン) 脚本:地下鐵創作組 原作:「Subway」原作者:ジミー・リャオ(絵本作家)「地下鉄」小学館より刊行キャスト:◇陸雲翔(ルー・ユンシャン)役 …霍建華(ウォレス・フォ) 漫画スタジオに勤める若いイラストレーター。実力はあるものの、艶モノを望むチャン社長とそりが合わない 。◇傳晶晶(フー・ジンジン)役 …林心如(ルビー・リン) ラジオ番組のパーソナリティをつとめる純真な盲目の女性。◇傳明明(フー・ミンミン)役 …ハオ・レー ジンジンの姉。広告代理店に勤める敏腕のキャリアウーマン。人にも自分にも厳しい。 ◇范陽(ファン・ヤン)役 …黄(ファン・モン) ミンミンの部下。厳しく扱われるが。ミンミンに憧れ、過酷な仕事をこなす。彼には周囲に隠している秘密がある。◇程高(チェン・カオ)役 …孫興(スン・シン) ジンジンが勤めるラジオ局の優しいディレクター。8歳になる娘のタンタンを男手一人で育てている。●物語 ラジオ局に勤め、DJをしているジンジンは、盲目ながら純真で心優しい女性だ。或る日、家まで通う地下鉄の構内で引ったくりに会うが、優しい男性に助けられる。彼はマンガスタジオに勤めるユンシャンで、次第に二人は心惹かれるようになる。*********************** 多少、ネタバレ *********************●感想 台湾ドラマです。昨今の台湾ドラマは演出もこなれ、見やすいものが多い。この物語でも、洗練された演出を感じます。 物語は障害者の心優しい女性と、病を持つ青年の悲しい恋ですが、そういう物語が持つ「ちょっと真面目すぎる」感じを和らげて、なかなか好感の持てる仕上がりです。 ただ、こうした物語は、最初から結末が決まっていて、途中からそれに向かってまっしぐらに進み、そこが少し「定番」的な感じがしてしまい、物足りなさを感じさせます。●役者さんですが、主人公のユンシャンは美男ですが、どこか悲しげなところがあって好感もてるし、ジンジンを演じるルビー・リンさんも清純な感じがあって大変良いです。他にも、ミンミン、ファン演じる人もみな演技は旨く、高い水準です。 登場人物は多少癖のある人も登場しますが、最後にはみんな良い人になって終わります。(台湾ドラマのお約束みたいなものですかね?)●特に印象の深かったのは、ドラマ中に出てくる数々の絵です。素朴な感じののびのびとした雰囲気のある絵で、非常に旨い。この絵の感じが物語り全体を包み込んで、好感度の高い仕上がりになっています。●まだ若くて、ドラマや物語に接する機会が少なかった人には、大層いいドラマなんだろうなあ・・・。僕にも、そう思えるような若いときが、あったんです。