カテゴリ:ファミリー
「春が4時35分になくなりました。」 母からの連絡に気がついたのは17時半過ぎだった。 朝、実家に電話した時、今朝はなんだか様子がおかしいという。 先月10日、緊急手術で一命を取り留めた我が家の秋田犬、春風號。 あと少しで12歳というところまで頑張ったが、大型犬にありがちな病気で、余命が長くても半年くらいと言われていた。 しかし、その後に再入院した際に、またまた頑張って回復したが、余命1ヶ月の診断…。 思い返せば、2003年の6月に神奈川県からやってきた赤ちゃん犬の春風。 初めてが秋田犬という、ちょっとチャレンジャーな感じだったが、家で飼うなら昔秋田に住んでたときに見た秋田犬しかないと思い譲っていただいた。 始めは、ぬいぐるみみたいな姿で、成犬の面影は無かったが、 少しずつ犬の姿になり、 秋田犬らしくなって、 僅か半年で35kg越えという驚異的な成長を見せて周りの人達を驚かせた。 特に難しい躾などはしなかったが、忠犬と言われるだけあって、無駄吠えや暴走などは殆ど無く、思った以上に手が掛からなかった。 もっとも、ほとんどの散歩をしてくれていた母は毎日3回、1回2~3時間もの散歩で大変だったみたいだが…。 6年前に自分が鶴岡に行ってからも、いわきの実家の門番としての役目をしっかりと果たしてくれていた。 2011年3月11日の震災当日は散歩中で、かなり怖い思いをしたのか、14日の早朝に実家に到着した時は、玄関の中でブルブルと震えていて、鶴岡に避難するときは、片時も側から離れなかった。 4ヶ月間のマンション生活では、狭いケージと玄関で窮屈な思いをさせてしまったが、それでも避難先で安心したのか、地元の人達に可愛がられながらのんびり過ごしていた。 7月に実家に戻ってからも、近所の人達に無事帰ってきたと暖かく迎えられ、自由気ままな生活を送っていた。 そして今年。 12歳を目前にして、散歩の時のペースが落ちてきた。 途中動けなくなってしまったりする事もあると連絡を受け、2月9日に掛かりつけの動物病院を受診。 内臓腫瘍の破裂により極度の貧血をおこしているので、このままだと2日との診断を受け、家族で相談して翌10日に緊急手術。 数日の入院生活で驚異的な回復をみせ、無事退院して帰宅。 傷の回復を見ながら、家の中や近所を散歩したりして過ごしていたが、体力的な問題もあり遠くへは行けず…。 2月27日に再度貧血で入院し、3日で退院。 そして2日毎に体調が良くなったり悪くなったりを繰り返し、手術退院からちょうど1ヶ月経った3月14日16時35分、母に看取られて、約12年の生涯を終えました。 人間の年齢に比較すると実に80歳以上なので大往生と言っても良いのかな。 春風自身はうちに来て幸せだったかどうかは分からないけど、少なくとも家族や周りの人達を癒してくれる存在だったのは間違いなかったと思う。 手術後からこの日が来ることは覚悟してたけど、やっぱり今はまだ寂しい気持ちでいっぱい…。 春風にとって、12年の生涯は楽しい事や大変な事が沢山あったと思うけど、少しでも幸せだったと思っていてくれたら嬉しいなぁ。 2005年12月25日 自宅の庭にて 秋田犬・春風號 2003年5月6日生 2015年3月14日永眠(いわき市の自宅にて) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年03月22日 03時19分57秒
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