TV朝日「世界の車窓から」臺灣編TV朝日「世界の車窓から」臺灣編 1300キロを巡る台湾一周の旅 2009年1月12日から1月29日/2月9日から3月1日放送予定 ※1月30日から2月8日は、テレビ朝日開局50周年記念企画「世界一シリーズ」を放送します。 九州よりやや小さい臺灣には、鉄道の魅力がぎっしりと詰まっています。2007年に開通したばかりの臺灣新幹線、待望の復活を果たしたサトウキビ列車、南国旅情あふれるローカル列車、等々。首都臺北を起点に、高雄、臺東、花蓮、そして再び臺北へと、およそ1300キロを旅する中で、島国特有の自然美と、人々の穏やかな笑顔に出会います。“新しさ”と“懐かしさ”が混在する台湾ならではの魅力を、お楽しみください。 [スタッフ] プロデュ-サ-:田原敦子(テレビ朝日) 岡部憲治(テレコムスタッフ) アシスタントプロデューサー:水谷久美 ナレーション:石丸謙二郎 ディレクタ-:李 玉美 撮影 :辻 智彦 撮影助手:佐藤洋祐 アシスタントディレクター:立川修史 山本紗康子 No.7780 1月12日(月曜日) 「臺灣一周の旅 ハイライト」 ~今日から、臺灣の旅が始まります~ 変化し続ける、臺灣 懐かしさと新しさが混在するこの島を 一周する旅に出かけます まずは台北から 特急列車・自強号に乗って、南へ 九州よりもやや小さな臺灣に 実に様々な種類の列車が走っています 臺灣第2の都市・高雄からは 普通列車に乗り換えて、さらに東を目指します 臺灣海峡の風を切って、最南端を過ぎれば 臺東の街に到着です 南国の大地の恵みを味わいながら 再び、臺北へと続く旅… 2007年に開通した臺灣高速鉄道 待望の復活を果たした蒸気機関車 およそ1300キロを巡る、臺灣鉄道の旅に出発します。 No.7781 1月13日(火曜日) 「未来型鉄道 MRT」 ~今日は、台北の都市鉄道を紹介します~ 250万を超える人々が暮らす、台湾最大の都市、台北 日々の交通渋滞は深刻を極めています 市民を救う救世主、それが都市高速鉄道MRT 現在完成しているのは、7路線 市内のほぼ全域を網羅し 車やバイクに代わる交通手段として 活躍しています MRTが優しいのは、人にだけとは限りません チケットを購入すると 出てくるのは… リサイクル可能なコインです! 環境と人に優しい未来型鉄道MRTが 今日も、臺北の街を駆け抜けています。 No.7782 1月14日(水曜日) 「高速鉄道700T」 ~今日は、臺灣の新幹線、高速鉄道に乗車します~ 朝日を浴びて佇む、臺北駅 臺灣で始めて鉄道が開通したのは1891年のことです その100年もの歴史に新たに名を刻む、新顔が誕生しました 臺灣高速鉄道700T 終点、ヅォイン(左營)駅まで345キロを 最速96分で駆け抜けます こちらが、本日の車掌さん 安全点検を終えた彼女の号令で 列車は、台北の街を抜け、一路南へ 遠足に出かける中学生たちに出会いました いくつもの笑い声を乗せて… 最高時速300キロの旅が始まります No.7783 1月15日(木曜日) 「幸せを運ぶ駅弁」 ~今日は、台湾高速鉄道の車内をご覧下さい~ 台湾の新幹線、高速鉄道 一日およそ10万人の人々を乗せ 台湾の大地を縦断しています 日本の新幹線をモデルに作られたという車内 ゆったりと快適なシートで 乗客たちは、思い思いの時に揺られています そこへ、車内販売のお姉さんたちがやってきました 一番人気は、台湾では定番の照り焼きチキン弁当 車内でしか買えないということもあって 売れ行きも上々です 列車では、小さなお弁当が大きな幸せを運んでくれます No.7784 1月16日(金曜日) 「銀河の鉄道」 ~今日は、終点ヅォイン(左營)駅に到着します~ 2007年、高速鉄道の開通によって 台湾全域で、気軽に日帰りの旅を楽しめるようになりました でも列車の魅力は、決して、乗る人だけの物ではありません こちらは、沿線にたつカフェ ここは、列車が通り過ぎるのを眺めるために作られた オープンカフェです 鉄道ファンならずとも、家族や恋人と 皆、ときを忘れて過ごします 台北を出発して96分列車は短い旅を終え 終点ヅォイン(左營)駅に到着しました No.7785 1月17日(土曜日) 「魅惑の平溪線」 ~今日から、平渓線の旅が始まります~ 台北から車で1時間ルイファン(瑞芳)と呼ばれる 小さな駅にやってきました ここは、行楽列車として人気を集める 平渓線の発着駅です 朝10時ホームは既に 日帰りの旅に出かける人々で、ごった返しています 名物の駅弁販売に取りかかる少年たち いつも飛ぶように売れる、自慢の弁当なのだとか おや、おばあちゃん 出発も待たずに、もうお弁当開きですか? いったい、どんな旅になるのか… ホームに滑り込んできた列車に、乗り込みます ここから、西へおよそ20キロの旅 列車は、深い渓谷へと進んで行きます No.7786 1月18日(日曜日) 「緑の基隆河」 ~今日は、平渓線の車窓をご覧下さい~ 台湾北部を走る平渓線山深い渓谷への旅が始まっています 車窓には、キールン(基隆)河の緑の水面が流れています よく晴れた旅日和車内は、秋の風景を楽しむ人々の熱気で いっぱいです 袖振り合うも多少の縁 笑い声のぎっしり詰まった列車は 西へ向かって走り続けます 終点まで6.5キロ 小さな村の真ん中を抜けて行きます No.7787 1月19日(月曜日) 「十分老街」 ~今日も平渓線の旅をお楽しみください~ 出発からおよそ30分、列車は 基隆河の蛇行に沿って走り続けています 心地よく揺れて乗客を夢の世界に誘いながら 列車は、十分の街を通って行きます 一日周遊券を使って、自由に途中下車を楽しめるのも この路線の魅力の一つ 一歩裏道に入れば、静寂の時が流れています 列車も、声を潜めるように山間の村を抜け 終点菁桐へと向かいます No.7788 1月20日(火曜日) 「名物おじさんのお茶」 ~今日は菁桐の街を歩きます~ およそ40分の小さな旅を終え、平渓線の列車が 終点、菁桐駅に到着しました 初めて来たのに、どこか懐かしい香り漂う街です おや、何やら人だかりが出来ていますね この方、名物おじさんでしょうか… ここは、天然の果実や草花で作ったお茶を 好きなだけ試飲できるお店 蜂蜜につけ込んだ、ほんのりと甘いお茶です おじさん、美味しいお茶をどうもありがとう 平渓線の旅も、ここで終わり 列車は、もと来た路を東へと帰って行きます No.7789 1月21日(水曜日) 「自強号で出発」 ~今日は、特急列車・自強号に乗車します~ 一日におよそ40万人が利用する台北駅 ここを起点に、台湾一周の旅に出かけます まずは、朝7時発の特急列車、自強号で 南西に165キロ、台中の街を目指します 自強号は運行本数が多いため、通勤、通学に欠かせない 市民の足ともなっています 台湾一周、およそ900キロの旅が始まりました 車窓には、澄み渡る空 一気に胸の期待が膨らみます No.7790 1月22日(木曜日) 「お婆さんの旅」 ~今日は、自強号の車内の様子をご覧下さい~ 午前7時 台北を出発した自強号が 朝の光の中を南へ向かって、走り続けています 車内には、静かな時が流れています 大きな麻袋を大事そうに見つめるおばあさんに出会いました 聞けば、今日は、田舎に暮らす弟さんの誕生日なのだとか 袋の中にぎっしりと詰まっていたのは、とりたてのマコモ 弟さんの大好物なのだそうです おばあさんの大好きな家族のもとへ向かって… 列車は、まっすぐに走っていきます No.7791 1月23日(金曜日) 「台湾の水田」 ~今日は、台中に到着します~ 台北から南西へおよそ100キロ 車窓には、田園風景が広がっています 温暖な気候の台湾では、米の二期作が行われています まるでパッチワークのように 使っている田んぼと、休ませている田んぼが 代わる代わる続いていきます 出発からおよそ2時間 窓には、台中の街が見えてきました 台中は、台湾で3番目に大きい都市です No.7792 1月24日(土曜日) 「台中黄昏市場」 ~今日は、台中の街を紹介します~ 台北から南西に走ること165キロ 列車は、台中駅に到着しました ここは、台湾中部最大の商業都市 現在、105万人の人々が暮らしています かつて清の時代 都が置かれていたこの街は 台湾全土から美味しい物が集まる、グルメの街です 味にうるさい主婦たちが集うという市場を覗いてみました 一歩入ると、立ちのぼる美味しそうな香り! 今夜のおかずに最高の味を!と 女たちは妥協を許しません 少女が見つけたのは、台中名物、チーツァトン 鶏の足を甘く煮こんだ、逸品です No.7793 1月25日(日曜日) 「台中出発」 ~今日は、台中を出発します~ 台中を出発するまで、あと2時間 ちょっと一杯、お茶を飲みながら、待つ事にします ここ台中は 台湾のお茶文化の発祥地だと言われています 周辺で良質な茶葉が採れる事もあって 暮らしはいつも、お茶の香りに包まれています 暑さも和らぐ昼下がり 皆、ちょっとした時間を見つけて 思い思いにお茶を味わいます そろそろ、旅の続きに出かけます 台中駅から、ローカル線に乗車して、さらに南を目指します No.7794 1月26日(月曜日) 「彰化の扇形車庫」 ~今日は、ローカル線の駅を紹介します~ 台中を出発したローカル線が、南に向かって走り始めました 大肚渓を渡るとすぐ 最初の停車駅彰化に到着です 実はこの駅では、世界でも珍しい ある物を見る事が出来るのです それは…昔ながらの扇形車庫 扇の形をした車庫に、常時12台の機関車が 入れ替わり立ち代わり出番の時を待っています こちらは、機関車の向きを変えるターンテーブル 電車が主流となった現代 なかなか見かけなくなりましたが ここ彰化駅では、1年365日 今も、現役で稼働し続けています No.7795 1月27日(火曜日) 「集集線出発」 ~今日は、集集線に乗車します~ 台中から南へ51キロ、二水駅は 集集線との分岐点となっています 列車は、南国の風を切って走り始めます 車内には、ほんのり甘酸っぱい香りが漂っていました 香りの元をたどると、おじいさんが一人、座っています 一つ食べてみるかい?と差し出してくれたのは この地方原産のドライフルーツ これを食べると、よく眠れるんだよ、とおじいさん 列車は緑のトンネルを抜け、東へと走り続けます No.7796 1月28日(水曜日) 「チャーチャン村」 ~今日は、チャーチャン駅に到着します~ 二水駅を出発して、およそ20分 車窓に倒れかけた鉄塔が見えてきました 台湾中部を走る集集線沿線は、1999年 台湾大震災で最も大きな被害を受けた地域です 列車は、およそ30キロの旅を終え 終点チャーチャン駅に到着しました かつての地震で、半数の民家が倒壊したという村にも 今はすっかり平穏な暮らしが戻っています 村の真ん中にある食堂 近所の発電所で働くおじさんたちが、いつもの仲間と いつものおかずで、お昼を楽しんでいました 変わらぬ暮らしの中を 列車は、一日12回、往復しています No.7797 1月29日(木曜日) 「サトウキビ列車」 ~今日は、台湾の観光列車を紹介します~ 台湾中部にある、渓湖駅 今日はここから 蒸気機関車が牽引する観光列車に乗車します 週末のみ、日に2回運行される列車を目当てに 多いときには、200人以上が集まる人気の路線です 今日で5回目という近所の少女も、おばあさんに手を引かれ やってきていました かつて サトウキビの運搬に使っていたトロッコを 今は、そのまま客車として利用しています 往復40分の旅に出発です No.7808 2月9日(月曜日) 「キョコウ号で高雄へ」 ~今日は、キョコウ号に乗車します~ 午後2時21分発の急行列車、キョコウ号が ニ水駅に到着しました この列車に乗車して、南へおよそ150キロ 台湾第二の都市高雄を目指します 金曜の午後とあって、車内は満員御礼です キョコウ号は、特急列車の自強号に比べて、運賃が格安なため 週末、里帰りする学生たちの、強い味方なのです No.7809 2月10日(火曜日) 「睡魔との旅」 ~今日は、キョコウ号の車内の様子をご覧ください~ 高雄を目指すキョコウ号が 南へと走り続けています 雨季の台湾 午後4時を前に、西の空が赤く染まり始めています 車内には、傾き始めた日の光が 睡魔を招き込んでいました あっちでもこっちでも 睡魔に負けた乗客たちが、夢の旅へと出かけています ニ水駅を出発しておよそ、2時間半 終点高雄駅は、もうまもなくです No.7810 2月11日(水曜日) 「高雄の夜市」 ~今日は、高雄に到着します~ ニ水駅を出発しておよそ150キロ 列車は、終点高雄駅に近づいています 午後4時56分定刻通りの到着です 乗客たちは、家路へ急ぎます 高雄は、台湾最大の港町 日は暮れても、街の熱気は収まりません 夕食どきの夜市には 新鮮な海の幸が、ところ狭しと、並べられています 味の決め手は、何と言ってもスピード 腕自慢の男達が、飛び交う注文と格闘しています 香ばしい海の香りと、頬を撫でる夜の風… 高雄の屋台では、生涯忘れられない味に出会えます No.7811 2月12日(木曜日) 「高雄の朝」 ~今日は、高雄を出発します~ 台湾最大の港町、高雄の朝です 港のすぐそばで、祭りの一行と出会いました 海の守り神に感謝をささげる祭りです 古くから、豊かな海の恵みに支えられてきたこの街は 今なお、海上交通の要として活躍しています 陸の上でもまた、欠かせない分岐点となる高雄駅 台湾一周の旅は、ここから更に南へと続きます ディーゼル機関車が牽引する普通列車、區間車に乗車して 台湾海峡に面した街、枋寮を目指します 午前8時31分 定刻より一分遅れて 列車は南へ向かって走り始めました No.7812 2月13日(金曜日) 「テスト勉強」 ~今日は、ローカル線の車内をご覧ください~ 南へ向かう區間車が 南部最大の街、高雄を抜け出しました 朝の車内では、読書の時間です 児童福祉を勉強する学生さん 彼女が熱心に読んでいるのは…友達の参考書です! 実は、大事な授業をサボってしまったので、 試験に出そうなポイントを丸写ししていたのです なんと、試験はこの後すぐ! 赤点、取らないといいですね… 列車は、大きな鉄橋を渡ろうとしています この橋は1914年、日本人の技術者によって建てられました 完成当初は、東南アジア一の長さを誇っていたといいます ところが… 今は、台風で途中から倒壊したままになっています 復興は、まだまだ先になるそうです No.7813 2月14日(土曜日) 「雨の結婚式」 ~今日は、沿線の村を紹介します~ 高雄から東へおよそ20キロ 列車は、屏東駅に到着しました 屏東駅は、台湾の先住民が多く暮らす街への 玄関口となっています 三地門郷と呼ばれるこの集落には 今なお、およそ7千人のパイワン族が 伝統を受け継ぎ、暮らしています この日は、年1度の合同結婚式 新郎新婦が伝統衣装に身を包み、祝いの宴が始まっています 村人たちが、一つの大きな円を作り 新しい門出を祝う歌を歌います 婚礼の儀式の直前… 突然、スコールが降り出しました 式を中断し、雨が上がるのを待つことに 降りしきる大粒の雨は、はたして 若い二人の未来に、恵みの雨となるのでしょうか… No.7814 2月15日(日曜日) 「雨のお参り」 ~今日は、車内の様子をご覧ください~ 屏東駅を出発しておよそ1時間 列車は、南へと走り続けています 今にも泣き出しそうな空の下 今日はヤシの木々も、寒さをこらえながら 立ちすくんでいます 車内には、これから道教のお寺に、お参りに行くという 老夫婦が揺られています 膝元に積み上げられていたのは お札を模したものです これを燃やして、健康を祈願するのだそうです 外は、ついに降り出した雨に しっとりと濡れ始めていました TITLE "長寿を願って" ARTIST テレサ・テン CD '淡淡幽情' (Polygram Records SC-6101) No. 7815 2月 16日(月曜日) 「枋寮で乗り換え」 ~今日は、枋寮駅に到着します~ 台湾南部を走るローカル線が 終点枋寮駅に近づいています 沿線には、うなぎの養殖池が広がり始めました このあたりで育てられる年間50トンを越えるうなぎ… その多くが海を越え、はるか日本へと輸出されています 定刻から遅れること約10分 列車は 終点枋寮駅に到着しました この先は、台湾海峡に沿って走る海岸線に乗り換えます どんより曇り空が晴れることを祈りながら 次の出発まで4時間、 のんびり待つことにします No.7816 2月17日(火曜日) 「台湾海峡の夕日」 ~今日は、枋寮を出発します~ 台湾の西海岸に面した駅、枋寮 ここから、およそ100キロ、東海岸の台東を目指します 乗車するのは、旧型客車を利用した各駅列車 台湾最南端を走る旅に出発です 午後2時35分 列車は、ゆっくりと 枋寮の街を抜け、一路東へ向かいます 出発から、およそ20分 車窓に、台湾海峡が見えてきました 夕暮れ間近の太陽が、この日最後の光を注ぎます No.7817 2月18日(水曜日) 「中央山脈横断」 ~今日は台湾の山岳地帯を走ります~ 列車は今、全長8070mのトンネルを 抜けようとしています 台湾最南端を走る南廻線は 中央山脈を横断する路線です 車窓の風景には目もくれず まっすぐ前だけを見つめるおじさんに出会いました この方、実は…、単なるおじさんではなかったんです 古荘駅に停車する直前、席を立ちドアのほうへ そう、おじさんはなんと、この駅の駅長さんでした! 険しい山岳地帯に立つ駅では 列車が、欠かせない通勤手段になっています 駅長さん、今日も一日、お勤め頑張ってくださいね あと数回、トンネルを抜ければ 列車は太平洋に到達します No.7818 2月19日(木曜日) 「台湾最南端」 ~今日は、太平洋沿いを走ります~ ここは、台湾最南端に位置する、墾丁国家公園です 熱帯魚や珊瑚が暮らす海… 空が澄んだ日は、フィリピン島まで見渡せます 列車は、太平洋に沿って 北へと走り始めました 決して見飽きることの無い風景… この海の果ては 日本列島へと、繋がっています No.7819 2月20日(金曜日) 「温泉郷」 ~今日は、台湾の温泉を紹介します~ 太平洋に沿って走り続けた列車が 海を離れ、最初に到達するのが知本駅です かつては、先住民だけがくらすのどかな街でしたが 近年、観光地としても注目され始めています 街の中心から西へ10キロ程行った渓谷沿いに 古くから温泉がわき出しています この地を行き交う旅人を 癒し続けてきた、名湯です No.7820 2月21日(土曜日) 「フルーツ天国 台東」 ~今日は、台東に到着します~ 枋寮を出発して、およそ2時間 終点間際の車内に、二人組の女性が座っています 旅の思い出よ、と見せてくれたはがき 裏には、訪れた街のスタンプが並んでいました どうやら、台湾最南端の駅を起点に 途中下車の旅を楽しんでいるようです 午後4時45分、列車は、日暮れ前の台東駅に到着しました 南東部最大の街、台東では いたるとこで珍しい果実に出会います 中でもこちらが台東名物! お釈迦様の頭と書いて、釈迦頭です 中には南国の香りがぎっしりと、詰まっています No.7821 2月22日(日曜日) 「台東の朝日」 ~今日は、台東を出発します~ 午前6時 夜が明けたばかりの台東駅から、北へおよそ160キロ 花連の街へ向けて出発します 静かな構内で、20分後に出発する特急列車 自強号を待ちます 早朝の列車には、様々な人が乗り込みます 観光に出かける人… こちらは、野球の試合にでも行くのでしょうか… 出発を待つように、東の空から 太陽が顔を出し始めました それぞれの、新しい一日が始まります No.7822 2月23日(月曜日) 「走る駅弁」 ~今日は、キョコウ号に乗り換えます~ 台東を出発して、およそ20分 列車は、台湾きっての米どころを、北へと走っています 午前6時58分、池上駅に到着です ベーンターン、とは、お弁当のこと 周辺でとれる最上級のお米で作ったお弁当を おばさんたちがホームで売りさばきます ただし、販売時間は、一台の列車につき たったの2分だけ! おばちゃんは 乗客めがけて、ホームを駆け回ります! そこへこれから乗り換えるキョコウ号が到着しました おばちゃん、本当にご苦労さま たわわに実る稲穂を眺めながらのお弁当は、贅沢なものです No.7823 2月24日(火曜日) 「綱引き天国」 ~今日は、キョコウ号の車内の様子をご覧ください~ 急行列車、キョコウ号は 花蓮の街を目指し、北へと走り続けます こちらは これから台北で綱引き大会に出場するという学生たち 作戦会議の真っ最中です 誰を先頭に立てるか、いかにバランスをとれば 重心を下げられるかがポイントのようです 綱引き専用の靴を、見せてくれました 底には、泥の塊! これまでの練習の跡が見えますねぇ そしてこちらは、ユニフォーム 綱の摩擦に耐えられるよう 厚いフェルト生地で出来ています 練習の成果、十分発揮できるといいですね! No.7824 2月25日(水曜日) 「台湾のグランドキャニオン」 ~今日は、花蓮に到着します~ 池上駅を出発しておよそ2時間半 急行列車キョコウ号は 中央山脈に沿って北へと走っています 午前10時17分 列車は定刻通り、花蓮駅に到着しました 台北から南東に196キロにあるこの駅は 台湾有数の景勝地、太魯閣渓谷への最寄駅となっています 「台湾のグランドキャニオン」とも称される太魯閣渓谷 そそり立つ断崖絶壁の岩山が 23キロにも渡って連なっています 渓谷に沿って続く道路は、かつて蒋介石とともに 大陸から渡った兵士達によって作られました 時を経てなお、勇ましい男達のかけ声が 天高くこだましているかのようです No.7825 2月26日(木曜日) 「俊足 太魯閣号で出発」 ~今日は、花連を出発します~ 台湾一周、およそ900キロの旅も ここ花蓮駅からの乗車が最後となりました ここから北へ196キロ、台北の街を目指します 乗車するのは、台湾鉄道が誇る最新型特急列車、太魯閣号 今台湾で最も人気の列車で、全席指定の乗車券は 数ヶ月前に完売してしまうほどです 台北までおよそ2時間の短い旅が始まりました 太魯閣号の最大の魅力は、何と言っても 山に海にと、車窓を次々と流れて行く風景です 出発から20分 列車は旅のハイライト、清水断崖を過ぎ さらに北へと上ります No.7826 2月27日(金曜日) 「太魯閣に揺られて」 ~今日は、太魯閣号の車内の様子をご覧ください~ 太平洋に沿って、北へと走る太魯閣号 台北までは残り、およそ1時間です 太魯閣号は、2007年に運行が始まった、俊足な特急列車 シートは、ビニールレザーが張られ 日本のグリーン車に負けない広さになっています 随分と、快適なようですねぇ 太魯閣号はまた、台湾で初めて 振子式走行を導入した列車でもあります 急なカーブを曲がる際 振子のように車体を斜めに傾けることで 速度を落とすことなく、揺れを軽減できます この振子走行のおかげで、花蓮-北間の走行時間を 45分も短縮しています No.7827 2月28日(土曜日) 「『悲情城市』の街」 ~今日は、沿線の街を紹介します~ 台北に向かって北へと走る太魯閣号 その沿線には、ジョウフェンという街があります ここは、1989年に製作された ホウ・シャオシェン監督の映画『悲情城市』の ロケ地となった街 入り組んだ路地には、カフェや雑貨屋が点在し 町全体がレトロな風情に包まれています 休日ともなれば、国内外から 一日およそ5千人もの観光客が訪れる 台湾屈指の観光名所です こちらは、名物の芋団子で作ったおしるこ なんとも、豪快ですね すぐ近くの港に上がる新鮮な魚も すり身団子にしてスープで頂きます ダシがしっかり出ていて、病み付きになる味です No.7828 3月1日(日曜日) 「台北ふたたび」 ~今日は、台北に到着します~ 台北を基点に始まった台湾一周の旅も 終わりに近づいています 太魯閣号の車窓に基隆河が見えはじめたら 台北の街は、もうすぐそこです 最後はしばらく、地下の旅が続きます 台湾一周、およそ900キロの道のりを経て ふたたび台北駅に降り立ちました 出迎えてくれたのは、大都会の喧騒… 不思議と、心地よい安堵感さえ覚えます |