|
テーマ:映画と原作(83)
カテゴリ:カテゴリ未分類
『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』 (2005)
THE CHRONICLES OF NARNIA: THE LION, THE WITCH AND THE WARDROBE 製作国 アメリカ ジャンル ファンタジー/アドベンチャー/ファミリー
原作のイメージ、特に挿絵の温かさがつまった映画でした。 ナルニア国ものがたり プリーページ 原作は絵本の延長のようで、細かな心理描写はあまりなく、おおまかなストーリーは、読んでいてちょっと手ごたえがありませんでしたが、映画では その辺にうまく肉付けがされていたと思います。何故エドマンドが兄弟の中で反抗的か、彼がひとり裏切り者になっていってしまうのは、何故なのかが、本では分かりづらくただの我儘な男の子という印象です。映画は、戦争、父の不在、疎開、兄弟間の軋轢など、エドマンドの屈託が分かるように描かれていて、説得力がありました。冒頭、それで映画に入り込みやすいと感じましたね。 ☆勝手に人物魅力的ベストテン 1位 フォーン 2位 ルーシー 3位 アスラン&白い魔女 ◇フォーンは、ちょっと悲しげで楽しげな表情がぴったり! 彼はルーシーが始めてナルニアで出会う人物です。幼いルーシーがナルニアという国から、逃げ帰ってしまう人物ではいけません。この人物には、ルーシーが警戒心を抱くことなく、おウチについて行きたくなる魅力がないとね♪ 映画では、フォーンのしぐさひとつひとつが好感度大♪ 彼の下半身や耳、鼻、などとても細かいところまで、ルーシーと同じ目線でマジマジと見入ってしました。出会って一瞬でお友達になれそうな人柄(人ではないけど。)、フォーンのおウチのかわいらしさ、暖炉の炎の幻想的な踊り、などなど、原作の挿絵のイメージそのままの映像がうれしい♪ ◇ルーシーは、ミソッ歯、上向きの鼻など、いかにも小さな女の子でかわいらしかったです。 原作者が元々は、知り合いのルーシーという子に向けて語ったことが元になったお話。彼女は身近にいる、いかにもお話をせがんできそうな女の子ですね。 ◇アスランは、あの毛のふさふさが最高~。 ピクサーの技術? 思わずスリスリしたくなるふさふさ感!「モンスターズ・インク」のサリーの毛と同じふさふさ感を感じました!2年もかけてCGで植毛?したというからすごいですね。人間の子の裏切りを身代わりになる、豪胆で深遠で神の子の威信を感じさせるライオン、よくぞCGで作り上げましたね~。声のイメージの役割も大きそうです。 ◇白い魔女は冷たそうで高貴、邪悪で、かっこいい エドマンドがナルニアで初めて出会う人物です。こちらは邪悪なのに、エドマンドはすっかり手慣づけれてしまいます。エドマンドが夢中になるお菓子は原作では ”プリン”でした~。 それにしても、彼女の率いる陣は、全部人以外のもの。彼女一人が人。どんな撮影風景だったのでしょうね。広大な草原で、厳しい表情でソリ?に乗ってましたが、見回せばたった一人状態だったのかな~。そんな事は感じさせない、ティルダ・スィントンは堂々してて、やっぱり、人間以外の役はお手の物のようです。どこか、疲れたおばさん的なのがまた良い。
●シリーズ概要 人間やフォーン(半山羊人)、ドリアード(木の精)、ナイアード(水の精)、セントール(半馬人)、巨人、そして話をするけものたち。 お話の中でしか存在しない生き物たちの国、ナルニア国とその隣国に、イギリスの少年少女が魔法の力で引き込まれ、冒険し、最後に現実世界にもどってくる、というもの(例外あり)。主人公は巻によっても変わっている。「ライオンと魔女」「カスピアン王子のつのぶえ」は同じ四人兄弟だが、「カスピアン王子のつのぶえ」で四人が訪れたナルニアは1000年以上の時が経っていて、国は荒廃している。ナルニア国に来て最初にある街頭も、何故あそこに立てられることになったか「魔術師のおい」で語られている。全7巻がそれぞれ独立した話で、全体を通した物語としても素晴らしいおはなしです。 ●宗教的背景 C・S・ルイスは 宗教者としての書籍も多く、本作品は聖書の物語を下敷きにして書かれている。大帝の息子アスランは人間の子供が犯した裏切りという罪をあがなうため、身代わりとして処刑されるが復活する(『ライオンと魔女』)。アスランとはライオンという意味のトルコ語であり、ユダヤの獅子、すなわちイエス・キリストを示唆している。悪徳がはびこる世界には最後の日が訪れ、消滅する(『さいごの戦い』)。けれど、宗教的な背景を全く知らなくても、もったく問題ない。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年07月03日 21時37分21秒
|
|