|
カテゴリ:読んだ本
また、夜、PCの前で読み始めて結局最後まで読んでしまった。
重松清の「口笛吹いて」 表題の「口笛吹いて」の他、4つの短編が収められている。 中年の男性が主人公のものが多い、リストラにあったり、離婚寸前だったり・・・。また、そんな親の姿を見ている子供の目線で描いた作品もあった。 尊敬していた父親が、実は会社や世間での評価は大したものでなく、リストラ寸前で・・・そういうことに気づいてしまったこどもたちのやるせない思い。 どれも痛いところをついてくる。 サラリーマンの悲哀がひしひしと伝わってくる。 なかにひとつだけ、女性を主人公にしたものがある。 「春になれば」は、2才の時に子供を亡くした女性が、四年ぶりに産休代替教師として仕事に復帰した先での物語。 注意されたことに腹をたて、「ぜってー、つぶす」と言い放つ生徒。 そして彼は、授業参観日に実行した。そんな彼にも、切ない家庭での現実があった。 育児と仕事の狭間で、働く女性が感じるジレンマ。結局、彼女はそのジレンマを乗り越える間もないまま、子供と死に別れてしまった。 「もっと、いっしょにいてやればよかった。そうすれば体の不調だって、もっと早くわかったはずだ。」彼女は、自分を責めつづけていた。 彼女の思いに、自分の思いがシンクロする。 子供との時間を犠牲にしてまで、得られるものは何なのか。 今、自分がしている仕事は、それほど大切なものなのか・・・。 仕事と母親との両立は、本当に難しい。 子供との時間、大切にしていきたい。 ・・・本の話から、なんだか横道にそれてしまいました・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[読んだ本] カテゴリの最新記事
|
|