企業の公益性という言葉を聞いたことがあるだろう。非常に漠然とした曖昧な言葉である。
公益性とは何か,と聞かれて明確に答えられる人は少ないのではないだろうか。
公益性のある企業に対しては,
お上からの厳しい監視・監督がある反面,
お上からの保護が与えられている。いわゆる,
規制というものである。企業だからといって好き勝手に経営することはできないが,他の企業が同じことをしようと思ってもなかなか出来ない。
「公益性とは何か」という点はさておき,預金取り扱い金融機関である
「銀行」が公益性をもっていることは誰も否定しないであろう。昨日の日記で書いた,「銀行発展の歴史」からみても,設立当初から公益性をもつ企業として銀行が扱われてきたのである。
銀行の検査・監督を行うのは
金融庁である,ということは以前の日記で述べた。平成10年6月以前は
大蔵省が検査・監督をしていたのである。平成10年6月以前の大蔵省は,国の財政全体をにぎり,金融制度について企画立案し,さらに全国の金融機関や証券会社・保険会社の検査・監督を行っていた。
このように大蔵省は強大な権限を持っていたのである。「東大出のエリート官僚と言えば大蔵官僚」と考えは,この権限の強大さからきている。そのような行政機構に対する批判のひとつとして,
「財政と金融の分離」ということが言われるようになったのである。
平成10年6月以降様々な省庁改編を経て,平成13年1月以降は,
内閣府の外局として設置された金融庁が,財務省(旧大蔵省)から独立して,金融制度の企画・立案及び金融機関の検査・監督を行うようになったのである。
金融庁が現在行っている金融行政の最大の眼目は,
金融システムの安定と
信用秩序の維持である。バブル崩壊後に急速に広まった
金融不安を解消することが当面の最大の目標なのである。それが実現できなければ,今世間で言われている
ペイオフ解禁は絶対に実現しないからである。
その金融行政の具体的なものとして代表的なものは,
自己資本比率規制・資本増強制度(いわゆる公的資金注入)・破綻制度の構築という3つだそうである。前の2つはかなり専門的でよくわからない。明日の日記では,ペイオフとつながる
「破綻制度の構築」について書いていきたい。
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