|
テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:イタリアの「食」・旨い話
どこの地方でもリストランテでは食べられない一皿があります。
作り手の愛情たっぷりの家庭料理。 先日のつづき、友人がコトコトと時間をかけて煮込んでくれた TROPEA産赤玉葱を使った一皿はこちら。 reginette(レジネッテ)と呼ばれるパスタに絡んだラグーは うさぎのラグーでっす。 うさぎファンの方、ごめんなさい...。 食べました、わたくし。 この友人宅に行く直前の電話での会話。 「ねぇ、あなたウサギ好き?」 「え?ペットとして?それとも食べるの?」 「もちろん食べるのよ。 冷蔵庫にウサギがあるんだけど。」 「私、自分では料理しないけど 作ってくれるんなら喜んでいただくわ。」 わたくし、ウサギちゃんだけはどうも買う気になれません。 だって必ず頭と目ん玉付きで皮を剥がれて売っているんですもの。 そして調理に取り掛かるのがもっと怖いのは 以下の作り方1.を御覧いただくとわかります。 ★Coniglio in umido alla contadina★ <材料> ウサギ 一羽 A. 玉葱(大)1玉 人参(小)1本 セロリ 1/2本 Aの材料は全てみじん切りにしておく パセリ 少々 にんにく 2かけ ローズマリー 少々 セージ 4枚 B. オリーブオイル 大さじ3 赤ワイン 1カップ 完熟トマト 6個 トマトペースト 大さじ1 水 1カップ 塩・こしょう <作り方> 1.ウサギの目をくりぬき、頭の中の脳みそ、 レバーと脂肪を取り、よく洗いぶつ切りにする。 頭も旨みたっぷりなので捨てずに共に調理する。 2.オイルなしで肉を炒める。 ここで一度肉の中の水分を出しきると臭みが残らない。 水分が全て飛ぶまでよく炒める。 3.オイルを大さじ3杯入れて、A.でみじん切りにした材料を加えて 水分がすべてなくなるまでよく炒める。 ここで塩・こしょうを振っておく。 4.お好みで赤ワインを1カップ加え炒める。 5.完熟トマト6個(皮を剥いてぶつ切り)もしくはトマト缶2個とトマトペースト、 水1カップを4.に加えて弱火で40分程煮込む。 6.脳みそとレバーを刻んで投入。 さらに20分程煮込んで、塩・こしょうで味を調えて出来上がり。 さてさて、お味は.... 無言でペロリとたいらげてしまってから 美味すぎ!の一言でした。 ウサギ肉は鶏肉に似ていると言われますが 鶏肉よりも身が締まっていて、臭みは無く、 香りたかく味わい深いお肉です。 勇気ある皆さんはご自分で、 調理するのが嫌な方は誰かに作ってもらってください。 夕食の最後にドドーンと出てきたドルチェはこちら。 schiacciata all'uva rustica スキアッチャータ アッルーヴァの季節ですが フィレンツェの街中で売っているシロップベトベトのものとは違い ズッシリと貫禄のある田舎風でした。 友人は、 「これぞ昔ながらのスキアッチャータなのよ。 私が子供のころ食べたものと変わらない味を 近所のパスティッチェリアは守り続けているの。」 と自慢気。 一口頬張ると、まずはジャリッとしたグラニュー糖の歯ざわりの後 葡萄とアニスとローズマリーと三温糖の香りが 複雑に入り混じって鼻から抜けます。 ずっしりとした生地をかみ締めるごとに 口の中一杯に広がる旨み、香り...。 ほろ酔いでドルチェを頬張りながら 至福の夜は過ぎていきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[イタリアの「食」・旨い話] カテゴリの最新記事
|
|