福岡沖地震から20日で12年
福岡地区で再び大きな地震が起きる恐れがある。政府は2013年から断層の再評価を進めており、今年2月には九州の「宇美」「日向峠-小笠木峠」「福智山」「佐賀平野北縁」「緑川」「甑(こしき)」の計6カ所を含めた16断層帯を追加した。全国の主要断層帯は計113カ所、うち九州は14カ所となった。警固断層帯の海側に当たる北西部25キロが動いたが、福岡市中心部を走る陸側の南東部27キロは破壊されないままだ。宇美断層、日向峠-小笠木峠断層帯も追加されたことから、専門家は「福岡地区でいつ地震が起きてもおかしくない」と危険性を指摘する。福岡都市圏の地下を走る警固断層の存在が分かってきたのは、1970年代末だった。2005年3月に福岡沖地震(北緯33-54',東経130-12'マグニチュード7.0)が発生し、海側断層が動いただけで、福岡市中心部などに震度6弱の揺れが生じた。今後懸念されるのは、福岡市中央区の西公園付近から、福岡県筑紫野市の九州自動車道筑紫野インター付近まで走る陸側断層が起こす地震である。しかし、現在の震源分布はここではない。福岡県北西沖地震が頻発している。こちらは警固断層帯の少し東側、宇美断層の博多湾延長である。アイランドシティ直下も震源になった。宇美断層そのものが活性化するのかも・九州では地震発生確率Sクラスの断層帯として、警固断層帯のほかに昨年4月の熊本地震で割れ残った「布田川・日奈久」や「雲仙」「別府-万年山」、今回追加された「福智山」がある。