夜になってから30年以上前のオープンカーに乗っている
友人の家に行った。シートベルトもないダットサンだ。
雨が降れば止まってしまう車に乗っている彼のことだから
車には詳しいのであろう。
彼は私が乗っていた車のボンネットを開け、見つめた。
私はまだボンネットを開けたことがなかった。
彼はエンジンがでかいなといっただけでボンネットを閉めた。
ウォッシャーがフロントガラスだけでなく、ライトに所に
も吹き付けられていることを知った。
ボンネットの開け方やサイドミラーの正しい調整の仕方
を学び、車を走らせた。
何故かすごく調子が良くなった。
気分よく、家路に向かう。
彼と肝心な用事を済ますのを忘れていた事に気がついたのは、すでに高速で150キロで走っていた。
12時に締まりかけの家のまん前にあるツタヤに入り、物色
したところ試聴に発売されたばかりのビートルズネイキッド
があり、聞き込んでしまった。
THE LNOG AND WAINDING ROAD
懐かしいとともに新鮮であり、そしてこの曲を初めて聞いた
中学生の頃から今まで20年という間、いったい自分は長く
険しい道を辿ってきたかという問いに愕然とした。
中学生のとき、これからの人生は長く曲がりくねった道を
辿っていくんだろうなと思って聞いていたというのに。
首を振れ、エグザイル、これからででもこんな道を辿ってい
くのだと。
おっと、閉店、急いで衝動買い。
ビートルズで好きな曲に、「ワイルマイギタージェントリーウイープ」がある。ギターはクラプトンだったかな。
タイをママチャリで縦断していた頃。
まっすぐで照りつける道は退屈なので前かごにバンコク
泥棒市で新調したラジカセを積んでいた。
ボブデイランやストーンズ、ビートルズ等30本以上の
カセットテープと共に旅を続けていた。
スコールになれば、ビニール袋を前かごにかけ、後ろ荷物
にはレジャーシートを巻きつけていた。
おお、While My Guitar Gently Weepsの話であった。
何だかこの曲を聴くと、あの激しい雨の中、ボリューム
を大にしてペダルを漕ぐ自分を思い出す。
名曲だ。
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最終更新日
2003.11.17 00:46:08
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