私は、顔に似合って小食の部類に入るが、今日の昼飯は大食いであった。ヘラクレスカレーと称するそのカレーはカツが2枚にジャンボコロッケに、えび一匹であり、ご飯は少なめにしてもらったわけだが、こういう大食いに挑戦したのは、初めてである。こういうときは、恐らくコツがあるのだが、体にあまりよくないのである。コツといったが、コツというほどのものではなく、ただ、胃が食事に気がつく前に、どんどん一目散に食ってしまうのである。お喋りなんかしている暇なんかないのである。髪の毛をひりかざして、セットし直す暇なんかないのである。来週、どこに行こうかと哲学的アプローチし、沈思彷徨する暇もない。ただ食うのみである。
贅沢に食って、気分が悪くなって、今日はもう朝飯も晩飯もいらないのである。
カレーの食べ過ぎというのは、もう20年ぶりなのである。あの時、インドでカレーを毎日食べていたのだが、デリーより南下4時間の町中がピンク色のジャイプルのあるホテルで、何故だか日本のカレー食べ放題というのがあって、思わず、2杯も食べてしまったのであった。
それは、苦しかった。そのまま夜行バスに乗るというのに、苦しくて歩いて行けず、道の途中からリキシャーに乗ったのだったなあ。
食い過ぎて、苦しくなったら、歩けない程なのであるということを学んだ10代の日々であった。