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サンディエゴの町からトラム(路面電車)で40分で国境である。
それでは、サンディエゴでいったいナニをしていたのか、という些細なことを気にされては困る。ものの本質は重要ではないのである、そこに居たということが重要だったのである。 トラムやバスは片道2.5ドルであるが、1日乗り放題パスが5ドル。往復しても5ドルなので、悩み悩んで、1DAYPASSを購入。 アダルトスクールとは、それは、淫靡な世界でもなく、わいせつ猥雑な学校でもない。大人対象に、英語(だけではないようだが)をボランティア同然で教えてくれる米国政府の公共サービスの学校プログラムであり、いきなり、英語教えてくださいと行って入って行けば、1時間1ドルとかで優しく教えてくれるという按配であり、さすがにスペイン語圏から入ってきたら、真面目なおっさんは、ここに行くのであろう。さすが移民の国である。この辺りは、アメリカはエライのである。 それにしても、何だか、結構、トラムは空いている。終点の駅も、何だかのんびりした印象を受ける。どちらかとすれば、文学的に言えば、モワーンとしているのである。 この国境で、私の目の見えないところで、トテモ重要な薬物が、車のエンジンルームの中や、土産物の粘土細工の中や、人の校門の奥底やらに、他の一般ブツや一般人と極秘裏に運ばれているとは、想像しかできないのである。 アメリカからメキシコへ、出て行くものは、何も文句はいわないという感じで、昔、ビデオでみたカストロの若き日の演説を思い出した。「革命は成功した。キューバにもう用のないものは、アメリカに出て行くがよい。もう我々は追いかけはしない」と。(そういいながら、結構、犯罪者もキューバ難民船に乗せて追放したとか。) 本当に経済格差というのは、かく、液体の水のようなものであり、高いところから文句なく低い所に流れていくものなのである。低いところから高いところに上るためには気体化するしかないのである。まあ、国際用語で言えば、労働ビザというものである。勿論、名前は、何度変えようが、生きていくためには、気体化である。勿論、国際用語として、固体化というのもある。難民として氷になれば、水の体積より、溢れて、押し出されるのである。 風景を見ていると、アメリカ側は、優雅な家に、不毛地帯に、自分の体を洗うのを我慢しても、頑張って芝生に水撒き、って感じなのであるが、ほんの国境向こうに見える、ティファナの町は、ぎゅうぎゅうに丘の上までぎっしりと建物が詰まっているのである。詰まって詰まって、民俗学的に言うと、糞ズマリである。もう少しで、国境を押し出すぞって感じなのである。 もう、出て行く奴は勝手に出て行けという態度は、メキシコへ行く歩きのゲートが、ほんまに、動物園の出口と同じなのである。反対に開かない金属製のガタガタ音のなる回転ドアなのである。勿論、外にあるので、当然ながら雨が降れば、雨に濡れるような構造になる吹きさらしなのである。 そもそも、アメリカ合州国は、えらそぶっているので、入国には、顔写真や指紋を取り、入国者全員を犯罪者扱いしてくれるのであるが、出る時は、スタンプさえ押さないのである。出て行く奴は勝手に出て行くがよい、あとは知らんといった不親切放任主義なのである。初めてニューヨークに行った帰りなんかは、途中デトロイト経由で、いつになったら、スタンプ押してくれるのか、出国はどうなっているのか、このまま乗り換えたら次に日本に帰っちゃうよ、それでもいいのかアメリゴベスプーチ!なんか思っていたのであった。 スタンプを押さないことを知ったのは、その後、カナダのバンクーバーと成田で出国したのに、飛行機に乗れず、また入国したのであるが、昨年の夏、サンフランシスコからメキシコ、メキシコシティに乗れなかった時なんかは、乗れなかったらまた、横から外に出るだけというシステムで、初めて、あ、そっか、出国手続きしてないから、乗れなかったらそのまま戻ればいいのか、セキュリティチェックだけしたらいいのか、と気がついたのであった。そんな訳で、出国審査待ちで、「○○行の人いませんか~」とかいう空港職員が叫ぶ風物詩がないのであった。 ちなみに、成田では乗り遅れると、どうなるか、ここで遠慮がちにも披露しておくと、空港職員の後ろを万引きした犯罪者少年のように、とぼとぼ後ろをうなだれながら着いていき、何か変な駅の窓口みたいなところに行き、出国スタンプの上に、赤で、VOIDという取り消しスタンプをボムっと押してくれるのである。まだ中国みたいに「淫」のマークを押されて国外追放強制送還って感じ程ではないのであるが、多少、照れくさいのである。 国境ですることといえば、誰もがアホになる。俺の左はメキシコ、スペイン語、俺の右半分はアメリカ、米語、イエイ、って感じである。こんなことは、中年になってもやるのである。やらなくても、心の中でそう心の叫びゲームをしてしまう悲しい性なのである。 もう来るなよ、帰ってくるなよ。 随分、話題は、哲学的な話にそれてしまった感があるが、話をメキシコに戻そうではないか。勿論、私は、大変、勉強家をも兼ねているので、72時間以内のメキシコ入国なら入国審査さえいらないということを知っていたのである。しかし、一応、それはどこにあるのかと探しているうちに勝手に回転ドアに来てしまい、俺がこのまま、南米まで陸路でいくつもりだったら、メキシコ政府はどう責任を取ってくれるつもりだったのだろうかと苦言を呈したくもなったのだが、そのあたりは、アミーゴ、ケセラセラってか。 それにしても、私も、こうハンサムやゼンサムに見えながらも、ヨーロッパだけでなく、アジアの国境をいくつか陸路で抜けたものであるが、考えれば、そう経済格差があるわけではなかったので、ガラーン、ドカーンと風景や人々が変化するってこともなく、言語や風習も、概ね、国境の町の人々は、どちらも文化も受け継いでいるものだが、経済格差が数倍(か?)も違う国境は初めてである。日本とインドが陸でいきなり繋がっていると想像すれば、分かりやすいかもしれない。それでも、昔から繋がっていると、アジア的緩やかさで、お互いの文化を融合させつつあっただろうが、ここにあるのは、アメリカ側からの明るい断絶と、メキシコ側からの陽気な嗚咽である。 ・・・・・・・・・・・・・・・ さてメキシコことは中略前略省略するのである。 にっくきアメリカなのか、これはアメリカを料理してやるというメキシコの怨念因縁なのか。 しかし、アメリカも負けては居ないのである。あと歩いて5分といいながら3分歩いても、まだあと5分の看板だったのである。もしかすると、メキシコが経済学的理由により、同じ看板をいっぱい作ってしまったのかも知れないという悲しき事実に気がつき、涙せざるえないのである。結構、人知れず私も泣いているのである、世の中の不条理に・・・なーんちゃってカクカックカク。 といっても、オイ、コラ、テメーラ、アメリカ来るなよ、ウットシーンダヨ、との叫びが聞こえてくるがそれは、クラクション語である。勿論、商魂たくましき、アミーゴは、商売をするのである。いやはや、この中に、どんだけ、イケナイブツがあるのか、想像すると、全く想像するだけなのである。 しかし、一般的に経済学的に言うと、経済が上位にある国から下位にある国にいくのは、技術的に発展したものが主で、その逆が農作物など、第一次産業的なものが多いのである。そんな訳で、地球はいわゆる先進国という国がどんどん重くなっていくのである。地球相対の総合質量は変わらないが、アメリカやヨーロッパがどんどん重くなるのである。偏在である。偏重である。といいつつ、飯を食って、残飯捨てて、プーっと屁もこいで、外に出して、蒸発したり、海に流れたりして回遊して、そんで、どっかにいって、ああ、輪廻転生・・・ 入国には、それは、911後は3時間はかかったという噂を聞き、これは、覚悟して、飯の用意が必要ではないか、そして免税店で酒をしこたま飲んでいなければならないと思っていたが、割とすんなり、どちらかというと、10分ぐらいで、入国できたのである。ここのアメリカ人も日本人には甘いのであった。コンイチワとか間違っても言いながらも、パスポートをペラペーラと見るような感じで、見ただけで終了である。嗚呼助かったんであった。しかし、覚えとけよ、と私は、心の中で思うのであった。 なんだかさ、ベトナム人自転車君はこちらってメッセージを受け取ったよ。 またね、メキシコ。 巨大な国旗は虚しく羽ばたいているのである。 2008年正月旅行 ハリウッド、蝋人形館1 ハリウッド、蝋人形館2 ハリウッド、蝋人形館3 ハリウッド、蝋人形館4 市内から空港に戻る、Los Angeles アンティグア観光1 Guatemala アンティグア観光2 Guatemala アンティグア観光3 Guatemala アンティグア観光4 Guatemala グアテマラ歴史のお勉強 Guatemala アンティグア、カーササントドミンゴ宿泊の昼 Guatemala アンティグア、カーササントドミンゴ宿泊の夜 Guatemala パカヤ火山登山 Guatemala ホンジュラスの歴史 Honduras マヤ遺跡コパンにいく Honduras コパン,マヤ遺跡1 Honduras コパン,マヤ遺跡2 Honduras コパンルイナスの夜 Honduras Honduras→El Salvador陸路移動 エルサルバドルのお勉強の時間 El Salvador エルサルバドルの夜 El Salvador サンサルバドル→ロサンジェルス El Salvador サンタモニカへブルーバスで行く、Los Angeles ベニスビーチで今年最後の夕陽、Los Angeles サンタモニカ、Los Angeles ロサンゼルスでお正月、Los Angeles サンディエゴからティファナに向かうMexico メキシコ入国ティファナMexico メキシコ入国ティファナ2Mexico メキシコ入国ティファナ3Mexico サンディエゴの朝夜 San Diego サンフランシスコから帰国 San Francisco アメリカ中米gourmetの旅 お土産 ジャンピングビーン・ジャンピングビーン2 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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