そうだ、1日限定先着順100名までピラミッドの中に入ろう、今から行って切符売り場に並ぼう、そう思った朝の5時。
イメージとは勝手なものである。カイロの市外が終り、砂漠が始まり、その砂漠の先にピラミッドがあり、その奥に市内をうねってきたナイル川が流れている、そう思っていた。多分何かの写真で、砂漠に建つピラミッドの後ろの風景に都市が写っていたからそうおもっていたのであろう。
あの都市はギザだったのである。出発前にヤフオクで落札したエジプトのガイドブックをエジプトに来て初めて開いた。カイロからギザまで15キロ程度離れており、タクシーやバスで行かなければならないということが分かった。地下鉄でギザ駅まで行き、そこからバスやタクシーでも行け、市内の渋滞を緩和するにはお勧めとも書かれており、それでは、と何故か渋滞もしていないのに、地図を見ると、少し歩くと、地下鉄の駅があったので、歩いていった。よくわからないのだが、とにかく、料金は1ポンド(20円)なのである。私はうっかり100ポンド渡しておつり99ポンドもらうところを駅員もうっかり10ポンドと思い、9ポンドのおつりをもらっていたということに気が付いたのは、地下鉄に乗ってからであった。
とにかく、教訓は分かっていた。世界最大級の観光地であるから、世界最大級のワル(ボッタクリ)がそろっているはずだ。今までの旅行の中で最大に人が悪かったのはタージマハルにあるアグラであった。あのひつこい客引きやボッタクリを難なく、ブチ切れながらやり過ごしたことを思い出しながら、とにかく、注意に注意を重ねることとした。
地下鉄ギザ駅を降り、とにかく、まだ日も昇りかけた頃なので、ピラミッド通りに出て、まっすぐ暫く歩いてドンつまりのところが入り口だということが分かったので、歩き始める。
が、しかし、20分、30分歩いても全然着かないのである。あの電信棒まで、なんて君原選手のような状態になってきて、入場8時まであと1時間となってきたので、走っているタクシーを呼び止めた。
早速、やはり、攻撃である、キャメルがなんだの、英語もできないのに、うるさい。知っている日本語は山本山だけで、(後から分かったが全員が全員、こんにちはヤマモトヤマと叫ぶのだ)そのあたりは、適当に無視して、とにかく、入り口に向かってくれというのみであった。
信号待ちすると、目ざとく、客引きが寄ってきて、勝手に後部座席に乗ってくる始末である。なんだかピラミッドに近づくと、道端に多くの人間がタクシーを見ているのである。
またもや、オレはこいつを乗せてもいいなんていってないぞと運転手にいったところで無視するわ、もうこうなったら、降りてやると思っても、その後、信号もなく止まらないし、左折するので、とにかくまっすぐ行けといっても無視するので、陽気な運転手と客引きに不機嫌な私といった、まあ、考えればよくある光景になりつつあった。
ラクダや馬がわんさかと増える通りに入り、もはやラクダと人とタクシーで、ノロノロ運転を始め、到着し、即効でいろいろ説明をされはじめる。無視したり、帰ろうとするたびに、ツアー単価はどんどん下がり、当初の1万円が1800円入場料込みとなった。それでも、8時オープンまでまだ時間はあり、先着100人に並ばなければと思いながら、結局5分程度押し問答して、無視して歩き出すと、入り口と反対側に歩き出す私を、何だか哀れんで、入場はこっちだ、と諦めたキャメルツアー男は親切にも、教えてくれた。
入り口は、タクシーを降りたところから50メートルも離れておらず、目の前にスフィンクスがいた。ということは、何だかすっかり日本では有名になった、スフィンクスは何を見ているか、ケンタッキーフライドチキン1F・ピザハット(2,3F)を見ているというトリビアの泉か何だかを思い出し、ふと、後ろを見るとケンタがあった。そうか、ケンタの前にチケット売り場があったのか、しかし、誰も並んでないぞ、どうなってるんだ、時間まだ7時50分だぞ、でももう入れるし、じゃあ、チケット買うかと入場料1000円を払い、どこかで並ぶのかと思いきやあさり入場。
最近の調査によると、スフィンクスは、ピラミッドより昔に作られたようである。中に空洞も発見されている。
塀で囲まれており、監視員もガンガンメンチを切っており、勝手に入ったり夜に忍び込んで、朝日をピラミッドのテッペンで迎えるののは無理だということが分かった。
もしかして、ガイドブックには8時からと書いて歩けど、夏場は7時半でみんな、入っちゃったのかなと思って、スフィンクスを見る。入場者もほとんどおらず、広い敷地に、遠く数人が歩いているのが見えるだけだ。
有名な3つのピラミッドの最大のクフ王のものにたどり着くにはかなりあるかなければならない。しかし、その大きさには、遠くから見ても、正直、多少のことでは驚かない私でも、多少驚いた。
何より、昔、インドネシアのボロブドゥールで思ったように、徐々に建物の近づいていくという楽しさがあった。同時にしつこい客引きはいない。
しかし、気がついたのであった。クフ王の横に正式なエントランスがあり、そこから大量の人々が入場してくる姿を見たのである。私の後にも、入ってくる人が、チケットを見せて、ピラミッドの中に入っていくのである。
しまった。サブエントランスから入ってきてしまったのだ、と気がつくのに0.5秒であった。くそう、悪徳商人に裏口に案内されてしまったため、内部に入るチャンスを失った。教訓は、公共機関でピラミッドへ行け!ということであった。(さらに続く)
2008年夏旅行
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